英国人将校と日本人通訳が辿る、奇跡の実話『レイルウェイ 運命の旅路』

レイルウェイ

魂を根底から揺さぶる、奇跡の実話。

雑誌『エスクァイア』の1995年度ノンフィクション賞を受賞したエリック・ローマクスの自叙伝『TheRailway Man』を映画化。
監督は「Gettin’ Square」(未)などで注目を集めたジョナサン・テプリツキー。
かつて日本軍の捕虜となり地獄のような日々を送った英国人の元将校を「英国王のスピーチ」「イングリッシュ・ペイシェント」のコリン・ファースが、彼の妻を「ラビット・ホール」「ある貴婦人の肖像」のニコール・キッドマンが、戦争体験を語る日本人通訳を「47RONIN」「たそがれ清兵衛」の真田広之が演じる。
第26回(2013年)東京国際映画祭上映作品。

第二次世界大戦下、日本軍の物資輸送のためのタイとビルマを結ぶ泰緬鉄道の建設は、その過酷な労働で多くの死者を出したことから「死の鉄道」として知られている。

捕虜として作業に狩り出された英国人将校エリックが綴った戦争体験と、その後の驚くべき人生を映画化した『レイルウェイ 運命の旅路』は、それが実話であるという事実と共に、魂を根底から揺さぶる感動のヒューマン・スト—リー。

『レイルウェイ 運命の旅路』は、「人は憎しみを絶つことができる」という癒しと贖罪の物語である。それは決して過去を振り返るものではなく、戦争が途絶えることのない現代にこそ求められる、普遍性と感動に満ちたメッセージ。この英国人将校と日本人通訳に起こった実話は、現代を生きる全ての人々が胸に刻むべき物語なのである。
レイルウェイ

戦時下の悲劇を生き抜いた英国将校と
罪を背負った日本人通訳

鉄道好きな初老の男性エリック・ローマクス。
少々気難しそうにも見えるが、列車で美しい女性パトリシアと相席となり、一目で恋をする。

不器用に話をするエリックに、自分のことを素直に話すパトリシア。

彼女の方もまた、はにかみやでどこか謎めいたところがあるエリックに心惹かれるのだった。間もなく2人の愛は一気に深まり、エリックはパトリシアへの愛を貫き結婚式を挙げる。

式にはエリックの退役軍人会の仲間たちも出席していた。
そのうちのひとり、フィンレイは幸せそうなエリックを複雑な表情で見つめているのだった。

エリックとパトリシアは深く愛し合っていたが、幸せな日々は長くは続かなかった。エリックは若い頃に第二次世界大戦に従軍していた際の、過酷な戦争体験で負った心の傷に苛まれていたのだ。

日増しに気難しくなり、自分の殻に閉じこもるようになるエリック。そんな夫をパトリシアは何とか救いたいという一心で、フィンレイを訪ねて救いを求める。
だが、フィンレイもまた戦争のトラウマから立ち直っておらず、同じ苦しみを抱えていた。そんな中、エリックやフィンレイの悪夢のような体験に深く関わる、日本人通訳だった永瀬が、今も生きていることを新聞記事により知る。

その記事によれば、彼は戦争体験を伝えようと寺院を建て、タイで暮らしているとのことだった。

永瀬の生存に動揺を隠せないエリックの脳裏に、まるで昨日のことのようにはっきりと当時の記憶がよみがえる。
全てを忘れたいと思いながらも、深い心の傷を呼び覚まされ、正気を失いそうになるエリック。

だが、あるショッキングな事件が起こり、エリックは思い悩みながらも、本当の意味で過去と決別し、パトリシアと人生を歩んでいくためにも永瀬と直接向き合うことを決意する。
心配しながらも夫の再生を信じる妻に見送られて、単身でタイへと向かうエリック。

何十年もの時を経て、かの地で永瀬と対峙する瞬間は刻々と近づいていた———。

レイルウェイ 運命の旅路
2014年4月19日(土)角川シネマ有楽町、新宿ピカデリー他
全国ロードショー
© 2013 Railway Man Pty Ltd, Railway Man Limited, Screen Queensland Pty Limited, Screen NSW and Screen Australia

原題・英題 :The Railway Man
出演:コリン・ファース、ニコール・キッドマン、真田広之、ジェレミー・アーヴァイン、ステラン・スカルスガルド、石田淡朗
監督:ジョナサン・テプリツキー
原作:エリック・ローマクス「レイルウェイ 運命の旅路」(角川文庫刊、喜多迅鷹・喜多映介=訳)
2013年/オーストラリア、イギリス/116分/カラー/シネスコ/Dolby SRD
配給:KADOKAWA
公式サイト :railway-tabi.jp