一宮千桃のスピリチュアル☆シネマレビューPART.28 『抱きしめたい―真実の物語-』

一宮千桃のスピリチュアル☆シネマレビューPART.28 『抱きしめたい―真実の物語-』

北海道放送制作のドキュメンタリー
「記憶障害の花嫁」の映画化
魂の成長を果たしたふたりの姿に感動!

人は運命の人と出会った時、相手が障害者だとかそうじゃないとか関係なく、結ばれるものなんだなと思った。
それは、たとえ苦労を背負い込むことになっても、その人の修行なのだから。切磋琢磨して、お互いを磨くため彼らは一緒になったのだ。

左半身麻痺、記憶障害という女性とタクシー運転手。
ふたりは出逢い、惹かれ、付きあい妊娠、そして結婚、出産……。実話である。
ラストは悲しい結末なのであるが、このふたりは出会ってからものすごい魂の成長を果たしたなぁ、と羨ましくなった。世間的には悲劇だけど、ちっとも悲劇じゃない。
実は充実の人生を送って彼女は去っていったのである。

スピリチュアル的に観ると実話なだけに、考えさせられる作品である。
最近江原啓之さんの本を読み直していたら、「この世は地獄、あの世こそ天国。人は死ぬことによって新しく誕生するのだ。だから死ぬことを楽しみにすることだ」ということが書いてあって、ああ、そうだった。すっかり忘れていた。苦しいのは当たり前だった、そんで、死ぬんだった、私。と思い出した(笑)。
それで言えば、この映画の見方も違ってくるというもの。
しかし、かなり泣いてしまったけど。しかたない。肉体を持っているかぎり、感動することは止められないのだからね。

 

北川景子と錦戸亮の熱演に涙!
錦戸亮の色気にドキッ!

北川景子は以前テレビドラマで「筆談ホステス」という聾唖の役を演じていたが、それは演技も素晴らしく号泣ものだった。今作のつかさ役の彼女も素晴らしく、どうも彼女は障害がある役はハマるようだ。壮絶なリハビリシーンもリアルに演じていて、ちょっと驚いた。

私はこのシーンの少し前から涙がツーっだったのだが、それは結婚に反対するつかさの母親が、雅巳(錦戸亮)に娘の壮絶なリハビリのビデオを見せるのだが、つかさは「止めて!」と動揺。しかし雅巳は黙ってつかさの手をガッと握りビデオを一緒に見ようとする。

おおっ!なんて男気のある男なんだ! ただ、黙って手を強く握り覚悟を現わす。逃げはしない。なんちゅういい男! こんな男、私は今まで出会わなかったぞ! くやし~っ! やっかみと悲しみも入っていたかもしれない。ここで涙腺切れましたね(笑)。その後のリハビリシーンはただ涙涙……。

錦戸亮はまだまだ素晴らしいところがいっばい。主演デビュー作「ちょんまげプリン」の時も思ったが、今の日本の芸能界で珍しく「色気」のある役者である。
小柄なのに北川を軽々と持ち上げて、ふらつきもしないとこもかっこいいし、メリーゴーランドでのキスシーンも、上下する北川の唇を笑いながら追いかけるのがドキンっとさせる色気があった。
いいなぁ~錦戸亮って。浪花男なんである。

ラストカットが実際のつかささんの結婚式での笑顔なのだが、鼻の上に皺を作っての独特な笑い方が印象的。実話はやはり、胸にきますね。
決してお涙頂戴じゃない、良く出来た感動ラブストーリーです。

 

『抱きしめたい―真実の物語-』
2014年2月1日(土)全国東宝系ロードショー
(C)2014 映画「抱きしめたい」製作委員会

監督:塩田明彦
脚本:斉藤ひろし・塩田明彦

出演:北川景子 錦戸 亮
上地雄輔 斎藤 工 平山あや 佐藤江梨子 佐藤めぐみ 窪田正孝 寺門ジモン
角替和枝 國村 隼 風吹ジュン
配給:東宝

 

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