スピリチュアル体験を通して始めたカンボジア支援活動PART.15~カンボジアシルクが救う未来②

日本人の心を伝える

今回、プノンペンではCJCC 【Cambodia Japan Cooperation Centerカンボジア日本人材開発センター】に、訪問することができました。
ここは、日本の情報や日本語をカンボジアの若者に教えていく教育機関です。そこで、いつも大変お世話になっているカンボジア在住の日本人のO氏と再会でき、カンボジアの現状をお聞きしました。
最近は、日本企業の参入が著しく、日本語を学ぶ人が増えてきたそうです。プノンペンの急速な発展とグローバル化には、訪れる度にとても驚かされます。

そこからシェムリアップへの移動には、バックパッカーが利用するワゴン車の乗り合いバスにチャレンジしました。プノンペンからシェムリアップまでは約7時間。その他の移動には、一般の観光客が使うバスやトゥクトゥクを利用してみました。

トゥクトゥクに乗って外気に触れて揺られていると、本当に気持ちが良いのですが、道が悪い所は本当に車から飛び出しそうになってしまいます。こんな危険な移動方法は、決して一般の旅行会社からはお勧めされませんが、今回のわたしたちは交通費の経費も大切に使っていきたいので、節約プランを試してみました。

さて、最初に私達がお世話になるのはNPO法人グローバルハートスペース(GHS)のカンボジアと日本をつなげる拠点であるDACC【ダイレクトアクションセンター】です。
ここでは、次回の草木染めのために、センター内のレモングラスを10kgも刈り取らせていただきました。レモングラスは、カンボジアではとてもポピュラーなハーブです。彼らはその根っこをスープに使いますが、葉っぱは何も使わないそうです。驚くことにレモングラスの葉のお茶も、飲んだことがないそうなのです。

それから、カンボジア人のSさんの合宿用の食事を買出しに、現地の市場にも行ってきました。村の人たちは食べ慣れた物しか食べられないため、彼らの好きな干し魚、ソーセージ、お米を買ってきましたが、現地の市場でどんな物が売っているかを知るには、とてもいい機会でした。観光で来たら絶対にはいらない現地の市場は、カンボジア人の生の生活を感じられる場所です。

DACCでの食事は自炊なのですが、カンボジアの人は日本の食べ物に慣れていないので、自分の好きな物を作ってもらいました。男の人でも、魚を上手にさばいて、魚のスープを作ってくれましたが、これが本当においしいのです。日本では、食べられないカンボジアの味でした。

わたしはセダナジャパンというGHSスタッフが運営している「日本の心を伝えるコミニティーショップ」のディスプレーをする奉仕をさせていただきました。ここでは、寄付していただいた日本製品等を販売、日本のものを使った食事やスィーツ等を地元の人に提供しています。そして、日曜には子供たちのために日本語学校を開いています。

セダナジャパンは、近所の方たちからの応援をいただきながら、現地の人々との心の交流の場になっていました。子供たちにとっては、日本の昔の駄菓子屋さんのような所で、特に何も買うものがなくても集まってきていました。日本語学校では、スタッフの熱意が子供たちに伝わっているようで、熱心に勉強していました。

スタッフたちが、言葉もあまり伝わらない知らない土地で、本当に素晴らしいコミュニケーションを取っていたことに感心しました。

そこは、なんだか懐かしい暖かさを感じる場所になっていました。それが、「日本の心」なのだと感じました。日本人のもっている「おもてなしの心」「相手を思いやる心」は世界のどこに行っても、伝わるものなのだと証明してくれていました。

言葉だけのコミュニケーションは理解しあうのに時間がかかります。しかし、心をこめることで言葉を超えたコミュニケーションをすることが、日本の美しさの原点なのだと、このカンボジアで感じました。

そして、そんな活動が徐々にカンボジアの若者たちに広がって、カンボジア人が助け合いの大切さを知り、今までのカンボジア人の考えを変えようと思う若者が増えたことは希望の光です。
人がどうやったら幸せになるか、平和な世界を創造してけるのかを、カンボジア人自身が考えるようになってきたことには、日本人の地道な努力が確実に影響を及ぼしているのだと思いました。

そのあとは、Sさんを伴って、IKTTクメール伝統織物研究所の「伝統の森」の村へと移動しました。次回は、「伝統の森」についてお伝えします。そして、この活動を支えて下さっているガユーナ・セアロ師の講話会が9月25日に東京で開催されます。セアロ師は、皆さんの様々なお悩み、疑問に忌憚無く答えてくださいます。
http://shientokyo.holy.jp/1309event/
テーマ「つながりの中で生きる」
~人間が自分自身と他人にできる一番の奉仕とは、愛することだ~
(「CEALO108の言葉より」)