「日本人は精神的に豊か?」マレーシアへ日本脱出!石原彰太郎さんインタビューPART.2

日本人同士なのに心を鎖国する!?

― 日本人の欠点は何だと思いますか?

石原さん:
「マレーシアは多民族国家なので、たとえば隣の住民がイスラムの人だったら、アメリカ人欧米人が来たらどう付き合うか。マレーシアの人は、隣がどの国の人であっても、フレンドリーに接しますよね。それが日本人は苦手じゃないかなと。日本人同士で固まって群がって、現地の人と交わらない日本人は多いですね。だから心が狭くて、いろんな外国、異文化の人とコミュニケーションがとれない。日本人しかいない日本なら当たり前のことなんですけど、マレーシアのように、いろんな民族の人、いろんな宗教の人がいて、さまざまな言葉が毎日飛び交っていれば、自然に受け入れますよね」

― 日本人同士でも心を閉ざす人もいますね。

石原さん:
「日本でも、田舎だと違うところもたくさんあると思いますし、昔の、戦後の焼け野原なんて、お互いに助け合おうっていう気持ちがあったと思うんですね。日本が豊かになって物質中心になって、お金さえあればわがままできるし、隣の人と別に一口も声を聞かなくってもやっていけるから、自分のことばかりになるっていうのを感じます。経済的に豊かになったけれど、じゃあ精神的に豊かか、幸せかといったら、自殺が増えたり、悩みを抱える人が多いし」

 

マレーシア人の暮らしに見る“本当の幸せ”とは

石原さん:
「つまり、物質が人間を本当に豊かにするわけではないと気づく時ではないかと思うのです。お金っていうのは大体のケース、人間を悪くしてしまう。日本の人たちってよく考えたら戦後の成金じゃないかと思うのです。ほとんどは戦後ゼロからスタートして急に金持ちになった。お金で何でも解決するとか、使い方を誤ったんじゃないかと。マレーシアはまだそこまで行っておらず、年金制度もないから親と暮らします。核家族じゃないし、子供たちは学校を卒業すると、親に仕送りをして、親子仲も兄弟仲もいい。お金があるから皆がバラバラに生きるのが良いのが、お金はないけれど、皆で仲良く暮らした方が良いのか。どちらが幸せか、考えさせられますよね。物質的な幸せは日本の方があるけれど、精神的にも幸せかどうかは別問題かな」

―マレーシアの人々の国民性は?
石原さん:
「色々な国から集まっている人たちだから、国民性として誰でも受け入れる。一回握手したらフレンドになって、食事に呼ばれるとか。旧正月だと中国の人が、他の宗教の人を家に呼ぶんですよ。誰が行っても良いんですよ。非常にオープンな感じ。だからいろいろなことが生まれるんですよね」

 

プロフィール:
石原彰太郎
(株)コスモス・プラン代表。91年にマレーシアに渡り、旅行業、ロングステイサポート、ビザ取得代行、不動産仲介業務等に従事。著書に『日本脱出先候補No.1国マレーシア』(筑摩書房)
http://www.tpcl.jp/

<information>
※石原さんはマレーシアをベースに活動されていますが、日本にも年間5~6回帰国し、定期的にマレーシア ロングステイや不動産に関するセミナーを多数開催しています。マレーシアに関する移住の詳細情報は、著書「日本脱出先候補 No.1国 マレーシア」(筑摩書房)や、下記サイト http://www.tpcl.jp/ もご覧ください。

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