アーユルヴェーダ・インタビュー第6回~アブドゥル・ハサン・モハメド・マウジュード先生PART.3~

アーユルヴェーダの情報サイトであるアーユルヴェーダライフさんが、アーユルヴェーダの権威の方々に行ったインタビューをTrinity WEBでもご紹介させて頂けることになりました。5000年の歴史があるインドの叡智、アーユルヴェーダ。その深い叡智をご紹介します!今回は、アブドゥル・ハサン・モハメド・マウジュード先生のインタビュー第三弾です。

スリランカのアーユルヴェーダ2

―食事療法において、食材を選ぶポイントなどはあるのでしょうか。

食材を選ぶポイントは二つあります。1つは「常に新鮮なものをいただく」ことです。例えば果物や野菜であれば、収穫してすぐに食べることができれば、それが理想的です。調理済であれば冷蔵庫などで保管せずにその日の内に食べます。冷凍したものであれば保存期間はできるだけ短くし、解凍したらすぐに食べるようにします。要は、少しでも食材の栄養が保たれている間にいただくことです。フレッシュな食べ物は体の毒素を排出して栄養を与えてくれるだけでなく精神面でも良い効果をもたらします。暖かい食べ物やスープ、飲み物も良いでしょう。

うつ病やストレスによる不安や悩みなどの症状も食事療法で改善が期待できます。インスタントやジャンクフードなどは体内に毒素を溜め込み、それが原因で疲労感が増し、吸収力、消化力が下がり体調を崩します。その結果、ストレスや不安、悩みを抱えやすくなり、病気へと進行していきます。アーユルヴェーダでは、これらの問題も、正しい食生活を行うことで、自然に解消されていくものと考えます。

さてポイントの2つ目は「味」です。
味の理論は、アーユルヴェーダの特徴だと思います。アーユルヴェーダにおける味の定義には6種類あり、それぞれ「甘味」「酸味」「塩味」「辛味」「苦味」「渋味」です。

「甘味」は、イライラしたり、興奮したり、ストレスで疲れているときに神経を沈めてくれます。その一方で、摂りすぎると肥満や眠気、食欲不振になりやすくなるというデメリットもあります。「酸味」は食欲を増進させたり、消化を促進、また心臓に滋養を与えてくれます。しかし摂りすぎると胸焼けや胃炎、消化不良、血液に悪い影響を与えます。「塩味」は食欲の増進、唾液の形成、凝りの解消や体を柔らかくしてくれます。摂りすぎると喉の渇き、失神、ほてり、白髪などの原因になります。「辛味」は消化促進、食べ物吸収を促進し脂肪を除去し、血液をサラサラにして循環よくします。しかし「辛味」の摂りすぎは体力の減退や下痢、性的能力の低下を及ぼします。「苦味」は解毒作用や抗炎症作用、肝臓の浄化、腸内ガスの排出を促します。しかし摂りすぎると体力の減退、やつれ、性的エネルギーの減少につながります。最後に「渋味」は便を固め下痢を治しますが、その一方、「渋味」を摂りすぎると便秘や口内の乾燥ややつれ不感症につながります。

体調が優れないときは、普段の生活で身近にある食品から体調に合わせてバランスよく味を選ぶようにします。

―アーユルヴェーダにおける薬と西洋医学の薬の違いはどのようなものでしょう。

アーユルヴェーダの薬と西洋医学の薬は、根本的に異なります。西洋医学の薬にも、植物を原料にしたものはありますが、植物の成分の一部を抽出して薬を作ります。

ところが、アーユルヴェーダの薬は、植物の原型を損なわず、生のまま、あるいは乾燥させて用います。根、茎、葉、実などの部位は、どれも植物の生命維持のためには欠かせないものです。それらの部位がバランスをとって、その植物の生命を維持しているのであり、そのバランスこそが、人間のバランスをとるのに役立つ要素だというのが、アーユルヴェーダの考えです。
もし、その中にある成分の一部だけを抽出したとしたら、その成分は、他の成分との関わりを持たない別のものとなり、むしろそれはアンバランスなものである可能性があり、本来の役目を果たさないだけではく、別の問題をもつことになります。
即効性のある西洋医学の薬が、一方では副作用の問題を抱えているのは、深刻な現実です。

~PART.4につづく~

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