人間が持つ第二の脳

このように「脳から独立して、機能を果たすことができる臓器は腸だけ」であり、脳と並んで人間の「生命活動を維持している心臓ですらこのようなことはできない」のです。

【脳以外に思考に影響を与える臓器】

人間の思考や行動などは「脳」によって制御されています。
つまり、とても重要な器官であるわけですが、最近の研究によると、「脳以外にも人の思考に影響を与える臓器」が存在していることがわかってきました。

その臓器とは「腸」
「消化吸収を司る臓器」として非常に複雑な機能を果たしています。胃から運ばれてきた食物の成分を分析して、その内容によって。膵臓や肝臓といった他の臓器に指令を与えることで適切な反応を引き起こさせたり、食べ物を判別して、蠕動運動によって、きちんと肛門まで運んでいったりもします。
まさに、非常に高性能なコンピューターと、精密な動きをするモーターが組み合わさった存在が腸なのです。

【腸は脳から独立した存在】

このように、複雑な機能を持つ腸ですが、さらに興味深い点があります。
それは、腸の分析や指令を出す機能は、「脳から独立して働いている」ということ。
これはなんらかの事情によって、脳が損傷してしまった人でも、腸が正常に働いていることから確認された事実です。
このように「脳から独立して、機能を果たすことができる臓器は腸だけ」であり、脳と並んで人間の「生命活動を維持している心臓ですらこのようなことはできない」のです。

【腸に力を与えるもの】

このように超高性能で、独立した機能を発揮させているのは「腸内細菌」ではないかといわれています。2013年に「協同乳業」が発表した研究によると、人間の体内に存在している「100兆以上の腸内細菌」が脳に影響を与えている可能性が高いということがわかりました。
これは、人間の体を構成する細胞の数を上回っているわけであり、それが腸のもつ複雑な作用を担っているということになります。
また、この研究で腸内細菌が「大脳の代謝系に影響を与えており、脳の発達や健康、学習や行動」にまでかかわっている可能性が高いこともわかりました。

【古来から腸は重要視されてきた】

このあたりのことは、近年になってからわかってきたものですが、実はスピリチュアルな世界では古くから伝わっていました。
漢方などでは、生命活動の根本として「胃腸」を重視しています。
「生命の源となる気や血、体液などといった体を動かすための必須要素」は全部胃腸でつくられるので、とにかく、胃腸を弱らせないようにすることを大切にしていたのです。

また、エネルギーレベルで考えると、「腸は感情に反応しやすい臓器」であるといわれています。
とくに、「トラウマや抑圧した感情といったエネルギーが溜まりやすい」ので、ここをケアすることで感情が安定してくるともいわれているのです。

【スピリチュアルを科学が裏付ける】

この感情ケアに関しては、「科学的にも立証」されています。
人間が自らの体で生産する「抗うつ剤」ともいえる「セロトニン」は、「体内で生産された量の95%が腸に生息している」のだそうです。
これは、腸を大切にすることで、「気分が向上し、落ち込みにくくなる」ということにほかなりません。また、「自閉症と腸内細菌との関係」や、「食べ物によって気分がかわる」というようなことも様々な研究で明らかにされてきています。

このように、脳に次ぐほど重要な臓器である腸をケアするためには、どうしたらいいのか?
今の時期は「冷たいものを食べ過ぎて、腸の温度を下げないことも重要」ですが、日々のケアにぴったりなのは、やはり「ヨーグルト」です。

【ヨーグルトが腸に与える影響】

ヨーグルトが腸にいい影響を与えるというのは常識ですが、実は腸に直接影響を与えているわけではなく、「ヨーグルトは腸内細菌の動きを助ける働き」をしているのです。
前述したように、腸が活動する上で重要なポイントは腸内細菌ですので、ヨーグルトを積極的にとることで、腸の調子を整えて、それがひいては精神的にもいい影響を及ぼすことになるわけです。
さまざまな、健康食品がでるなかで、すでに古株となってしまっているヨーグルトですが、腸内細菌を積極的に活用するためにも、定期的にとることを忘れないようにしたいものです。

Second of the brain that human beings have.
To eat yogurt to healthy bowel.