占星術家

鏡リュウジ(日本)

Ryuji Kagami 日本を代表する心理占星術研究家。翻訳家。英国占星術協会、英国職業占星術協会会員日本の女性誌で最も西洋占星術の監修を行う超売れっ子。イギリスに精通し、占星術以外にも魔法、タロットや神話など専門分野は広い。

 

 

鏡リュウジ インタビュー

運命があるかないか、それは正直僕には分かりません。

ただ、人間の体感として‘あるように感じる’ということはあると思います。オーラや気はあるのか、神や霊は本当に存在するのか、という質問に近いことですね。

科学的にはないということになっていますが、多くの人が霊を見たという体験をしているし、亡くなった方に対して思わず手を合わせたくなるような、人間の‘心理的な体験’としては確実にある。

そして、この人間の心理的な体験は一種の自然現象で、共通のパターンとして人間が持っているもの。

それを体現したものが占いだと僕は考えているんです。

占いは統計ではありません。

統計は誰が何回やっても同じ結果をださなければいけないもの。

占いは、「なぜ自分だけが、このタイミングで」というかなり特殊な問いに対して答えを探っていくことです。

運命にしても、スピリチュアルにしても、占いにしても、今の段階ではいずれにせよ科学で証明できるものではないので、個人の感性でこれは自分にマッチする、受け入れられるというものがあるのなら、それを大事にしていいと思います。

出典 TRINITY 29号

 

 

 

――鏡さんにとって家とはどんな場所ですか?

オン・オフの区別が無く、仕事もし、生活もする場所。改めて考えてみると、僕はあまり生活をしていないのかもしれませんね。家にやすらぎや癒しを求めるわけでもありませんし。でも、僕の拠点であることは確かです。
人は潜在的に12星座の性格をすべて持っていますが、表面に出る部分はほんの一部。ですから、同じ星座でも一見、性格の違う人が存在するのです。しかし、これはその人が持ち合わせた性格の中から表面に出た一部に過ぎません。人は、いろいろな側面を持っているのです。 かく言う僕もその一人。そんな僕のいろいろな面をすべて受け入れてくれるのが家だと思います。
仕事をする僕、友人とホームパーティーをする僕、一人読書に熱中する僕…。趣味と仕事と生活が同居する僕の生活スタイルのすべてを受け止めてくれる場所。僕にとって家とは、生活をすべて受け止めてくれる場所です。

出典 すむすむ

 

 

 

 

 

 

鏡リュウジ プロフィール

高校時代より占い雑誌へ投稿をスタート。「京都にすごい子がいる!」と編集部で話題となり、星占い記事を執筆するようになる。たちまち売れっ子ライターとなりペンネームをいくつか使い分けるように。そのうちのひとつが「鏡リュウジ」。大学時代には初の著書を刊行。学費もすべて自分で稼ぐ親孝行な息子となる。
大学在学中、いったんは銀行員を目指すもすぐに挫折。大学院へ進学、と同時に「鏡リュウジ」としての活動も続けていくので、学問か占いか悩む一時期も…。しかし、「鏡リュウジ」活動がいつの間にかメインとなり今に至る。
心理学的アプローチをまじえた占星術を日本で紹介することによって、占いマニア以外の人にも幅広くアピールすることに成功。占星術の第一人者としての地位を確たるものとし、一般女性誌の占い特集では欠くことのできない存在となる。また、大学で教鞭をとるなど、アカデミックな世界での占星術の紹介にも積極的。

1968年、京都生まれ。心理占星術研究家・翻訳家。国際基督教大学卒業、同大学院修士課程修了(比較文化)。
・英国占星術協会、英国職業占星術協会会員
・日本トランスパーソナル学会理事
・平安女学院大学客員教授
・趣味は料理と古書蒐集。好きなものは赤ワインと肉、イギリス。
出典 鏡リュウジ 公式HP

 

 

 

 

なるほど。ところで、若い人たちに、占いについてこんなふうに接していった方がいいんじゃないかっていうアドバイスはありますか?

「もっと、背景を知ってくれ!」って言うのが1つあるかな。今、絶対面白い時代になってると思うの。だってイスラム社会がこんなになっちゃったわけじゃない。僕ももっと勉強しなくちゃって思うんだけど、天文学とか占星術ってイスラムで発達してるわけ。当時、中世くらいまでは、キリスト教なんかより、イスラム教社会の方がずっと寛容な社会だったの。ユダヤ人を保護したのもイスラムの社会だったし、文化的にも高度だった。それがいつの間に逆転しちゃったんだろうって、そういうことに関心を持ってもいいと思うんだよね。

この間、国際ボランティアとかNPOなんかに興味があるっていう若い子と話していたら、「鏡さんさ、右翼とか、右っぽいとか左っぽいって言うけど何なの?」「それって日本だけなの?」「神道って右なの?」とか聞いてきたの。そうか、ボランティアとかやってて大学出ている子が右とか左とかもわからないのか、って愕然としたんだよね。

つまり占いだけじゃなくて、いろんな物事の背景とか歴史とかをもっと知っておいた方がいいっていうこと?

そうそう。「自分のやりたいことをやりなさい」とか「先人の例は気にしないで自分の考えで生きましょう」っていうメッセ―ジは世の中に満ち溢れていると思うんだけど、そのメッセージは僕はもう敢えてしなくていいやって思う。日々新しいことってじつはあんまりないから(笑)。むしろ、自分の来たパターンとか知っておく方が面白いよ。今の自分だって、自分だけがいきなりポーンと生まれたわけじゃなくて、親とか親に影響を受けた教育とか、そういうものの積み重ねで来ているわけじゃない。

出典 mammo.tv

 

 

 

一般の人に「占いをやっています」というと、いろんな反応があります。

先生のように第一線で活躍していらっしゃると風当たりを感じることもあるのでしょうか?

風当たりを現実的な意味で感じたことは特にありません。ただ、昔は「占いなんて恥ずかしい」とか、「いい加減止めなさいよ」と言われていたのが、最近は「怪しい仕事してます」と言うと、「ぜんぜん怪しくないじゃないですか!」と言われたり、「一種の学問ですよね」と言われることが多くなってしまって。そのことによる葛藤はありますね。本当は「怪しい」から意味があるのにと。

占いが持っている「怖さ」のようなものでしょうか?

そうですね。占いの持っている「怖さ」とは、どこを指すのかといえば難しいですが、わかりやすいところでいうと、クライアントさんと会っている時には、異様な人間関係が発生すると思います。これはあらゆる援助職が持っている危険性だと思いますが、恋人にも言わないことを、占い師にいきなり言うとか。

 占星術者やカウンセラーは投影を受けてしまうので、他の仕事では絶対に起こらないような関係性、精神分析でいう「転移」や「逆転移」(※1)が発生します。そうすると、占い師は全能感を喚起されるし、クライアントは依存心を喚起される。そんな異様な人間関係が発生することを、意識できているかどうかが大きいと思いますね。

  もうひとつは、これは占い研究の方ですが、占いの思考法というのが、近代科学や現代社会を回している思考法とは違う、ということを理解していないと危険ですね。僕は「混ぜるな危険」とよくいっているのですが、そこを混同すると、現代社会の中で占い自体の地位を下げることになってしまうと思います。

(※1)「転移」や「逆転移」(てんい や ぎゃくてんい)

「転移」とは、精神分析で患者が幼児期に親などに対して抱いていた感情を治療者に向けること。また、「逆転移」とは、精神分析で、治療者の側に未解決な心理的問題があった場合、治療場面において治療者が患者に対して転移を起こしてしまうこと。

出典 WORLD

 

 

 

 

仕事とは?

学生時代から占いの仕事をしてはいたんですよ。10歳のときにタロットカードを買ったのをきっかけに西洋占星術の神秘的な世界観のとりこになりましてね。雑誌の占い記事に投稿したところ、編集部から声をかけられて16歳から占いの原稿を書くようになったんです。大学入学後は本も出し、学費と生活費が十分まかなえる原稿料を頂いていました。

ただし、占いを本業にするつもりはありませんでした。だって、職業を聞かれて、「星占いをやっています」なんて、何だか怪しいじゃないですか(笑)。「堅い仕事に就かなければ」という志向があったので、大学院に進んで、将来は大学の先生になれたらいいなと思っていたんです。ところが、博士課程も後期を残すのみという時期に僕がメディアで執筆活動をしていることなどが問題になって、研究室を辞めざるを得なくなりました。すでに28歳になるかならないかという年齢で、企業に就職するのも厳しい。気がついたら、食べていくには占いしか道がないという状況に追い込まれてしまったんです。

占いの仕事自体はずっとやってきたことだし、「二足のわらじ」とはいえ一生懸命やってはいたので、大学を離れても傍目には何の変化も感じられなかったかもしれません。でも、僕自身にとっては大きな覚悟が必要でした。占いという怪しげなものをやりつつも、それまでは大学で研究をしているという「保険」があった。その「保険」がなくなったときに、社会で認めてもらえるかどうか心もとなかったからです。

そんな中で大きな励みになったのが、原稿料を頂けているという事実でした。占いという現代では特殊な世界が社会で認められ、「仕事」として成立しているんだということを、お金を頂くことを通して実感できたんです。同時に、お金を頂くことへの責任も以前に増して感じました。例えば、記事の企画を頂いたときも、内容のクオリティはもちろん、「売れる」ものにしたいという意識が強くなりましたね。その結果、さまざまなアイデアを提案できるようになり、占いの記事を書くだけでなく、ファッション誌なら星座ごとのラッキーアイテムをカタログ的に紹介する記事を企画するなど仕事の幅も広がっていきました。

もうひとつ、占いで食べていく覚悟を決めてから変わったのは、「ほかの人と同じではいけない」ということを鉄則にするようになったこと。とはいえ、奇抜なことを考えようとしたのではなく、この世界で当たり前とされてきたことを鵜呑み(うのみ)にはしないよう心がけていたのです。例えば、僕が占星術研究家になった当時は、星占いといえば「この星座だから、幸運」というようなある種のフォーマットがありました。わかりやすく楽しめるという利点はあるものの、それだけでいいとは僕には思えなかったんですね。というのも、占星術ではホロスコープ(星の配置図)をもとに、例えば「変化の兆し」などある方向性は読み取れても、それが占う個人にとっていいのか悪いのかはわからないからです。

「なあんだ、答えは出ないんだ」とがっかりする人もいるかもしれませんが、最終的な判断は自分でするしかないからこそ、占いは自分を知るツールになる。占星術の役割のひとつはそこにあると僕は考えていたので、星占いランキングなど表現がデジタルで誤解を与えがちな仕事は極力お断りするようにしていました。それなりの勇気が必要でしたが、だからこそ「当たる」「当たらない」だけではない、僕なりのスタイルが形作られていったんじゃないかなと思います。

出典 就職ジャーナル

 

 

 

 

鏡リュウジ タロット占い

鏡リュウジのタロット占い 無料

出典 Woman Excite

 

 

鏡リュウジのスピリチュアルタロット 無料

出典 HappyPlus

 

 

 

鏡リュウジ 星占い

鏡リュウジの今月の星占い 無料

出典 マイナビウーマン