Special Story ダライ・ラマ法王御講話 in DeLhi Part.2「仏陀の精神を実現する方法について…」

His Holiness Dalai Lama in Delhi〜 Part.2「私はチベット人として、チベット語による仏教を理解しています」

〜His Holiness Dalai Lama ダライ・ラマ法王御講話 in Delhi〜 Part.2
では仏陀の精神を実現する方法について考えてみましょう。

我々が仏教と呼んでいる、仏陀の教えでは、相互依存や相互接続の現実という仏陀思想の基本、つまり叡智や解法の基本に主眼をおいています。我々は皆、同じ言葉であるTadyatha gate gate paragate parasamgate bodhisvaha(編集部調べ:般若心経の一節で、掲諦掲諦、波羅掲諦、波羅僧掲諦、菩堤娑婆呵と経文では書かれているが、仮名をふるとギャーテー、ギャーテー、ハーラーギャーテー、ハラソーギャーテー、ボージーソワカとなる)を暗唱します。その内容は精神性、つまり仏陀の教えにおける5つの発展段階に関することです。

私の場合、当然ながら英語は決して得意ではなく、今後も上達することはないでしょう。私が年を重ねると私の英語も年をとり、今やその英語は杖、歩数用杖を必要としているほどです。私がここに歩数用杖を持っているのはそのためです。

私はチベット人として、チベット語による仏教を理解しています。私はパーリ(paali)の仏教や、タイ、スリランカ、ビルマの仏教においては未熟な生徒です。逆に皆さんは、私よりもよく理解していると思います。サンスクリット語の伝統や、中国語、ベトナム語、韓国語、日本語の練習生もいらっしゃいます。我々は、それらの言語においては未熟であることでしょう。
また、知識に関しては、我々は中堅の仏教徒といったところでしょうか。勉強には多くの年月を費やしました。当然チベットの僧侶や尼僧のなかにも、人生のほとんどを勉強せずに暗唱して過ごし、それでもたいした進歩を遂げられない人もいるでしょう。その反面、修道関係の施設がかなり見受けられます。以前は、少なくともここ2、3世紀では、尼僧院に学問的な施設はありませんでした。現在では幸運なことに、インドで40年か少なくとも30年以上、多くの尼僧院に学問を真剣に取り組む場を提供することができました。知識の質が急速に高まってきておりますが、これは大変喜ばしいことです。この事実には非常に勇気づけられます。

一般的には、我々チベット人はシャンティデヴァの教えを受けています。彼は70歳前後の高齢にも関わらず、ナーランダ(編集部調べ:仏教の聖地)からチベットまで来ました。車や飛行機で来たのではなく、おそらくヤクかラバに乗って来たのでしょう。私は時折彼と会って話します。彼は偉大なる師、ビクシュ(編集部調べ:出家者)であり、学者としても尊敬されている人物です。彼はおそらく、半分はボランティアで、半分はチベット皇帝の招待か しつこい誘いによって、自ら足を運び訪れたのでしょう。何であれ彼はチベットを訪れました。
彼はナーランダ大学の著名な教授であり、チベットにナーランダと同じ派の仏教を紹介し、確立した人物です。

ダライ②挿入
チベットの僧侶たちが、色鮮やかな僧衣をまとい登場。見たことのない楽器で奏でる音楽は、皆をチベットへと導いたのでした。

TRINITY21号より

■ダライ・ラマ法王
Twitter:https://twitter.com/dalailama
facebook:https://www.facebook.com/DalaiLama

ダライ・ラマ日本来日決定!!