「独自のフィジカルチェックによって1回完結型の治療を達成する」~東洋医学総合治療院のフィジカルチェックとは?~

1回で症状を改善させる「1回完結型治療」を実現するには、様々な要素が存在しているそうです。その1つ、東洋医学総合治療院オリジナル・システム「フィジカルチェック」について、院長の吉田優子さんに引き続きお話をうかがいました。

 

【ひとりひとりとの対話によって、成立した検査法】

——まず最初に、フィジカルチェックをはじめた理由を教えてください。

最初のうちは、患者様の病態把握が出来なくてとても苦労しました。
一人一人、お身体の状態は異なりますし、もちろん、教科書通りではありません。

そこで、患者様に「ここですか? こっちはどうですか?」等、伺うというやりとりを行って、最終的には、お身体の事を理解するまでに1時間くらいかかったことも当初はありました。

幸い当院にいらっしゃっていただける患者様は、一つ一つ、私の質問に丁寧に答えてくださいましたので、そうやって「見て、触って、動かしていく」うちに、痛い所や違和感のあるところが、触ってわかるようになりました。

しかし、「触ってわかるだけでは、信ぴょう性がないのでは?」と感じ、その為の検査法、こちらは西洋医学を主体として、東洋医学や、中国伝統医学である中医学など様々なものが含まれているのですが、それらを活用して逆引きで調べていくという手法を確立しました。
余談ですが、今はフランスの治療法を学んでいます。

——なるほど、単なる職人技にせずに、しっかりと客観的な検査方法としてフィジカルチェックを確立させたのですね。

はい、フィジカルチェックを行うと、治療法も断定できます。
患者様の症状から逆引きで検査法を調べていくわけですが、その検査法は、今も一つ一つ増えていっています。

また、しっかりと調べて、評価し、何をどこまでできるかなど、私自身の実力を上げていくためにもフィジカルチェックは必要不可欠なものとなっています。

——常に進化しているというわけですね。ところで、フィジカルチェックは院長先生が担当されるのでしょうか?

検査法によっては、助手を使うこともありますが、基本的に私が対応しています。

 

【多くの器具を活用し、様々な角度から検査する】

——フィジカルチェックには、どのくらい時間がかかるのでしょうか? また、診断器具なども使うのでしょうか?

だいたい5~15分程度です。
道具は、聴診器や打腱器、知覚検査機器、血圧計、音叉、パルスオキシメーター、ペンライト、握力計、角度計などを使います。

——なるほど、本当にいろいろな手法を使っているのですね。初めての方だけでなく、症状変化に伴ってフィジカルチェックを受ける必要もあるとのことですが、どれぐらいの頻度でフィジカルチェックを受ける必要があるのかを教えてください。

月に1回程度の頻度でフィジカルチェックを受ける患者様が多いです。完治後は新たな症状やお身体に気になることがあったタイミングでご来院されます。

【自らの身体を知ることで不調を改善し、病気を予防する】

——フィジカルチェックに関する患者さんのエピソードなどがあったら教えてください。

痛みや違和感を感じて来院された患者様には、姿勢や重心のかけ方に問題がある方も多く、フィジカルチェックで対処法をお伝えしただけで、症状が改善されることも多いです。

——フィジカルチェックで不調部分がわかれば、自分でそれに対処できるわけですね。

そうです。
患者様自身の事を、患者様が知ることで、自らが率先してそれを改善しようとするのです。
そうやって、「自ら身体を整えることで様々な病気の予防にもつながる」と思います。

さらに、このような行為を大きく捉えて考えてみると、そうやってお一人お一人がご自身の身体を気にかけて生活していくことが、ひいては「健康保険にかかってくる国家予算の削減にもなる」のです。

——確かにそれは重要なポイントですね。社会的にも大きな意義があると思います。