【シルバーウィークが終わったらお月見をしよう!】
今月は、「シルバーウィークと呼ばれる5連休」がありますが、それが終わった直後にもイベントがあるのをご存じでしょうか? それは「中秋の名月」。いわゆる「十五夜」と呼ばれるもの。
本来は旧暦の「8月15日」に行われていた、収穫を祝う行事でした。この日には、満月を眺めながら、月にお供え物をしていたのです。
ちなみに、今年の中秋の名月は「9月27日」となります。
【月は信仰の対象だった】
なぜ、月にお供えをするのかというと、「お月様」と呼ばれることからもわかるように、月は単なる天体現象ではなく、「信仰の対象であったから」なのです。
当初は形が似ていること、また、芋類の収穫時期と中秋の名月が重なったために、お供えは「里芋やさつまいも」だったのだそうです。このために、別名「芋名月」などとも呼ばれていました。
収穫を祝っていたので、他にもこの時期に採れた野菜をお供えしていたそうです。
「ツルがついた葡萄」などは、「人間と月との繋がりを強くする」というスピリチュアルな意味合いもありました。そんなスピリチュアルな意味合いをより深めたものが、お月見につきものといえる「お団子」なのです。
【月見団子の持つ意味】
月見団子は、中秋の名月がお米の収穫時期でもあったことから、単にお米をお供えするのではなく、月と同じような形に加工したお団子をお供えすることで、満月に「収穫の感謝と、次の豊作を祈り」、さらには「健康や幸せをもたらしてくれるように」という想いを込めていたとされています。
【中国や台湾で中秋の名月に食べられるもの】
日本ではお団子がお月見につきものですが、中国や台湾では中秋の名月というと、まったく違ったものを食べます。この食品を扱う老舗の名店は、中秋の名月には「予約券が必要なほど大混雑する」というぐらいポピュラーな、その食べ物とは「月餅」。
最近では、日本でもコンビニなどで手に入れられるようになってきていますが、中華圏では、さまざまな有名チェーン店がオリジナル月餅を作り出すほど人気があります。
スターバックスコーヒーでは、お馴染みのロゴを刻んだ色とりどりの月餅が、もう10年以上も販売されていますし、ミスタードーナッツでは、日本でもお馴染みのポンデライオンの姿をした、かわいらしい「ポンデ月餅」が販売されているのです。
【月餅は3000年以上前から存在していた】
月餅も、お団子や芋と同じように本来はお供え物として使われていました。
月餅の元型は今から「3000年以上前から存在していた」といわれるほど、歴史が古いものなのですが、それだけになぜお供えとして使われるようになったのかには諸説ありさだかではありませんが、満月をイメージさせる丸いかたちと、表面に「月に関連したシンボルが描かれた」月餅は、中秋の名月に食べると「幸運を呼ぶ」とされていますので、まさに日本の月見団子と同じ役割をもっていることになります。
今ではお月見というと、お団子が定番でしたが、せっかくですから、今年はお団子だけでなく、月餅や、古来から伝わっていた月との縁を結ぶという葡萄などをお供えした上で、月を眺めてみるというのはいかがでしょう?
幸運を呼び込み、月のエネルギーとより結びつきが深くなるかも知れませんよ?
What you eat while watching the moon?
Harvest moon give a luck.