【さそり座編3】モッくまくんのはれんちギリシャ神話分析 ~真のさそり座使いになるために。太陽を起こせ~

さそり座

こんにちは!
占星術家の木星です。
さそり座神話の分析、いよいよ
大詰めです!

妹アルテミスをだまし、
想い人を殺させた太陽神アポローン。

「ヒトのココロ、どうした(・ω・)?」
(ていうか神ww)
と突っ込みどころ満載な
アポローンですが、
ここにもちゃーんと意味があるんですよー!
それでは神話のおさらいから行ってみよう♪

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アルテミスに頭を射抜かれたオリオン

オリオンは、月の女神アルテミスと、
狩りを楽しむ日々を過ごしていました。

次第に女神に恋心を
いだくようになったオリオン。
アルテミスもまた、
彼に気持ちを許し始めます。

それを知ったアルテミスの兄、
太陽神アポローンは、
処女神アルテミスの操を守ろうと、
オリオンを殺そうと考えます。

巨体のオリオンが海を渡っている
そのときに、
海上を行くオリオンの頭に
金色の光を吹きかけると……。

妹アルテミスに
「いくらお前が弓の名手と言えど、
かなたに漂うあの金色のものを
射ることはできないだろう」
と挑発しました。

さそり座

アルテミスは怒って
弓矢を手に取り、あっという間に
オリオンの頭を打ち抜きます。

やがて浜辺に打ち上げられたオリオンの
亡骸(なきがら)と、
頭に刺さった自分の矢を見つけた
アルテミスは深い悲しみに陥ります。

女神は、天を行く道すがら
失ったオリオンと
ふたたび会えるように
天上の星座にしたと伝えられています。
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さそり座

モッくま
「先回は、真の創造的活動では
自我が『一回死ぬ』経験をしている
と言うお話でした。

太陽神アポローンが
妹に想い人を殺させた意味が
ここにあるんでしょうか?」

木星
「そうね。
思い出してほしいんだけど。
一つ目の神話じゃ、
オリオンは、アポローンじゃなく
ヘーラーの指示で殺されたでしょ?
その理由、覚えてる?」

モッくま
「たしかオリオンが
『オレはこの世界のあらゆる獣を
仕留めることができる』と豪語して、
怒ったヘーラーが大サソリを遣わしたんですよね。
『獲物を狩る』とは

無自覚だったエネルギー = 野生動物

を、手の中におさめる作業だから……。
『オレは潜在意識をすべて掌握(しょうあく)できる』と
言い切ったも同じですね」

木星
「そう。
オリオンは、潜在意識っていう
宇宙のリソースを、
ちょっとなめちゃったのねw

実はさそり座さんが、
人生において注意してほしいことが
ここにある」

モッくま
「え……」

木星
「さそり座は、自分の潜在意識に
どこまでも深くもぐり、新たな
可能性を掘り当てるサイン。
その集中力と探求心は素晴らしいものがあるわ」

モッくま
「はい。
『自我が一回死ぬ』ことすら
恐れないんですからね。
そうして生み出した『何か』は
超々、ポテンシャル高いっすよね」

木星
「でもね。
そうやって、深く掘り下げて何かを
作り上げる前に。

自分の女性性を、統合していること。
(→オリオンの一回目の恋)

自分の太陽(本当にやりたいこと・自我)を
確立していること。
(→太陽神アポローンが、主導権を握っている)

ここが大事なの」

モッくま
「なるほど……」

木星
「大サソリに殺されたオリオンは、
真の自我が確立していない。

だから、
潜在意識という無限の領域をなめて、
逆に呑まれてしまう。
(→ 大サソリに殺される)

これは、『自分』が確立しないまま
宗教やカリスマ的な人物にのめりこみ、
相手と一体化するかなで、
完全に自分を見失った状態を
あらわしているの。

さそり座神話に
アポローンが登場する
もう一つの結末があることは、
本当に素晴らしい。

ここでは自我の主導権が、
オリオンではなく
太陽神アポローンに移っている。
アポローンは自発的に

創造性(潜在意識) = 月の女神アルテミス

の力を借りて、残った自意識を射ち殺し、
潜在意識に沈めるのよ。
(→オリオンをアステミスに射殺させる)」

モッくま
「そういえば……。『海』もまた
潜在意識の象徴でしたね。

その海の上に、頭一個分出して歩いていた
オリオンは……。

まだギリギリ顕在意識が残っている
人間の状態を示すのでしょうか」

木星
「びんご。
真の創造的活動は、当たり前だけれど
潜在意識だけでは成り立たない。
それじゃ、意味不明でカオスなモノしか
できないでしょ?

けどだからと言って
潜在意識の底まで深く潜らなければ
宇宙のリソースから
新たな創造性を持ってこれない。

だからこそ
『自意識で統率しつつ
潜在意識にもぐる』
と言う離れ業が必要になる。
そのためには、

自分の自我、太陽が立っていること。

その太陽の『意志』によって、
『潜在意識にもぐる選択』が
できること。

で、それをあらわしたのが、
太陽神アポローンが登場する、
もう一つのさそり座神話なの」

モッくま
「はー……奥が深いっすね」

木星
「見逃してはならないのが、
オリオンの一度目の恋。

自分の内なる女性性を愛し
統合するプロセスを経て、
さそり座は
真の探求者へと目覚めていく」

モッくま
「誰かの人生に自分を投影して
生きるのではなく、
自分の魂の声に忠実に生きる、
潜在意識の探求者に……」

木星
「どうか、そのことを忘れないで」

モッくま
「木星さん、こんなマニアックな分析、
ほんの一握りのさそり座さん以外
途中で静かに携帯を閉じたと
思いますが……。

お疲れさまでした。本当にありがとうございました」

木星
「一言多いけどw
さて。そろそろ終わりの時間。

あなたの10個の天体も、意外とさそり座さんに
集まっているかも。
自分の生まれた瞬間の
星の配置(ホロスコープ)を知りたい人はこちら!
http://moccuma.net/wp-content/plugins/horoscope/

モッくま
「次は、射手座神話で会いましょう~」

 

文:占星術家・木星
神話の絵:eARTh yukiyo

 

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