令和6年4月メッセージ — 再び巡ってきた希望と不安の入り混じる春に、私たちは焦土の下に新しく芽吹く未来を感じる

4月

地震、物価高、そして著名人の相次ぐ旅立ちと揺れ動く春に — 三碧木星4月は、新たなスタートに精力的に動きつつ社会の動きに注意を払う時

4月を迎えました。新年度のスタートということもあり、気持ちも新たに、一年の目標を立てている方も多いのではないでしょうか。また、入学や入社などで、新たな環境に飛び込む方もいらっしゃるでしょう。

先月は、経済面では日経平均株価が史上最高値の4万888円をつけ、日銀は17年ぶりのマイナス金利解除に踏み切りました。春闘での賃上げに関しても、大企業を中心に高水準の回答が続いています。しかし体感として、景気が良くなっているようには思えないのが現状です。33年ぶりの記録的な円安による影響もあり、今月はハム・ソーセージをはじめ2800以上の品目が値上げするなど、庶民の生活は、苦しくなる一方です。

文化面では、「Dr,スランプ」「ドラゴンボール」で一世を風靡した漫画家の鳥山明さん、人気アニメ「ちびまる子ちゃん」の主演を30年以上務めた声優のTARAKOさんが、相次いで鬼籍に入られました。幼少期から青春期にかけ、日本人なら誰もが一度は通り、夢中になった作品であっただけに、その訃報には、大きな衝撃が走りました。お二人の死は、私たち日本人にとっての“CHILDHOOD’S END”(幼年期の終わり)であったかもしれません。社会としても個人としても、これから一層、取り巻く環境は厳しさを増しますが、子供時代を彩った楽しい思い出を胸に、“成熟した大人”としての新たな一歩を、力強く踏み出したいものです。

清明を迎える4月4日、月運が四緑木星から三碧木星に移ります。三碧木星は、“雷”を表す星です。火災、論争、短気、露見、喧嘩、銃声といった象意があります。

この4月は、世界的に政治思想の相違を理由とした紛争、また自然災害に十分注意をすることが求められる月となるでしょう。先月は、ロシアのモスクワ近郊のコンサートホールでの銃撃で、100名以上の民間人が犠牲となりました。ウクライナとの戦争も3年目に入っていますが、なんらかの特別軍事作戦が行われ、戦況が決定的になる場面が訪れるかもしれません。

また、先月の11日は東日本大震災の発生から丸13年を迎えましたが、千葉県ではスロースリップ現象の影響か、断続的に震度4~5レベルの揺れが発生しました。今年の年運である甲辰三碧木星、まさに“雷”と“震”に見舞われる一年を確信せざるを得ない雰囲気が、世を覆っています。今月は年運、月運ともに三碧となるので、天地を揺るがす災難には、特に注意したいものです。

4月の月運の干支は、“戊辰(つちのえたつ)”。今月は、新年度ということもあり、誰もがやる気に満ち溢れ、目標や夢に向かって努力を重ねる時です。また親分肌、姉御肌の気質が強まるので、年下や部下の面倒を見る機会が、増えるかもしれません。社会では、誰もが流行に敏感になるので、音楽やファッション面で新たな潮流が注目を浴びるでしょう。

繰り返しになりますが、今年の年運である“甲辰”とも重なる“辰”の時となるので、非常に力強い引力が働く月です。政治・経済面の大きな動きはもちろん、現在継続中の戦争で新たな被害が起こったり、大きな地震の発生にも十分、用心が必要と言えます。自宅には、最低10日分の水と食料(アルファ米、乾パン等)は、備えておきましょう。

二十八宿は“箕宿”。今月は、純粋な気持ちで創造性が高まり、誰もが現実よりもロマンを追いかける一カ月となりそうです。かねてからの“夢”を実現させるために、奮闘する場面もあるでしょう。その過程の中で、周囲との軋轢を生む場面が出てくるかもしれないので、その点は注意しましょう。金運には恵まれる暗示があるので、生活にも余裕が出てくるでしょう。遺産等をめぐる、親族とのトラブルには注意しましょう。

重要な契約や勝負事に関しては、大安の6日、11日、17日、23日、29日、一粒万倍日の3日、6日、9日、18日、21日、30日に設定すると良いです。デートや告白、プロポーズを考えている方も、上記の日を選びましょう。なお、今月の暗剣殺は東となります。14日までは天一天上ですので、方位に障りはありません。この春に新しいことを始める方は、時間のある時に好きな場所へ遠出をして、旅先の景色を眺めながら今後の展開について想いを巡らすのも良いでしょう。

新旧の人間交差点華やぐ中、再び巡ってきた桜が咲き誇る新年度に — 焼き尽くされた焦土の上には、必ず新しい命が芽吹いている

西洋占星術の観点で言えば、2日に牡羊座の水星が逆行に転じます(~4/25、全天体順行期間終了)。今月はメールの不達によるコミュニケーションの行き違い、また交通機関の遅延等に気を付けましょう。火星は今月いっぱい、魚座に滞在しています。この時期は心に滾る熱い思いはそのままに、夢や愛の実現に向かうと同時に、自分の過去を癒すことが必要とされます。幼少期の傷が残っている方は、インナーチャイルドを抱きしめ、自分を甘やかし、心の癒しに努めましょう。

また、ストレスや怒りの感情が増幅しやすい時期です。勢い余っての他人への批判や誹謗中傷は、後々に大きなトラブルとなる可能性もあるので努めて避けるようにしましょう。5日には、金星が牡羊座に入ります(~4/29)。新年度を迎え、新たな環境でどんな経験が積めるか、高揚感と未来への期待で勢いを増す時です。特に水星と合となる4月19日あたりは、言葉が研ぎ澄まされ、魅力的なコミュニケーションの中で友情運、恋愛運も高まる気配です。また、かつて好きだった人や元恋人から連絡が来るなど、新旧の人脈交差点が華やかになるかもしれません。

破壊と再生の星・冥王星は、引き続き水瓶座にいます。先月は、ドジャースの大谷翔平選手の通訳を長年務めた人物が違法賭博の疑いでチームを解雇されましたが、今秋まで政界、芸能界、スポーツ界をはじめあらゆる世界のトップクラスの“闇”が更に明らかとなり、三次元の世界での浄化が、今後も急速に進んでゆくでしょう。

9日3時20分には、牡羊座で新月が起こります。皆既日食となるこの新月は、これまで抑えてきた自我や本心、欲求に忠実に生きてゆくスタートの時となるでしょう。入学や入社等で新しい環境に飛び込む方は、これまで我慢していた自分、無理をしていた自分を解放し、生まれ変わった気持ちで積極的に“これまでと違った、本当の自分を新しい環境で見せていきましょう。独立や起業、新たな副業や特技を活かした趣味のソサエティなどをlaunchさせる、絶好のタイミングです。

24日8時48分には、蠍座で満月を迎えます(ピンクムーン)。この時期は、魂の再会を果たしたお相手としっかりと向き合い、強固な信頼関係を結ぶ(現世での)新たなパートナーシップを築くための学びが、スタートしているでしょう。新しい生活基盤に移行するための“強制終了”が、かかる方もいらっしゃるかもしれません。惜別の過去を乗り越え、新たな未来を造り上げてゆく。まさに、“その時”です。

4月は、新年度の始まりの季節です。進学や就職を迎える方も、またそうでない方も、新しい年度の始まりに、期するところがある方が多いのではないでしょうか。新年度にあたり、唐の詩人・白居易が16歳の時に作った詩である、「古原草を賦し得て送別す」の一節を引きましょう。

「野火焼けども尽きず、春風吹いて又た生ず」

野焼きで、草々が焼き尽くされ、
真っ黒になった野原でさえ、春になれば、必ず新しい命が芽吹いてくる —

人生には、常に難事が立ちはだかるもの。しかし誠実に向き合い乗り越えれば、必ず、春風が吹く時が来る —これまで経験した艱難の中で、希望を失い、絶望という名の瓦礫が積まれた人生の焦土を前に、滂沱の涙を流した方も多くいらっしゃったでしょう。しかし、それでも生き抜くことを選んだ人には、必ず人生に、希望の春が訪れるものなのです。

桜が咲き誇る季節が、今年もやってきました。TRINITY読者の皆様に於かれましては、新しい生活の場所で、それぞれに魂を輝かせる4月となりますよう、祈念しております。





(了)

 

 

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