しめ飾りの秘密〜昔の人が言葉ではないところで伝え残してくれたもの

日本のお正月は神様と共に過ごす期間。 一年の内で数日、神様(年神様)が自分の家にお越し下さって、 私たちと共に住んでくれる貴重な期間として昔から大切にされてきたのですね。

お正月に玄関などに飾るしめ飾り。

地域の神社のしめ縄を掛け替えた残りの藁を頂いて
毎年、みんなで各家庭用のしめ飾りを作っています。

神社に奉納された藁を使わせて頂けるなんて、ちょっとした贅沢。
でも、昔はみんなそうしていたんでしょうね。

ちなみに神社のしめ縄は、今はほとんど稲藁を使っていますが、昔は麻でした。
(出雲大社のしめ縄にはマコモが使われています)
今はまったく見かけませんが、当時はあちこちに普通に生えていたのでしょうね。

天照大御神を大麻様、とお呼びする時代もありましたし、本当は麻ですが
稲作文化なので、無駄なく稲を使い、豊穣を神様に感謝するということでも
良いのかもしれません。

しめ縄ですがまず、適当に(笑)一束をとって、その束を三つに分けます。

次にその内の二束を時計回りによります。
そしてこの二本を反時計回りに綯って縄状にしていきます。

時計回りと反時計回り、陽の回転と陰の回転が合わさる。
うまくできてますね。
この世界は陰だけでも、陽だけでもダメなのです。

そして陰陽がバランスされたら、新しいものが生まれますので
ここで残しておいた、一束(最初に三つに分けたうちの一束)の登場です。
この三本目は時計回りによって、最初の二本で作った縄のくぼみに合わせていきます。
西洋風にいうと三位一体というところでしょうか。

そしてここで今までとは違う新しい動きが出てくるのですね。

シンプルな作りなのですが、深いです。
昔の人がそうやって、言葉ではないところで伝え残してくれたものを
大切にしていきたいですね。

しめ縄ができました。
陰陽の回転&新しい動きの3本が合わさっています。
しめ縄はもちろん天の岩戸神話に由来しますが、
神社にはすべからく、しめ縄が飾ってあります。
鳥居も本来は二本の大木にしめ縄を渡したのが原型でした。

 

しめ縄というのはここからは聖域です、という印。

つまり、お正月に玄関にしめ飾りを飾るのは、
年神様をお迎えする聖域を作るという意味があります。
私たちは人間なので、家に飾るのは〈神様を示す〉しめ縄そのものではなく
しめ飾りになるわけですけど。

この辺りも、人は神様の分け御霊である、という考えがよく出ていますよね。
しめ縄(飾り)の中に住んでいる私たちは神様みたいなものですよ(笑)。

神様をお迎えするには、家は清浄でなくてはいけないので、大掃除をし、
神様と一緒に食べる食事としておせちを作り……。

日本のお正月は神様と共に過ごす期間。
一年の内で数日、神様(年神様)が自分の家にお越し下さって、
私たちと共に住んでくれる貴重な期間として昔から大切にされてきたのですね。
もちろん初詣も良いですが、今年のお正月は家の中にいる神様、
ひいてはご自身の内にいる神様も感じながら、過ごしてみてはいかがでしょうか。

みなさまが健康で楽しく、豊かで幸せな一年をおくることができますように。
2017年も皆さまの上に、たくさんの愛と祝福が降りそそぐことを観ています。

スピリチュアルセラピスト美月結でした。

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