あなたの「物足りない」は真実? 「ソウル・オブ・マネー」著者リン・トゥイストさん

リン・トゥイストさんインタビューPART.3

「物が足りない」は、
セルフイメージまで変えてしまう

Q:リンさんは、ご著書「ソウル・オブ・マネー」で、お金、時間、利益、自由など人生における全てに対して「充分には無い」という思い込みの欠乏感が、際限なく満たされることのない状況へと駆り立てると仰っています。ですが、欠乏感を成長のモチベーションに変えることはできるのでしょうか。

確かに、欠乏感から得る動機づけもあると思います。
それは手段としてやっていこうと選んだ場合のみで、欠乏を真実だと思い込まないのが条件です。
具体例を言いますと、ホラー映画が好きな人は、怖い思いをしたいとか、脅かされるのが好きだから観るわけですよね。これは現実的に怖いことが起きないということが前提で観るから楽しいのですね。
そういう意味で、「自ら欠乏している場面設定をつくっているんだ」という意識がなければなりません。

たとえば8月1日までに5キロ痩せる!と決めたとしら、それをゲームのようにルールも目的も自分がクリエイトしているなら楽しくできますよね。ダイエットをする意味の中心に自分を置くことです。

私が皆さんに解放してもらいたいと思っていることは、多くの人が無意識に欠乏を抱え、自己検証もしていないから、それを持っていることにすら気づいていないことです。けれどもその内面の足りないという不安、苦しみは手放すことができるんだというメッセージをお伝えしたいのですね。

もともと欠乏は「物が足りない」という概念から始まったことなのに、次第に「自分が足りない」というセルフイメージになって、自分自身との関係に負債が起きてしまいます。それが不健全なことだと思うのです。

充足すると成長が止まる?

Q:リンさんは欠乏感の解決法として、「充足」を知ることが本当の豊かさにつながると仰っています。今あるもので丁度良いと考える「充足」と、成長を止めることは違うのでしょうか。

欠乏という枠組みからつくり出される結果は、誰かから奪わなければならないというものになります。ですが、充足という枠組みだと、成長していくものは、周りにも貢献するものという結果につながるのです。

~続く~

■バックナンバー

<プロフィール>
リン・トゥイスト Lynne Twist
 

世界的な活動家で資金調達の専門家。そしてコンサルタントでもあり著述家。NPO法人「ハンガー・プロジェクト」において、資金集めの責任者として活躍し、2億ドル以上もの資金を集める。40年以上にわたって多くの世界的な飢餓撲滅・熱帯雨林保護・女性と子供の健康と経済や社会的地位などの問題を解決する活動に中心的な存在として携わってきた。主な著書は「ソウル・オブ・マネー」。人々や組織がお金との調和した関係を築くための教育、支援などを行なっている。

<information>
リン・トゥイストさんに会える、講演&ワークショップ
■イブニング・レクチャー
日程:2014年5月16日(金)19:00~21:00
場所:代々木 山野ホール 料金:4,630円(税別)

■ソウル・オブ・マネーワークショップ
日程:2014年5月17日(土)10:00~18:00
場所:JMA渋谷 料金35,000円(税別)
詳しくはコチラ>>http://www.jma-inc.jp/lynne/