自分の内なるブッダを
よりどころにする
危機や困難に直面したときや自分を見失ってしまいそうな気持になったときは、すべてをあずける(帰依する)瞑想を行ってください。あわてたり絶望に落ち込んだりせずに、自分の中にある自己治癒の力、自己理解の能力、慈しむ力に信頼をおきましょう。これをあなたが非難することのできる「内なる島」と呼びます。その島には安らぎ、信頼、安定、慈しみ、自由があります。あなたは自分の内なる島になってください。それを他のどこかに探す必要はありません。
だれでも安全で守られていると感じ、静けさと落ち着きが欲しいものです。混乱し、圧倒され、苦しむばかりの状況でも、自分の内なるブッダをよりどころとする実践をしましょう。あらゆる人の中には仏性の種―落着きと理解と慈悲があり、内なる安全な島に帰る能力があります。それゆえに私たちは人間性と安らぎと希望を保つことができるのです。このように実践していけば、私たち自身が安らぎと慈愛の島となり、まわりの人々はそれにならいたいという気持ちになることでしょう。
「すべてをあずける瞑想」実践法
どこにいても自分自身に帰れるように、この偈(げ※日常的な活動をしながらマインドフルネスの実践を促す短い詩のこと)を活用しましょう。
息を吸いながら 内なる島に帰る
美しい木々が茂る島
涼やかなせせらぎが走り
鳥と 陽光と さわやかな空気の満ちる島
息を吐きながら 安らぎを感じる
人間を、大洋をゆく小舟にたとえてみましょう。もし嵐がやってきてみんなが大騒ぎになれば、小舟は転覆してしまいます。でもその中にひとりだけでも落ちついている人がいれば、他の人びとは影響されて静まります。
そして乗り合わせた全員の中に希望が生じます。そうした災難のさなかでも落ちついている人とは一体だれのことでしょうか。私たちの一人ひとりがその人になりえます。私たちはおたがいを頼り合っているのです。
出典:『ブッダの幸せの瞑想』(サンガ)
著 ティクナットハン
訳 島田啓介+馬籠久美子
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