加島祥造氏の言葉に触れると心が軽くなる!『アー・ユー・フリー? 自分を自由にする100の話』

「アー・ユー・フリー?」
「心が解放されて、生き生きとしていますか?」

どこからでも読める。くり返し楽しめる。
愛と笑いがこぼれる、気づきの書。日々の不安な悩みから解き放たれ、「心の自由=フリーダム」を得るにはどうすればよいのか。50万部詩集『求めない』『受いれる』の著者・加島祥造氏の22 年にわたる語りからのベストセレクト!

<僕は「捨てろ」なんて教訓じみたことは言わないよ。持ってたっていいんだ。人間っていうのは持ちたいんだから。でももし、それがなくなったときには「チャンスだ!」って思うことだよ。持ってるものがなくなったら、次のものを握れるんだから、なくしたらチャンスだ(笑)。恋人と別れたら「しめた、次のいいのが来る!」(笑)。その発想!>

著者は、英語には「自由」にあたる言葉は二つあって、しばりつけられた環境から解放されるようなときにはリバティ(loberty)、どんな環境にかかわらず、おのれが自由であるときはフリーダム(freedom)

「アー・ユー・フリー?」と聞いたら、「心が解放されて、生き生きとしていますか?」ということだと言います。

NHK「おはよう日本」「ETV特集」で大反響の累計50万部のベストセラー詩集『求めない』『受いれる』を著した加島氏の根っこにあるのは、いまの自分を受いれて、自分を自由にしようという思想です。

90歳を迎えた著者が、25年間にわたって、講演会やトークイベントで話してきたことのなかから、優しくユーモアたっぷりの語り口そのままにセレクトした100話。どこからでも、繰り返し読める、枕元に置いておきたい1冊。

加島祥造が紡ぎだす言葉には説得力がある。加島祥造の言葉は「言い切っている」心地よさがある。それらは、加島の長年の経験と勘によって編み出される。長野県の伊那谷にひとり飄々と暮らす老人の存在感は、読む人を惹きつけてやまない。
この時代をどう生きるか悩める人々から注目されているのは、すべての人々に明確な「答え」を出してくれるから。
読めば心が軽くなる。言葉に触れれば悩みが消える。

 

人生の出来事に対して
自分でどんな意味を持たせるかで人生が変わる

本書ではこんな話が紹介されています。

■017 予期しないことが起こったとき、それを「縁」として喜ぶ

今日は「縁」という話をしたいと思うんですが、これは私たち日本人が意外とよく使う言葉なんですよ。縁っていうのは、人間関係などで、何かわからないもの、知らないものが働いていると感じたときに、驚きとともに使う言葉ですよね。合理主義的な世界を超えた何かが日常生活に入ってきたとき、われわれは「縁」という言葉を使うんです。

例えば、私とあなたの関係で「これも縁ね」という場合は、ふたりが仲良くするのには、お互いの気持ちの問題だけじゃなく、もっと別の力が働いていると感じているわけですね。出会ったことは偶然ですが、それが深まって次のステップが起こったとき、つまり両者のなかに人間関係の糸が結ばれたとき、「縁」になるんですね。

英語には「縁」にあたる言葉はなくて「ハプニング」という言葉があって、その次には「神様がした」というふうになっちゃうんですね。
ただね、「ハプニング」と語源が同じなのが「ハッピー」なんですよ。予期しなかったことが起こるのは、やっぱり幸せな出来事と取る考えがある。幸福っていうのは自分たちでつくるんじゃなくて、自分たちを超えた何かのヘルプがあって……日本の神様でもいいけどね…幸福がもたらされるんだという気持ちがあるんですね。

そういう点では、日本語の「縁」も、肯定的な気持ちで、いい意味で使いますよね。因果って仏教用語と結びついて「因縁」なんていうときは、悪い意味が生じますけどね。たんに表面的なやりとりっていうか、形式的なおじぎばっかりし合っているような関係だけでは私たちは満足できない。そして、何か予期しないことが起こったときに、それを縁として喜ぶし、そこにある種の開放感があるんですよ。だから逆にいうと、縁を喜ぶ人は豊かな心をもつことができるし、意外にそこから新しい世界が開けてくるんです。

 

■加島祥造氏プロフィール

1923 年東京・神田生まれ。詩人、墨彩画家、タオイスト。早稲田大学英文科卒。カリフォルニア州クレアモント大学院留学。信州大、横浜国大、青山学院女子短大で英米文学を教え、フォークナー、マーク・トウェインをはじめ、数多くの翻訳・著作を手がける。1992 年、「老子」の英語からの自由訳『タオ・ヒア・ナウ』(パルコ出版)で注目を集め、全訳を収めた『タオ 老子』(筑摩書房)とともにロングセラーに。20 年前に信州・伊那谷に転居して暮らしている。以後、詩集、エッセイ集、詩画集などを多数発表。おもな著作に『求めない』『受いれる』(小学館)、『わたしが人生について語るなら』(ポプラ社)、『大の字の話』(飛鳥新社)、『ひとり』(淡交社)など。

 

『アー・ユー・フリー? 自分を自由にする100の話』
著:加島祥造
出版:小学館
金額:¥1,600+消費税
発売:2014年2月27日