注文の多いゲスト・ラン~宇宙を信頼していますか?~

宇宙を信頼していますか?

ウエイトレス
「いらっしゃいませー、お客さま、何名様でしょうか?」
ラン
「3名でーす。たばこ、吸いませ~ん。」
ウエイトレス
「はい、新規三名様でーす。こちらの席へどうぞ。ご注文が決まりましたら、そちらのベルで及びください。」
ラン
「何にしよーかなー。よーし、私は、この、レディース焼き肉御膳を、ご飯少なめで、ジャコ入り、味噌汁はネギ抜きで、つけものは、トウガラシ多めでお願いしよーっと。」
みつろう
「相変わらず、ランちゃんは注文が多いねー。なんというか、こう、自分の主張をちゃんと持ってるよねー。みつろうは、適当に、このトンカツでいいや。」
まこと
「おぉ、俺もトンカツにする。あ、ラン。レディース御膳、肉を牛か鳥か選べるらしいぞ。」
ラン
「どうしようかなー、牛肉は狂牛病が怖いし、鶏肉は、鳥インフルエンザ怖いし。豚肉に替えてもらおう。」

(ピンポーン)

ウエイトレス
「はい、ご注文をお伺いします。」
ラン
「えーと、トンカツ定食2つと、私は、レディース焼き肉御膳を、ご飯少なめで、ジャコ入り、味噌汁はネギ抜きで、つけものは、トウガラシ多め、お肉は豚肉にチェンジして。えぇ、大丈夫よ、差額が発生しても良いから、豚肉で。」
ウエイトレス
「ご注文を繰り返します、…、…、以上でよろしいでしょうか?」
ラン
「はーい、お腹すいたから、急ぎでお願いねー。」
まこと
「で、最近みんな順調?みつろう、沖縄のお土産に水晶買って来てたじゃん?沖縄ッて、水晶の名産地だったっけ?」
みつろう
「あれは、買ってきたんじゃなくて、聖なる山から、願いが叶うと言われている石をボキってお・・・。」
ラン
「(二人の会話に割り込むように)私、サラダのドレッシング、「ゴマドレ」って言ったかしら?」
みつろう
「言ってなかったと思うよ、良いじゃん何ドレでも。」

(みつろう無視して、ピンポーン)

ウエイトレス
「お呼びでしょうか?」
ラン
「すいません、さっきのレディース御膳のサラダ、ゴマドレでお願いしまーす。」
ウエイトレス
「了解しましたー。」

(キッチンで)

ウエイトレス
「厨房さん、さっきのC卓さん、御膳のドレッシング、ゴマに変更お願いします。」
シェフ
「えーと、ちょっと待ってよ、豚肉にして、トウガラシ多めで、ゴマドレ…、と。はい了解。」
みつろう
「いやー、そういえばさー、まこ、最近スロットまたやりだしたんだって?何が楽しいの?全然、出ないでしょ?やっぱり4号機までがたの・・・。」
ラン
「ちょ、ちょっと待って!!!私、豚肉の焼き加減を伝えてない!!!ミディアムレアなんかが血付きで出されたら、ベジタリアンの私からしたら、無理。すいませーん。」
みつろう
「もう、いいじゃんそのくらい。血ぐらい飲めよ!だいたい、ベジタリアンは焼き過ぎた豚肉でも食べちゃダメなの。それを、ベジタリアンって言うの。」

ウエイトレス
「はい、どうされました。」
ラン
「あの、さっきの御膳、豚肉は、超ウェルダンでお願いします。」
ウエイトレス
「かしこまりましたー。」
まこと
「そういえばさー、イチローが電撃移籍しちゃったよねー、なんであのタイミングで、で・・。」
ラン
「ねぇ、私たちの料理、遅くない?」
みつろう
「そうかなぁ?まだ、注文して5分くらいしか経ってないよ。逆に、今出てきたら、絶対レトルトだよ。レンチンだよ、レンチン。もうちょっと、かかるんじゃね?」
ラン
「いいや、ひょっとしたら、私たちの注文だけ、入ってないかも。」
まこと
「ラン、あり得るな、それ。俺も、昔、マクドナルドで、1時間、ポテトを待ち続けた事がある。あの日は、本当に、悲しかったー。バイト生の注文ミスで、長時間放置されたんだぁ。ポテトが出てきたころには、もう空腹も通り越していたよ。夕焼けがいつもより、真っ赤に染まったさ。」
ラン
「ほら!!!さっきのウエイトレス、見た?深田恭子みたいな可愛い顔して。あれは、仕事が出来ないタイプよ。おっとりしてそうだったじゃん。ちょっと、私、聞いてくる。」

(レジの横に立っていたフカキョンのとこまで行って)

ラン
「すいません、私たちの注文、ちゃんと入ってますか?」
フカキョン
「すいません、今すぐ確認します。」

(厨房で)

フカキョン
「C卓さんの注文、入ってますよね?」
シェフ
「入ってるよ。忘れようがないよ、この細かさ。いま、トウガラシを増量してるところだよ。」
フカキョン
「お客様、もうしばらくお待ちください。」
まこと
「そういえばさー、さっきレストランに入る前に、駐車場に車停めたでしょ?その時、ここのシェフたちが、厨房の裏でタバコ吸ってたじゃん?俺、ああいうの嫌なんだよねー。間違えてタバコの吸い殻とか、料理に混じっちゃうかもしれないじゃん?まぁ、冗談だけどねー、ワッハッ…。ッハぁ!!!」

(ラン、すでに厨房に。)

ラン
「すいません、私のレディース御膳、あなたじゃなくて、そこの、女性のシェフが創ってもらえます?」
男性シェフ
「えー!!!せっかく、この細かい注文を、すべてクリアしたところだったのに・・・。豚肉もせっかく、焼きすぎたくらいの状態にな…。」
ラン
「ゲストの私の注文に、何か?」
シェフ
「りょ、了解しました。」

(5分後)

フカキョン
「はい、お待たせしましたー、トンカツ定食二つでーす。」

(食べずらい雰囲気の中)

みつろう
「ラ、ラン。悪いけど先に食べとくよ。」
ラン
「どうぞ!!ちょっと、私、注文が正確に伝わってるか不安だから、もう一度だけ、厨房に行って、直接注文し直して来る!!」

(10分後)

ラン
「やっぱり、注文が届いていないんだわ!だいたい、あの女性シェフ、ローラみたいな顔してた。ほっぺたにチーク塗りすぎて、頭が悪くなってるに決まってる!もう一度、注文が入ってるか確認してくる。」

(15分後)

ラン
「おかしい、何かがおかしい。豚肉をしっかり焼けとは言ったけど、こんなに時間かかるわけない!焼き過ぎて丸コゲになってんじゃないかしら!ちょっと、注文ちゃんと聞いてたか、確認してくる!!」

(30分後)

みつろう&まこと
「あのー、ランさまー・・・。非常に申し訳ないんだけど、そろそろ帰りたいんだけど・・・。そのー、何と言うか、子育てもあるし・・・。二人とも、デザートまで完食しちゃったし・・・。」
ラン
「帰れ!」
あなたの思考が現実化する。

宇宙にあなたは、「これが欲しい」と思考を通して注文するだけ。
すると宇宙はあなたの思考を、現実として映し出す。

だから、注文が入っているかどうかを、確認しすぎると、逆に、提供を遅らせてしまいます。
注文が入っているかどうかを、不安視すると、不安という思考も、新たな注文なんだから、提供が止まります。

結局、願望の届きやすさとは、どれだけ、厨房さん(宇宙)を信頼できるかにかかってます。
私の注文、届いてないんじゃないかしら。よし、神社に行かなきゃ。
それでも注文届いてないんじゃないかしら。
よし、トイレ掃除しなきゃ。
やっぱり、まだ出てこないぞ。
よし、メソッドやらなきゃ。

これが、いつもの、あなたやラン様の状態なわけですが、

これを、宇宙側(厨房側)から見ると、どうでしょう。
すいませーん、C卓さん、もう一度注文入りましたー。
すいませーん、C卓さん、焼き加減、変更みたいでーす。
もう一度、注文し直し(トイレ掃除)入りましたー。
すいませーん、C卓さん、「料理が届かない」を想像しました。

これ、立派な注文でーす。
厨房、軽い、パニック。

注文する、信じる、料理出てくる、食べる。

 

どれだけ、あなたが、宇宙を信頼できるかにかかってるんだよ。

 

「私は注文した、絶対に届く。あとは待つのみ。」
なのか、
「おっかしーな、注文入ってるかなー?ちょっともう一度確認してみよう」
なのか。
ちなみに、「もう一度確認」イコール「再注文」イコール「ローラにシェフ変更」だからね。
もう、届く寸前だった、出来あがった、あのおいしそうな料理・・・、
からーの、ローラにシェフ変更!

今後のレストランでの立ち振る舞い、考えてみて。