世界最大のバレエコンクールの舞台裏~頂点を目指す子供たちの生き様とは?

『ファースト・ポジション First Position 夢に向かって踊れ!』

世界中の子供たちのバレエコンクールへの挑戦を描いたドキュメンタリー映画『ファースト・ポジション』は、2013年12月に、渋谷Bunkamuraルシネマで上映され大ヒット、劇場初の子供動員数記録を達成したそう。

出演している16歳のバレリーナで、日本人とイギリス人の両親を持つミコは、その後ローザンヌでの入賞や初めてシニア部門で参加したYAGPでのファイナル入賞などを経て、なんと先月のモスクワ国際での優勝と今や、世界が注目するバレリーナに成長しました。
ローザンヌ、ヴァルナ、YAGPに続いて、モスクワと、ほぼすべての主要な国際コンクールで入賞したことになり、今世界的に活躍しているプリンシパル・ダンサーの中でも稀に見る受賞歴。YOUTUBEのミコチャンネルは100万回DLのアイドル並の人気。
2年後には、著名バレエ団への入団が予想される大注目株です。
とはいえ、好きな歌手はケイティ・ペリー、アデルで、ケーキ作りが趣味(ダイエット中なので作るだけ)という、普通のティーンの側面も持っています。

バレエにひたむきな気持ちで取り組む子どもたち

『ファースト・ポジション First Position 夢に向かって踊れ!』 は、バレエという究極の美が与える、夢の力、そしてあくなき情熱をめぐる、家族の物語です。
それは決してバレエの世界にいる彼らだけのものではなく、私たちすべてに、生きることの意味をも教えてくれます。

ローザンヌと並ぶ世界最高峰のバレエコンクール、ユース・アメリカ・グランプリ(YAGP)。毎年世界中から9歳から19歳の5000人を超える応募者があり、世界各地の予選を勝ち抜きNYでの最終選考に残るのは200~300人のみ。入賞すれば世界の名門スクールへの奨学金や、バレエ団への入団が約束されます。

本作はいくつものステップを勝ち抜いてYAGP最終選考に残った6人の子どもたちを追ったドキュメンタリー。厳しい練習に耐え、それでも「踊ることが大好き」と、きらきら目を輝かせるバレエダンサーの卵たち。そのひたむきさ、前向きさ、情熱とパワーに、心を動かさずにはいられません。そして彼らを支える家族や教師たちの献身的な愛情にも心を打たれます。

日本バレエ界の第一人者も心が揺れた

★熊川哲也
(Bunkamuraオーチャードホール芸術監督/Kバレエ カンパニー芸術監督)
西洋文化を志す若き日の僕が、容姿のコンプレックスと感情を内に秘めることを美徳とした日本人特有の習性を乗り越え、一度きりの演技にすべてを賭けた日を思い出す。バレエを志す者には、是非観てほしい映画である。

★吉田 都
(バレリーナ/国連難民親善アーティスト)
世界共通であるバレエはどんな境遇の子供たちにも扉が開かれている。必要なのは決意と献身。ダンサー達の情熱とひたむきさに胸が熱くなった。

『ファースト・ポジション First Position 夢に向かって踊れ!』
監督・製作・編集 ベス・カーグマン
配給:セテラインターナショナル、ミモザフィルムズ
備考:興行成績は2012年公開の単館系映画作品ではトップクラス
YAGP日本予選は毎年11月下旬に兵庫で行われている。

2011年 アメリカ映画
文科省選定(青年・成人・家庭向き)
年少者映画審議会推薦
東京都推奨映画
DVD&Blu-Ray/本編92分+特典60分/日本語字幕
DVD発売元:日本コロムビア

(c)First Position Films 2011

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