『運命鑑定士』が教える!「GIVEメソッド」とは?~以心伝心の秘密~

『心の時代』というのは、心豊かになって前向きになっているという意味ではありません。

心が貧しくなってきているから、心が病んできているから……。だから、僕たちはもっと心にフォーカスした方が良い。心を見つめて大切にして行けば、失った大切な何かを取り戻せるかもしれない。
そんなふうに意識し始めた時代を指します。

心の病が増えて来ていることも深刻な問題です。
ただ、どんなに医学が発達しても、どんなにセラピストを大量生産しても、心の病は減らないと思っています。治療法やセラピーが増えるだけで、根本的な解決には至りません。

僕は仕事柄「抱え込まずに、出来れば病んでしまう前に自分自身の生き方や心を見つめ直して気軽にセッションを受けて欲しい」と声を出していますが、実はもっと大事な事があるのです。それは、個人個人が自分だけを見つめていてはダメなのです。相手を思い遣る気持ち、すなわち『GIVEの精神』がもっとも大切なのです。

昨今、自己主張する美学のような風潮がありますが、同時進行で自分至上主義なる新しい主義も進化してきている気がします。自己主張を間違って解釈している方も少なくないと思うのです。

日本には『以心伝心』という言葉があります。しかし、現代人はこの言葉の本質をあまり理解していない気がしてなりません。この言葉は、安易にテレパシーという意味ではないのです。

『以心伝心』とは、文字、言葉などを使う事なく心と心が通じ合うことを指します。そこで重要になって来るのが、『心の土台』です。基盤と言っても良いかもしれません。たとえば、『GIVEの精神』の無い人同士だと、土台ができていませんので通じ合うことは出来ません。自分のために何かして欲しい、何かを与えて欲しいと思う事はあっても、相手の気持ちにはフォーカスが行かないのです。
『GIVEの精神』があると意思疎通が円滑になり、以心伝心の概念が通用するようになるのです。

たとえば「今日は寒いな」と思ったとします。そこに来客があったとします。当然、寒い日に外からやって来た人は寒いのです。そこで『GIVEの精神』がある人は、「寒かったでしょう。早く家の中に入ってストーブにあたって下さい。今、何か温かいものでもいれますからね」と爽やかに言えると思います。ここで大事なのは「私が寒い!」で終わりではなく「だからこそ相手も寒いだろうな……」という気持ちです。この思い遣りの精神が『伝心』につながるんですね。

きっとお客さんは「私の寒さを気遣って下さったんだな。優しい人だな。ありがたいな」と思ってくれると思います。少なくとも、僕はこれが『以心伝心』だと思っています。間違っても、顔色を読んでご機嫌取りをすることではないのです。それは、気持ちが通じ合っているとは言わず、単なる支配、服従の関係なのです。

最近になって恐ろしいと感じたのがクリスマスです。信じられないことですがプレゼントに現金を欲しがる人が増えているそうです。もしくは希望した物じゃなければ納得いかないと言う方も増えているそうです。子供ならまだ可愛らしいものですが、これを思っているのが大人だそうなので、少々危機感を持ってしまいました。この情報が間違った情報であることを祈るばかりです。
「サプライズはいらないから、欲しいものを下さい」という精神は、相手の想いを完全に無視していることです。ましてや現金が欲しいというのは、相手の気持ちはまったく考えていないのと同義だと思います。

『以心伝心』の考えで見ると一方通行なので、やはり成り立ちません。相手の気持ちはどうなのか。人が人として生きて行くためにもっとも重要なマインドを忘れてしまっているのです。そしていつの間にか「私、貰う人。あなた、くれる人」という関係になっているのも恐ろしいと思います。自分は無条件で愛され貢献されるべき人間だと思い込んでしまっているとしたら、これこそ病気だと思います。

相手を喜ばせたい。この気持ちが欠落しているから社会が乱れ、心の病が増えていると僕は考えています。自分を労わり、相手を労わり、自分を愛し、相手を愛する。もし、みんながお互いを思い遣り続け、『GIVEの精神』を持ち合えば、世界は一瞬で平和になると思います。

あなたは、大丈夫ですよね?

 

★バックナンバーはこちら