愛と感謝の神社巡り番外編 in 山口

TRINITY29号でもご紹介した神社特集。昨年の秋に編集部は、ビジュアルインタビューでご登録いただいた浅野温子さんの「日本神話への誘い」公演を拝見するために山口県へ伺いました。そして、山口県とご縁ができたことに感謝して近隣の神社へ参拝。初めて訪れた編集部も優しく迎え入れて下さいました。きっとこの出会いも偶然ではなく必然だったのかもしれません。旅先で巡り会った3件の神社をご紹介します。

 

【大歳神社】

歴史の節目に勝利と繁栄を祈願した源義経に縁のある武運長久の神様

打倒・平家を目指して下関に降り立った源義経。彼はここで先勝祈願を行い、それを見ていた人々が彼の祈願を畏敬して神社を祀ったことがして神社をしたことが大歳神社のはじまりでした。祈る姿で人々を感動させるとは、義経のカリスマ性が伺えるエピソード。もちろん大歳神社にもご威光を感じることができます。その本殿があるのは見上げるほどの階段の頂上……。かつては「一二三築きのお払い坂」として折りが込められていた階段だそうです。一二三(ひふみ)とは「ひふみよいむなや……」という御祓いの祝詞。昭和の遷座によって今は123段の跡を留めていませんが、一段一段を踏みしめるごとに浄化されそう。“待ってて、義経様!”と心が先走るも、足並みは遅く、息も途切れます。やっとのことで到着すると、境内の爽やかに思わず深呼吸。見渡せば遠くに門海峡の海面がキラキラ。早速ご祭神の木花咲耶姫神と大歳神、そして義経様にご挨拶をしました。勝利祈願のお土産には、義経のモチーフが入ったお守りで、さらに運気がUPするかもしれません。

 

大歳神社
山口県下関市竹崎町1丁目13-10
TEL
:083-223-0104
URL
www2.ocn.ne.jp/~ootoshi

 

 

【今八幡宮】

重厚な佇まいはまるで武氏のよう!?栄華の時代から続く守護神・山口総鎮守

道路に面した大きな鳥居は、はるか彼方からも「あそこに神社アリ!」と伺うことができます。遠くからでも、厳かなオーラが漂ってくるようです。 室町時代には「西の京」と呼ばれるほど隆盛した山口県。その立役者は大内氏の屋敷から北東の「鬼門除け」、そして産土神であることから、山口総鎮守として地元の方々の信抑を集めています。ご祭神は第15代天皇の応神天皇、その父、仲衰天皇、奥様・神功皇后など、ご家族が祀られているため特に大内安全や安産にご利益があるそうです。また、八幡様は武士の神様なので、恋愛でも仕事でも“攻めモード”で行きたい時に良いかもしれません。鳥居を潜って階段を上がると、広い境内に視界が開けて清々しく感じます。とても静かな空間。地方の方によると、定刻に神職さんが祝詞を上げる声が聞こえてくるそう。

 

 

今八幡宮
山口県山口市八幡馬場22
TEL
:083-922-0083
URL
ima8man.com

 

 

【嚴島神社】

宮島の御分霊が宿る、下関の島神社 安全な暮らしを見守り続けて約800年

嚴島神社といえば広島県ですが、こちらはその分社。ご祭神は広島と同じく天照大御神の子である市杵島姫命、田心姫命、湍津姫命の三柱です。源平合戦の壇ノ浦で、こちらの女神様は平家の守護神として船に祀られていました。そして戦いが終わり、船は座礁。ある日「我は嚴島姫の神なり。早く祭るべし、かしこの砦の上にあり」というご神託が里人に告げられたそうです。不思議に思ってその里人がお告げの場所へ行くと、何と本当に御鏡太刀様があるではないですか!そこで建てられたのがこちらの嚴島神社だそうです。 境内には明治維新で活躍した長州藩士・高杉晋作ゆかりの大太鼓もあります。維新成職を祈願し、戦地であった小倉城(福島県北九州市)から持ち帰って奉納したもの。時代の変革を見守った嚴島神社のご利益は、海上安全、交通安全、家内安全、無病息災などです。

 

バス停の至近にあり、生活に密着している感じがする

 

ケヤキの木でつくられた大太鼓は直径110㎝、重量390㎏!

 

拝殿までの階段途中にある木々も、気持ちの良い雰囲気

嚴島神社
山口県下関市上新地町1丁目1-11
TEL:0832-32-1138