「恐れ」を感じた瞬間にどう対処するか? 経験を積み重ね克服する方法とは

人と人との「絆」について語られることが以前にも増して増えてきています。でも、自分のコンディションが不調だったり課題を抱えていたりする時というのは視野が狭くなりがち。すぐそばにある「絆」にすら気づきにくくなってしまうものです。または、周囲の人が気遣ってくれていることは分かっていても、目の前に差し伸べられた救いの手を素直に握り返せなかったり……。

そんな時は、自分自身に立ち戻ってみる。答えは往々にして、自分がいちばん良く分かっているものです。とはいえ、自分を感じ、自分に問いかけるということがとても難しい。自分の心にある扉を開けることに対する恐れを抱えている人は、きっと多いことでしょう。それが顕在的であっても、潜在的であっても。

NBS(ナチュラルブランディングスクール)講師で、事業コンサルタントとしても活躍中の吉武大輔さんが毎月開催しているお話会に、3月11日、東日本大震災からちょうど1年の夜、初めて参加してきました。この日のテーマは「特になし」。参加者からその場でテーマを募りつつ、吉武さんが参加者や場のエネルギーを感じながら言葉を紡いでいく、そんな会なのです。実際、「なんとなく参加しました」という人も多かったように感じますが、不思議なもので、時間が経つにつれて自然とテーマの流れができていくのです。

この日、私自身が自らの課題としても興味深く聞き入ってしまったのが「恐れ」について。恐れの感情によって行動を起こせない、という課題は誰しもが経験することだと思います。また、そもそも自分が抱えているテーマの根源にあるものが恐れである、ということ自体に気づいていないこともあるでしょう。仕事がうまくいかない、友人知人との人間関係に悩んでいる、いい恋愛に巡り会えない……。自分に還り、問いかけてみた時、そこに恐れの感情があったとしたら、あなたはどう対応するでしょうか?

吉武さんいわく、恐れの感情は、自分で何度も味わい経験するうちに愛へ変えていくことができるもの。はじめは「これまでと同じように否定される・失敗するだろう」と思い、行動を起こすことに対して恐れを抱いていたとしても、勇気を持ってちょっとだけ前に進むためのトライをしてみる。ここで失敗したとしても、自分にとってのテーマはそれを乗り越えられるまで姿かたちを変えては繰り返されます。そして同じテーマが再度訪れたら、またトライしてみる。これを繰り返すことによって少しずつ様々な状況を経験し対応方法を学んでいけるので、恐れを克服することができるのだといいます。

たとえば、次の例で考えてみましょう。とっても怖いお化け屋敷に入らねばならない状況が訪れたとします。初めて足を踏み入れる時は心臓が止まりそうなくらいの恐怖に襲われたとしても、2回、3回と回を重ねるにつれ、どこにどんなおばけが潜んでいるかが分かり、怖さが軽減されて、お化け屋敷をすべて見て回るのに必要な時間も短縮されていくことでしょう。

このように、ある物事に対する「恐れのトンネル」に何度も入りながら少しずつ経験を積み重ねていく。こうして恐れは愛になっていくのだそうです。

たとえ話を交えたこのお話はストンと腹に落ちました。そして、自分が抱えているテーマを想った時、少しずつでも新しいトライをしていけそうだと感じました。

現実世界と精神世界とのバランスを取りながら、自分を生きるということ。吉武さんのお話会は、これまで現実世界ばかり、または精神世界ばかりに目を向けがちだった人にとって、より自分らしく生きるための指針を示してくれる貴重な機会になるのではないかと思います。

このお話会は今後も毎月開催されるそうです。参加費無料。詳細・お申し込みは吉武さんのブログをご覧ください。

[吉武大輔official blog 「愛ある夢を~本当の自分を生きること~]
http://ameblo.jp/aiaruyume/