KUSAKA SAVIOUR 新訳~日本神話~ PART 7 偽りの岩戸開き 後編

みなさんこんにちわ! ともくんです! ついに先日から始まりました! トリニティ連載の新しいシリーズ 古事記や日本書紀などの日本神話のさまざまな謎や真相多くの知識を得てゆけるフィクション小説 「KUSAKA SAVIOUR 新訳~日本神話~」第7話をお送りしたいと思います。 さまざまな古代の神話の物語が現代によみがえる…… (注※物語はフィクションです。登場する人物 場所は一部の場所を除き実在のそれとは一切関係ございません。 物語としてデフォルメし対応させてわかりやすく描いてあるので続きを期待していてね♪)

おどけをするものども、題してクラウンズのメンバーの団長は①田力じゅんという巨漢。のほほんとしたDJ。
②先ほど知り合ったこけしを集めるのが趣味のピエールなりさりちゃん。彼女は言動がトリッキーでメンバーの紅一点である。
ドラマーをしていた。歌うときは泣く子ももっと怖がるピエロの化粧をしていた。
③その彼氏の変態ギタリスト「トレモロピックの加速するなかやまさん」猿のようなメイクがトレードマーク。彼のバンドも
「泣く子ももっと怖がるサイコホラーミュージアム」を自称していた。
その会話を割って入るように
「なにこの子新入り? かわいい! テルヒコくんはどんなパンツはくの?こんどうちの作品展に来なさい」と声をかけてくれたのは
目目(めめ)さんという美人の女性洋裁作家であった。なぜこんなことを聞くのかというのは、彼女は芸術的な下着アーティストだったから。
椎名林檎のような美形の女性であり、黙ってしていればモテそうな人である。人としてもとても素敵な人物。
真面目に様々な種類の下着を縫い個展を開いているという面白い個性を持った人物だった。しかしいきなりそう聞かれて驚いた。
なりさりちゃんの親友である彼女もたぐいまれなる才能だった。
ヤニクという物静かな男の子がダーツにナイフを突き刺し「おもしろいねえ。きみ、性癖はどんなの?」
と話しかけてきた。またそういう手の話……彼らはあいさつ代わりにブラックジョークが好きなのである。
「ああ、あいつそういうやつだから、好意で言ってんだよ」とたぢじゅんさん(田力)
が諭してくる。いろんなひとたちがここでライブをしているんだあ……そうテルヒコは驚いた。と同時に、不思議な世界に迷い込んだ
という感じだった。
前田ハバキさんは土偶絵描きで有名の古参アーティストであった。土偶のために生活をたき火で暮らしていた日もある人物だった。
縄文未来焚火部を主催する天才で、彼の絵は高額な競売にかけられる。
ミカヅチタケシというラッパーの男性はレゲエスタイルの男性で段ボールで何でも作ってしまう。
ぽあーずを主催するたっちゃま氏は歌いながらいきなり脱ぎだす。なかなかの才能を持つ人である。彼が描く絵はバスキアに似ていた。
人間的に素晴らしい人物でテルヒコを見出そうとしてくれ、かわいがった。テルヒコは彼と意気投合し、心の中で尊敬した。
彼らのなかでたぢぢゅんがテルヒコに「いっしょに4月1日に太陽の広場という場所があるからそこで義援金ライブをしようよ」
といいだしてきた。その話に乗っかったテルヒコは、がんばって歌を練習した。
メンバー全員でバンドを作り、テルヒコはその中央でボーカルをすることになる。
ふしぎなことに、運動会用の綱をテルヒコの周りに輪としてしめ縄のように張り巡らせ、
テルヒコがしめ縄の中で即興で歌っているような姿とした。
テルヒコはというと、とんでもない歌の才能であった。うまいという意味ではなく
別の前衛的な意味での才能が開花した。すさまじく発狂者のような神がかりがテルヒコを襲ったのである。
テルヒコは何者かに憑りつかれたようになり、即興でラップ歌謡を5時間バンドとともに歌いつくした。
通りがかりの人はお金を入れていき、ライブは終了した。

「まるで天の岩戸開きのようだ! 素晴らしいライブだったよ。まるで八百万の神々がドーンと飛び出してきそうだ!」
「おおげさな~! なに馬鹿みたいなこと言ってるんですか! まあそんなこといって、それよりコーヒーは」
石光という中年男性がコーヒーを入れてテルヒコの所へ来る 「テルくんおもしろかったよ!神楽だね、あれは」
4月1日はエイプリルフール。どんな嘘でも許される。うその一つとして、偽物の男のアマテラスの巫女が中央で
歌いに歌う。そんな神楽があってもいいではないか。そういう雰囲気が太陽の広場を包んだ。
「タヂカラオにウズメ、ワカヒルメにコヤネノミコトにタケミカズチ……猿田彦までこんなところにそろいもそろいおって。
やつを囲んでそんなに愉しいか。分身になっても全くやっていることはかわらぬのお……」
そのころその姿を見ている髪の長い少女はモニターを見てそうつぶやいた。
それと同時に、黒い邪気が彼らの背後に迫ってきた。
そのエネルギーは、メンバーの一部に憑依し、一人一人の目つきが変わった。
テルヒコは誰かの気配を感じたが、きにせず、義援金を当時東日本大震災の起こった被災地の
石巻市へと配送した。総額〇万円。微々たるものだったが、実はやってきてくれた身内のハンドマネーによるものも大きかった。
参加者は何百人とかなりの盛況であった。
そののちテルヒコは彼らの仲間内のある見知らぬ人物の運営する(ギャラリー色空是空)から、心当たりのない批判を受ける。
「テルヒコの描く絵は、デザインだけでそれいがいのなにもない」という。
新参者への嫉妬だった。たしかにいきなりテルヒコが仲間たちの求心力となり周囲を巻き込んでいくそのさまは
気に食わないメンバーが出てしまうのも無理はなかった。テルヒコは完全な誤解だと思いそれを撤回しようとした。
そうすると裏口でテルヒコのみんなで一緒に描いた作品を燃やしているメンバーの姿を見る。
絶望し、すべてを終わらせたいと思うようになり、ふさぎ込むようになる。