今も昔も女性に求められるのは外見?
正反対の女性性を象徴する姉妹女神

『古事記』には、まさに外見だけで妻を選んでしまったがために、後世に多くの迷惑を残したというエピソードが登場します。
今も昔も女性に求められるのは外見?<br>正反対の女性性を象徴する姉妹女神

【やっぱり外見が重要】

「男性が女性に求める要素」には、様々なモノがあります。恋愛対象とした場合と、結婚を考えている場合などでもかわりますが、「アメリカとシンガポールの大学が共同で調査」したところ、インターネットなどを通しての交際を求める場合、男性がもっとも重要視するのは「女性の容姿」ということでした。

人間は「目から取り入れる情報がもっとも多い」生き物ですので、異性を求める場合にも第一に外見が考慮されるというのは、生物的には正しいといえるでしょう。ただし、美の条件というのは、時代によって変わってきますので、古い時代に醜いとされていた人が、現代でも醜いとは限りません。

 

【外見で選んで寿命が短く!】

『古事記』には、まさに外見だけで妻を選んでしまったがために、後世に多くの迷惑を残したというエピソードが登場します。それは、天照大神の孫であり、天から地上へと降りてきて、この世界を統治することになった「瓊瓊杵尊」が伴侶を選んだときの話です。

瓊瓊杵尊は、あるとき美しい娘に出会います。その娘に一目惚れし、父親に娘と結婚させてくださいと申し出ると、父親は快諾しただけでなく、娘の姉も一緒に嫁がせるのです。しかしながら、姉は醜かったために、親元に戻されてしまいます。

この一目惚れされた美しい娘が、「木花開耶姫」。富士山の象徴にして、日本の女神の中でも美しい存在として知られています。非常にポピュラーな神様であり、木花開耶姫を祭神とする「浅間神社」も全国各地にありますが、それに比べると、醜いために親元に戻されてしまった姉は知名度が低く、その名前を知っている人も少ないといえるでしょう。

姉の名前は「石長比売」。名前通り、石や岩のようなしっかりとした強さを司る存在であり、もしも、瓊瓊杵尊が石長比売も妻としていたならば、その子孫である私たち人類の「寿命は盤石なもの」になったといわれています。すなわち、今よりももっと寿命が長くなっていたはずが、瓊瓊杵尊の選択によって、「人類は短命」になったのです。

このあたりについては、『古事記』と『日本書紀』ではちょっとストーリーが異なっており『古事記』では、石長比売が家に帰されたことで、その持つ霊力を得られなかったとされていますが、『日本書紀』では、醜いという理由で自分をめとらなかった瓊瓊杵尊を恨んで、木花開耶姫が妊娠したときに石長比売が呪ったことが原因で、子孫の寿命が短くなったとされています。

 

【姉妹それぞれがもつ女性らしさ】

この後者の理由は、木花開耶姫の出産がかなりパワフルな状況で行われたことを考えると、ちょっとつじつまがあわない感じがあります。瓊瓊杵尊は、醜いというだけで、さっさと石長比売を親元に帰してしまうという、ちょっと「性格に問題のある神様」なのですが、これは木花開耶姫相手にも発揮されます。

木花開耶姫はなんと1日で妊娠するのですが、その早さに瓊瓊杵尊は、「自分の子供と信用しませんでした」。かなり男らしくないのですが、それにたいして、木花開耶姫は、自らの潔白を示すために、出産する場所である「産屋」に「火をつけて出産」にのぞみます。結局、燃えさかる火の中で、無事に子供を産んで、瓊瓊杵尊も納得するのですが、もし、呪われているとしたら、こんな危険な出産が成功するとは思えません。

木花開耶姫は、「美しいだけでなく、自らの潔白をさらすために、命をかけてのぞむという行動力」がありましたが、石長比売はどちらかというと、「地味であり、親や男性に従う慎ましい性格」だったために、貧乏くじをひいてしまったのかもしれません。

 

【女神の霊力を受け取る】

色々な意味で正反対といえるこの姉妹の女神。あなたはどちらに「共感を覚える」でしょうか? 人によっては、「美しく行動力がある木花開耶姫」に共感を覚えるかもしれませんし、「地味で慎み深い中に、寿命を延ばす盤石の霊力を持つ石長比売」に共感を覚えるかもしれません。好きな女神様が祀られている場所を訪れて、その力を受け取るというのもいいですが、あえて共感を覚えなかった方の女神が祀られている神社を訪れる」ことをオススメします。

これは、「共感を覚えない=自分が無意識で拒否する」部分の女性性を取り入れてみるというスピリチュアルなワークとなります。石長比売は単独で祀られている神社は少ないのですが、木花開耶姫と共に祀られていることは結構ありますので、そういう場合は祈願する時に石長比売に強く語りかけることで、そのエネルギーを感じることが出来るはずです。

女性の色々な面を象徴するこの二柱の女神。女性にとって非常に重要なエネルギーをもたらしてくれるはずですので、祀られている神社が近くにあったら積極的に足を運ぶようにしてみましょう。

 

That goddess of sisters represent.
I incorporate the energy of the goddess.
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