三次元の神聖幾何学!? 巫女の神が産み出した折り紙の神秘

折り紙は、紙を「折りたたんで」作るわけですが、その「折る」という行為が「天降(あおり)」「天振(あふり)」に通じるという説があります。つまり、紙を折ることで、そこに「天、すなわち神が降りてきたり、神意が振動する」ということになります。

【世界に通用する折り紙】

お正月の雰囲気が残る1月だからこそ、古くから伝わる「和の叡智」について考えてみましょう。今回紹介するのは「折り紙」。世界的にも「origami」という名称で一般的になってきており、日本のホテルなどでは、ちょっとした心遣いとして、綺麗な柄の紙で折った鶴などが置かれていることがありますが、本来はとてもスピリチュアルなものでした。

折り紙の起源というのは、実ははっきりしていません。中国やスペインなどにも紙を折るという技法はあるようですが、様々な形を産み出すという日本の折り紙は、「独自の文化」であるというのが、今のところ有力な説です。

 

【紙は神に通じる】

そもそも、日本人は紙を「神」に通じるものとして、神聖視していました。今でも神社でよく目にすることのできる「御幣」などは紙で作られています。本来は榊などの木だったものが、布へと変わり、現在のような紙へと変わっていたものですが、紙が選ばれたのは、単に加工が容易だったというだけではなく、その名称そして、そこに「エネルギーが宿りやすい」というような意味合いも隠れているのです。

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【神事に繋がる折り紙】

折り紙は、そんな紙を使っているわけですから、そこに神聖な意味合いが込められるのはある意味必然といえるかもしれません。折り紙は、紙を「折りたたんで」作るわけですが、その「折る」という行為が「天降(あおり)」「天振(あふり)」に通じるという説があります。つまり、紙を折ることで、そこに「天、すなわち神が降りてきたり、神意が振動する」ということになります。

まさに、折り紙は神事にも繋がるわけですが、このような技法をまとめたのは、伊勢の神宮が建立されるべき場所を、日本全国を旅して決めた「倭姫命(やまとひめのみこと)」だといわれています。この神様は、元々は「天皇の娘」であり、なおかつ、「伊勢の斎宮の起源」にもなった、いわば巫女の初代ともいえるべき存在です。日本一のパワースポットを見つけるだけの能力をもち、なおかつ英雄である「日本武尊」に三種の神器のひとつである「草薙剣」を授けたとされていますので、まさに「巫女の中の巫女」といっても過言ではありません。

倭姫命によって産み出された、このような神聖な折り紙は「神折符」「太古真法」「神典形象(みふみかたどり)」などと呼ばれています。特定の手順で、紙を折っていくことで、単なる折り紙ではなく、「護符と同じ力を持った神聖なアイテムが完成」します。

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【護符と神聖幾何学】

護符といえば、様々な「文字や模様が書き込まれている」ものをイメージするかもしれませんが、神折符には特殊な図形などは必要ありません。折り紙と同じように紙を折りたたむことで作られた、その「形」自体に、前述したように「神意が宿る」わけです。

スピリチュアルな世界では、「神聖幾何学」は比較的有名であり、Trinity読者の皆様ならば一度は聞いたことがあるのではないかと思います。こちらは、「特殊な図形には宇宙に存在するエネルギーが集まってくる」というような思想です。一般的な護符は、このような一定の形や象徴を利用したものが多いわけですが、「神折符は三次元の形の神聖幾何学」といえるかもしれません。

神折符は特殊なものですが、そもそも折り紙自体が、三次元の形を二次元から産み出すものであり、神のエネルギーが宿る紙のエネルギーを操作する技法であるので、鶴のようなシンプルなものでも、そこに精神を集中して折ることで、「今まではとは違ったなにかが感じられる」はずですので、今年の初めに古来から伝わる和の叡智にチャレンジしてみませんか? また、秘伝とされていた神折符も、最近では書籍などが販売されており、全てではないものの、基本的な折り方などは学ぶことが出来ますので、興味のある方は一度そういった書籍を手に取って、神折符も作ってみることをオススメします。

Mystery of origami.
Origami be guided to ritual.

 

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