平和的指導者

ダライ・ラマ14世(インド)

Dalai Lama

ダライ・ラマ法王十四世テンジン・ギャツォは、チベット民族の国家的、精神的指導者の地位に就かれています。チベット北東部のタクツェルという村落で、1935年7月6日、自作農を営む一家にご誕生後、ラモ・ドンドゥップと命名され、2歳の時に、ダライ・ラマ法王13世、トゥプテン・ギャツォの転生者であるとの認定を受けられました。
→ 14世ダライ・ラマ法王発見の経緯と輪廻転生制度

ダライ・ラマとはモンゴルの称号で「大海」を意味し、歴代の転生者は、慈悲の観音菩薩、チェンレンシの化身とされます。観音菩薩は、悟りを得ても涅槃に入らず衆生を救済するため転生することを誓願された存在、とされています。
出典 ダライ・ラマ法王日本代表部事務所

 

 

 

ダライ・ラマ  説法

本日はみなさま方にお話をする機会を得て、大変嬉しく思います。私は1967年に始めて日本を訪問し、とても近代的な教育国家という印象を受けました。同時に、日本は古代から伝えられている伝統というもの、とくに神道ですね。そういったもののなかで、自然や神に対する尊敬の念を持っておられる、という印象を受けました。これらのことは大変素晴らしいことだと思います。私たちは近代科学の発展のおかげで、他のものに対する尊敬の念を失いがちである、という危機に瀕しています。他を大事にする神道的な考え方が失われつつある。それは非常に悲しいことではないでしょうか。そういうことを忘れずに、現代的な科学の発展に基づく、物質的な発達と共に、伝統として伝えられてきた良き部分を合わせていくことが、これからの日本人に求められることではないかと考えています。
最近の日本人のなかには内なる価値観に以前より関心を持っている人が多くなってきたと聞いています。さらに仏教の概念、教義、そして仏教というものについての関心がより高まっている、と聞き大変嬉しく思います。若い人々が精神的なものへ関心を示すことこそ、本当に重要なことではないでしょうか。
一方で若い世代の人々の自殺が多くなっているということを聞いて、とても憂うべき状態で非常に悲しいことです。
ここにお集まりの方のなかには私にはなにか特別な力があると期待している方もいるかもしれません。が、そんな考え方はナンセンスです。私は単に同じ一人の人間として、お話をさせていただくためにここに参りました。私は皆様となにも変わらない、一人の人間なのです。「なにか良きことを成せる」という可能性を持っていることも、皆様方となにも変わらないのです。愛、優しさや、思いやりを自分の心のなかに持てる、そういった心を益々高められるという意味におきましても、皆様方とはなんの変わりもありません。その逆に嫉妬心、怒り、妬みなど悪い感情、破壊的な感情を持っているのも皆様方と変わりません。人間に共通する素晴らしい価値観を通して、お話したいと思います。チベット人、日本人でもなく、仏教徒でもなくただ人間として話しますので聞いてください。
昔の人々は精神性というものを大事にしていました。精神性というのは宗教的な意味も含めて、非常に重要視されていました。19世紀から20世紀全般になると、物質的な発展のみがすべての人々の注目を集める時代だと思います。その一方で人間性と発展ということがどこかで置き去りにされてきた時代になったのではないでしょうか。テクノロジーの発展がもたらしてくれる効果というのは、私たちの生活のなかでもすぐに感じられ、私達の生活のなかですぐに目の当たりにすることができたのです。

しかし、宗教に関する信心、あるいは精神性といったものをもたらしてくれるものは私達人間にある種の希望を、光を与えてくれるものであっても、実際に目に見えるものではありません。私達人間というのは宗教的な精神性、あるいは信心というよりも、技術や物質の発展に依存するようになり、そちらの方が注目を浴びてきた時代だと思います。
つまり私たちは医学的に満たされた状態にあっても、精神的にはなにかが欠けているのではないか、ということがわかりはじめました。私達の肉体的な幸せももちろん、精神的な幸せも大きく関係しているからなんです。昔は精神性が重要視されていましたが、20世紀までの時代においては非常に豊かな生活を享受できるようになりました。それでも私達人間の心は「幸せとはなんなのか?」という共通した疑問点が湧き上がってきたと思います。私達にはお金もあり、権力もあり、すべての状況が整っている。それでも私達は幸せではない。それは一体なぜなのか? もし物質的なものが100%の幸せをもたらしてくれるなら、このような状態は起きてなかっはずです
出典 TRINITYWEB

 

 

ダライ・ラマ 名言
幸福は思いやりの心から
生まれるものであって、
怒りや憎しみからは
決して生まれることはないのです。

 

 

真の幸せは、
心の平安と充足感から
生まれるものであり、
それは愛他主義、
愛情と慈悲心を培い、
そして怒り、自己本位、
貪欲といったものを、
次々と根絶してゆくことによって、
獲得できるものです。

 

1年に1度は、
これまであなたが
行ったことのない場所に、
行くようにしなさい。

 

 

誰もが生まれつきの敵であったり、
友であったわけではありません。
「敵」も「友」も、
自分が人々とどう接するかで
生まれるのです。

自分には出来ないなど考えていたら、
どんなことだろうと
達成することはないでしょう。
自分には出来ないという考えこそが、
自分を失敗へ導いてしまうのです。

 

 

 

ダライ・ラマ ニュース

ダライ・ラマが国会内で講演 安倍氏にスカーフ 中国は案の定反発

2012.11.13 22:28 チベット

 来日中のチベット仏教の最高指導者ダライ・ラマ14世は13日、国会内で講演し、中国国内で相次ぐチベット族の焼身自殺について「中国政府は何が原因かを調べるべきだが、地方政府は恐らく正確に報告していない」と指摘。「外国の議員団が訪問し、現状を報告すれば、中国の高官も真の姿を知ることができるだろう」と語り、チベット族居住地域への国会議員団の訪問を要請した。

 ダライ・ラマが国会内で講演するのは初めて。13日に発足した超党派の「チベット支援国会議員連盟」は「チベットおよびウイグルなどに対する中国の不当な人権弾圧について、改善を中国政府に厳しく求めていく」とするアピール文を採択。自民党の安倍晋三総裁は「チベットの現状を変えていくため全力を尽くす」とあいさつし、ダライ・ラマから白いスカーフを贈呈された。

     ◇

 中国外務省の洪磊報道官は13日の定例記者会見で、「日本政府はダライ・ラマの分裂活動や右翼の反中活動を放任しており、中日互恵の原則に背いている」などと反発した。(北京 川越一)
出典 msn産経ニュース

 

 

 

2011/11/ 7 12:56「常に物事は全体を見るべき」

会見では、東京電力福島第1原発から20キロ圏内に放置された動物の写真をダライ・ラマに見せる記者もいた。さらに、記者は

「人間にも動物にも、放射能におびえずに生きる権利があるのではないか」

と問いかけた。ダライ・ラマは20キロ圏内の惨状に顔をしかめながらも、

「常に物事は全体を見るべきで、一面だけを見て決めるべきではない。破壊的な目的で使うものは、破壊的なものしか産まない」

として、広島を訪問した時のエピソードを披露。

「原子力が兵器として使われるのであれば決して望ましくない」

一方で、「平和目的ならば別問題」と、当面は原子力をエネルギーとして活用すべきだとの考えを示した。
出典 JCASTニュース

 

 

 

来日中のダライ・ラマ「中国と日本はお互いが必要」
2012年11月06日 07:45 発信地:横浜/神奈川
【11月6日 AFP】来日中のチベット仏教最高指導者ダライ・ラマ(Dalai Lama)14世(77)は5日、横浜で記者会見し、日本との領土問題など中国が抱えるさまざまな問題について語った。

ダライ・ラマは、中国が諸問題を解決するための最良の制度は民主主義であるとの見方を示した。

その上で中国の教育制度について、ナショナリズムを過度に重視すれば困難の原因になると述べ、現在の教材は「極端で、中国の文化と国家が世界で最も優れていると言っているようなもの」であり、「感情面が強く関与し過ぎているため現実的でない」と批判した。

さらに日中関係について、中国人の多くは「情報不足」のせいで日本人を戦時中の残虐行為にのみ関連づけていると指摘。これが尖閣諸島の国有化をきっかけとした9月の暴力的な反日デモにつながったと語った。

日中両政府が尖閣問題を解決することが出来るかと問われると、「基本的に、中国は日本を必要としており、日本は中国を必要としていると思う」と述べ、「もっと全体論的に考えるべき。小さな意見の食い違いが(衝突を)生み出してはならない。もっと広い視野で考えるべきだ」と続けた。(c)AFP/Kyoko Hasegawa
出典 AFP BBニュース