ココロセラピストが語る!『相手を思いのままに操るテクニック』について!

もしかすると誰かをコントロールしたくてたまらないという人は、周囲に敵が極端に多すぎたり、信頼し合える仲間や応援してくれる仲間が少ない…というケースも案外多いのかもしれません。

他人を自由自在に操りたい!

巷では他人を操る方法とか他人をコントロールする心理学とか、その手の情報が飛び交っています。情報が飛び交っているという事は、少なからずそのようなニーズが存在しているという事だと思います。
どうやら僕たち人間の多くは誰か自分の思い通りにコントロールしたくてたまらないようです。

「大好きな異性を操って私だけを好きになって貰いたい!」とか「うちの商品を欲しくなくても欲しいと思わせ高額でも買わせたい!」とか「上司が気に入らないから操りたい!」とか、動機は様々だと思います。

これは広い意味で解釈すれば自己防衛本能の影響かもしれません。
自分にとって事が有利に運ぶようにコントロール出来たらメリットも大きいです。外敵から身を守ることが出来ます。自己実現を加速することが出来ます。この2つは生きる上で特に重要と言えるかもしれません。

そう考えると、もしかすると誰かをコントロールしたくてたまらないという人は、周囲に敵が極端に多すぎたり、信頼し合える仲間や応援してくれる仲間が少ない……というケースも案外多いのかもしれません。

 

ちょっと考えただけでもこんなにテクニックがある!

心理テクニックの有名どころで言えば『イエス・セット』や『フット・イン・ザ・ドア』とか『ローボール・テクニック』辺りでしょうか。

古典的ですが結構効力のある方法としては『職権を乱用する』『脅迫する』『不安を煽る』『同情を誘う』『言う事を聞かないと仲間外れにする』『相手の善意を利用する』『友情・仲間意識を利用する』『弱みを握る』等があります。
細かく言えばもっと色々ありますが、ここでは省略します。

周囲を見渡すと、勉強したのか自分で編み出したのか不明ですが、これらのテクニックを自在に駆使している人も結構いるようです。おそらくクラスに1人くらいの確率で存在するのではないでしょうか。

 

相手の真意を見抜こう!

もっとも僕はその手のテクニックを使っていると気づいた瞬間に、関わりを断つようにしています。しかし、場合によっては流された方が都合の良い事もあります。
確かに小賢しい心理テクニックを使われている事は不快です。しかし自分自身に不利益がなかったり、Win-Winの関係になる事に関しては敢えて相手のペースに乗っても悪くはありません。
ただし、相手の話術が巧みであろうとなかろうと、相手の真意をきちんと読み取る習慣は必ず身につけた方が良いです。

これは必ずしも相手を疑いなさいという意味ではありません。疑う事は大事ですが、僕が言いたいのはそういう意味合いだけでは無く、相手の真意を理解しあってこそコミュニケーションだと言う事を伝えたいのです。

『オウム返し』を多用する『傾聴もどきテクニック』ではなくて、心から相手の言葉に耳を傾けて欲しいのです。文字をそのまま受け取るのではなく、情報だけでなく、相手の本心も受け取って欲しいのです。

 

たとえば親子関係を考えて見ましょう。

最近は使わない表現かもしれませんが「嘘ばっかり付いていると閻魔大王に舌を抜かれるよ」と親や先生に言われた事はありませんか。「そんなことしていると罰が当たるよ。神様がちゃんと空から見ているんだからね!」とか。

それこそ子供に不安や恐怖のイメージを与えてマインドコントロールしようとしているとか実在するかどうかわからない存在を如何にも肯定するような情報を植え付けているとかツッコミを入れたくなる気持ちはわかります。

これらの表現を使った教育方針が正しいか間違っているかはここでは敢えて問題にしません。しかし、彼らは子供たちに「閻魔大王や神様が何やらすごいパワーを持っていて、言う事を聞かないと痛い目を見るぞ!」という強迫をしたいのかというと、決してそういう意味ではありません。子供は子供なりに「素直で正直に生きなさい。その方がより良い人生を歩めますよ」という親の温かい気持ちを感じ取ることが出来たのではないでしょうか。そうすると閻魔大王や神様が怖くて言う事を聞くのではなく、親の真意を理解したから「うん。そうだね」と返事をしてくれるのです。

コントロールされてはいけないのはエゴの塊みたいな人自分の利益しか考えていない人の場合です。たとえば不要な商品をあの手この手と魅力的に思い込ませて売りつけようとしてくるような人。それこそダンジャリが流行っているこのご時世に欲しくもないモノを欲しがらせてどうするのでしょう。その人は単に営業成績を伸ばして自分の給料を増やしたいだけなのです。「邪魔にはなりませんから」とか「あればあるで便利ですよ」とか言ってくるかもしれません。その通りなのかもしれません。しかし、不要な商品に対価を支払わせる必要って本当にあるのでしょうか。
ビジネスですから売り上げは大切です。自社の商品に誇りを持っていれば、それをアピールするのも決して悪い事ではありません。良いモノを勧めるのは良い事です。しかし、それを必要とするか、欲しいと思うかどうかはお客さんが決めることなのです。

他にも「うちはNPOだから安く仕事を請け負って貰えませんか?」とか「老人ホームにボランティア扱いで一緒に仕事してくれませんか?」も怪しいです。NPOだろうと老人ホームだろうときちんと給料は支払われているはずです。自分の給料が安かろうと、会社の利益が少なかろうが、そんなことは覚悟の上なのです。面接で、その辺は合意の上で入社しているはずです。外部の人間まで道連れに格安、もしくは無償で労働させようなど発想そのものがナンセンスなのです。

心理学の実験にこういうものがあります。コピー機を使うために並んでいる列があって、そこに割り込みをする実験です。どういうプロセスかというと「コピーを取りたいのでコピー機を先に使わせて下さい」と言うのです。そうすると、言われた人は、よくわからないうちに相手のペースに乗せられて勝手に「きっとこの人は緊急事態に違いない!」と思うかどうかは謎ですが、とにかく勘違いして順番を譲ってくれる確率が高まるそうです。つまり、人間は内容では無く、適当な理由を前置きして依頼すれば引き受けてしまう傾向があるのです。

これは相手に対しての誠意がまったくありません。適当に「ありがとう」という言葉を連呼して「とても助かったよ。ボランティアとしてまた手伝いに来てね!」ととぼけて次の要求までして来るのです。人間は喜ばれたり自分が肯定されたりすると気分がよくなってしまうので、相手はその辺の心理を熟知して確信犯でマインドコントロールしようとしているのです。

だからこそ、誰かと話をするときは心理テクニック以前の問題として相手の話の内容と真意をきちんと理解するように心がけて欲しいのです。

操るためでは無く、操られないために勉強するのも良いと思います。ただ、それよりも普段から相手の真意を読み取る習慣をつけていれば簡単にコントロールされてしまうリスクも軽減できると思います。

そもそも、本来は誰かを操ろうとするより先に、自分自身をしっかりとコントロールした方が良いのです。自分自身の舵をしっかり取っていれば軸もぶれませんし、ちょっとくらいの困難には挫けません。仮に挫けてしまっても、自分自身の状態をきちんと把握していてコントロール出来ていれば、解決の糸口も見えてくると思います。他人をコントロールするよりずっと効率が良いです。大切なのはセルフ・コントロールです。

 

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ココロセラピストが提案する『優しい生き方』とは!?