最先端の認知症ケアが教える人生の最終章を幸せに過ごすために大切なこと『毎日がアルツハイマー2~関口監督、イギリスに行く編』

娘と母親の赤裸々な日々

映画監督である娘(=関口監督)が認知症の母との暮らしを赤裸々に綴り、日本中の介護当事者に元気と笑顔を届けた『毎日がアルツハイマー』の続編『毎日がアルツハイマー2~関口監督、イギリスに行く編』が完成しました!

母の認知症が軽度から中等度へと進行する中で、介護に対する不安を覚えた関口監督は最先端の認知症ケア「パーソン・センタード・ケア」を学ぶため、イギリスへ向かいます。人生の最終章をハッピーに過ごすためのヒントがたくさん詰まった作品。
介護と認知症に対する理解を深められることはもちろんですが、親の介護は多くの方にとって遠くはない未来です。「もしも自分が同じ立場になったら……」と想定しながら観ることもおすすめです!

認知症ケアにとって本当に大切なこと

抱腹絶倒の介護からすでに4年。「毎アル」な母・宏子さんの閉じこもり生活に少しずつ変化が!デイ・サービスに通えるようになり、あんなに嫌がっていた洗髪をし、娘(=関口監督)と一緒に外出もする。しかし、調子が悪い日は、相変わらず一日中ベッドの上ということも。そんな母との生活の中で、「パーソン・センタード・ケア(=認知症の本人を尊重するケア)」という言葉に出合った関口監督は、自ら、認知症介護最先端のイギリスへ飛びます。認知症の人を中心に考え、その人柄、人生、心理状態を探り、一人ひとりに適切なケアを導き出す「パーソン・センタード・ケア」が教えてくれる、認知症ケアにとって本当に大切なこととは……。

ヒューゴ・デ・ウァール博士からのメッセージ

ヒューゴ・デ・ウァール博士:本作出演
(精神科医/認知症ケア・アカデミー施設長)
この作品が素晴らしいのは、お母さんの認知症を受け入れているだけではなく、ユーモアたっぷりに対応している様子が描かれていることです。認知症になっても「パーソン•センタード・ケア」を取り入れた介護をすれば、日常生活が可能である事を見事に証明しています。
認知症という病気だけが同じで、一人ひとりはそれぞれ違うことや、個人史や性格をしっかりと見ることの大切さが、作品の中では紹介されています。
この作品の持つユーモアと謙虚さは、多くの人の心を掴むことでしょう。認知症の人とそのご家族、認知症介護に関わる人、認知症に興味を持っているすべての人に広く見て欲しいと思います。(監督へのメールより)

■関口祐加(せきぐち・ゆか)さんプロフィール
日本で大学卒業後、オーストラリアに渡り在豪29年。2010年1月、母の介護をしようと決意し、帰国。
2009年より母との日々の様子を映像に収め、YouTubeに投稿を始める。2012年、それらをまとめたものを長編動画「毎日がアルツハイマー」として発表。現在に至るまで、日本全国で上映会が開催されている。
オーストラリアで天職である映画監督となり、1989年「戦場の女たち」で監督デビュー。ニューギニア戦線を女性の視点から描いたこの作品は、世界中の映画祭で上映され、数々の賞を受賞した。メルボルン国際映画祭では、グランプリを受賞。
その後、アン・リー監督(『ブロークバック・マウンテン』『ライフ・オブ・パイ』他)にコメディのセンスを絶賛され、コメディを意識した作品を目指すようになる。作風は、ズバリ重喜劇である。作品には、いつも一作入魂、自分の人生を賭けて作品を作ることをモットーとしている。

<監督の言葉>
今回「毎アル」をこんなに早くつくるなんて、自分自身が一番ビックリしています。そこには、私が認知症介護において唯一無二であると考えている「パーソン・センタード・ケア(PCC:認知症を尊重するケア)」との出会いがありました。「毎アル2」は、PCC発祥地の地、イギリスへ。しかし、このことは、私もカメラの前に立つことになりましあ。「えっ、主役は、私だけだよ!」母のそんな反応を聞きながら「毎アル2」を世に送り出します。どうぞご愛顧のほど!

7月19日(土)よりポレポレ東中野ほか全国順次ロードショー
『毎日がアルツハイマー2~関口監督、イギリスに行く編』
http://www.maiaru2.com/

企画・製作・監督・撮影・編集:関口祐加
製作協力・配給:シグロ
プロデューサー:山上徹二郎
ライン・プロデューサー:渡辺栄二
AD・撮影・編集助手:武井俊輔
整音:小川武
編集協力:大重裕二
撮影協力:関口先人
医学監修:新井平伊/協賛:第一三共株式会社
長編動画|51分|HDV|2014年|日本|製作:NY GALS FILMS