海猫屋の「不思議なことなどなにもない!」いやいや癒してないですから PART.2

海猫屋の「不思議なことなどなにもない!」いやいや癒してないですから PART.2

得体の知れないイヤな感覚の正体は……?

その日をきっかけにCさんとのご縁は切らせてもらいました。切るといっても文句を言いに行った訳でもなく、ただ連絡先を削除しただけなのですが、そうした途端、二度とCさんから連絡が来ることはありませんでした。
ただCさんに紹介された方からの依頼が来ます。その方たちだけ断るというのもバランスがよくないと思い、私はリーディングそのものを『閉店』することにしました。

「メッセージを伝えることが使命だと思っていたけど、やっぱり違ったのかなぁ?」

しかし「なんとなくイヤ」というCさんに対する直感は当たっていました。しかしそのイヤな感覚の正体がハッキリとは掴めません。私はどこをどう反省し、今後どうすればいいのか?という道筋を見つけられずにいました。
ただひとつハッキリと感じていたこと、それは……。

「このまま続けていけば、私は得体の知れないイヤな感覚に飲み込まれる。その正体を見極めないことには、この先リーディングは出来ない。」

スピリチュアル系イベントで出会った女性

そんなある日のこと、私は知人からスピリチュアル・イベントの出展を持ちかけられます。
もうリーディングはやっていないから……と断ったのですが、人員が足りていないからどうしてもと懇願され、渋々ながら引き受けることにしました。

出展者が定員数も集まらなかったというそのイベントは、主催者側の手際も悪く、会場も閑散としたものでした。お客さんが来る気配もまったくありません。時間の無駄ではありますが、一日ボーッとしていればなにもしなくてすみそうです。私はホッとしていました。
そんなやる気のない私の目の前を、先ほどから何度も行ったり来たりしている人がいます。
ぐしゃぐしゃの髪を無造作に束ね、80年代に流行った大きな丸襟のブラウスを着ています。フリルのついたソックスが幼さを感じさせますが、実際には30代半ばといったところでしょうか?化粧気もなく、お洒落には無関心といった様子です。

「周囲と馴染めないで孤立してるのか……。でも、それだけズレてたら周りから浮くよね。」

私が勝手にプロファイリングをしていると(注:リーディングではありません、見た目から勝手に人物像を想像していただけです)その人がおずおずと私の方に近づいてきました。

「みてもらえますか?」

どうぞ、とその人を椅子に座らせカードを引くと、さきほどプロファイリングしていたことまったく同じことがカードに出ました。

「周囲と馴染めずに孤独を感じているようですね。」

そう伝えると、その人は深く頷きながらポロポロと泣き出しました。アドバイスのカードは「自分を磨く」です。ちょっと酷かなぁ?と思いつつも……。

「もう少し流行とか服装とか、気を使った方がいいですよ。自分から変わっていかないと、今のアナタのままで周囲が変ることを望んでも変化はないと思います。」

そう伝えると、その人は私の言葉に何度も大きく頷きました。そして涙を手で拭いながらこう言ったのです。

「私、今のままでいいんですね。」

私がその場で凍りついたのは、いうまでもありません……。