“なんちゃっていい人”になっていませんか？
あなたは、いい人を演じていませんか？ 会社でも、家庭でも、いつもニコニコ愛想笑いをして、周りの雰囲気を読んで、気を遣い、自分のイライラや腹立ちなどは「言っても仕方がない」とか「もめたくない」とか考えてグッと我慢してはいないでしょうか？
本当は怒っているのに、怒らなかったり、嫉妬したり羨ましがったりしているのに、その気持ちを認めずに何も感じていないふりをしていませんか？ いや、そんなことない！なんて感じていませんか？
もし、本当に怒らず、嫉妬もせず、誰のことも羨ましいと思っていなかったら、恋愛の悩みも人間関係の悩みも一切ないはずです。恋愛・家庭を含む人間関係に何らかの不満や問題を持っている人は、なんちゃっていい人の可能性が高いのです。本当は怒りや妬みを感じているのに、「そういった悪いことは感じてはいけない」と自分自身でハートに制限をかけて、自分自身を不自由の檻に閉じ込めています。そして、ますます「自分は我慢しているのにあの人は好きかってしている」と怒りを溜めたり、「自分はできないことを簡単にやっている」と妬んだりしてしまうのです。
もし、自分が掃除した場所を汚されてイラっとするなら、あなたはなんちゃっていい人の可能性が高いです。自分が掃除した場所を汚されてイラっとしている時、本当のあなたは掃除をしたくないのです。でも規則だから、みんなが困るから、人から汚いと思われるのがイヤだからなど何らかの理由で、本当はやりたくないと思っている自分の心にウソをついて掃除をしたからこそ、せっかく我慢したのに！という思いになり、自分の掃除をした場所を汚されるとイラっとするのです。
掃除だけではなく、時間を守らない人にイラッとする、仕事で急に変更が出て仕上り間近の物をやり直しになった時にイラっとする、のは本当はやりたくないことを無理やりやっていたからなのです。でも、本当はやりたくない自分を認めてしまうと、周りに愚痴っぽいと思われるかもしれません、使えないヤツと思われたり、ケチと思われたりするかもしれません。そんな自分を好きになれないので、本当はイヤだと思っている自分の気持ちをスルーして、なんでもないフリして頑張ってしまうのです。
スピリチュアル系の本など読むと、「物事にはいい悪いはありません、出来事のいい面をみましょう」なんて書いてあるものだから、まじめな人ほど、「ネガティブな気持ちを抱いちゃいけない」と無理やりいい事探しをして自分を説得してしまいます。それだけならまだましですが、最悪はそのいい事探しのせいで自分の本当の気持ちを感じる過程をスルーしてしまい、自分が本当はどんな気持ちを感じたかがわからなくなってしまうのです。
自分の気持ちをスルーしてもその気持ちがなくなるわけではないので、その感情は脊髄に溜まっていきます。そして時々、一人になった時など噴き出してきて、不安になったり、以前と同じような我慢しないといけない状況になると、怒りが湧き出して来たりしてキレてしまったりするのです。
「悪い人」を解放して本当の自分を表現する
では、どうしたらそうならずにすむのでしょうか？ それは、悪い人になることです。悪い人に「なる」というと、ちょっと語弊があるかもしれません。もともと自分が「悪い人」であることを認めてあげてほしいのです。頑張ったことを台無しにされたら怒るのは当たり前です。自分がほしいものを持っている人がいたら羨ましいのも当然です。そういう「ネガティブな」気持ちを認めて「頑張ったのに台無しになって残念だ」とか「自分がほしいものを持っていてうらやましいなぁ」とかきちんと表現してみてください。
自分の気持ちを認めて表現して初めて、感情の解放が起こります。解放された感情は脊髄に溜まることはないので、そういう人は一人の時、急に不安になることも、急にキレたりすることもありません。何も溜め込んでいないので噴き出すものがないのです。
そしてあなたが「頑張ったのに台無しになって残念だ」と言って初めて周りの人があなたが残念に思っているのを知るということを忘れないでください。あなたが残念に思っていることを知れば、次はないようにしようと気を遣ってもらえるかもしれませんし、羨ましがっていることを知れば、どうやって手にいれたらいいかとか、どうしたらいいとか、何か情報などが手に入るかもしれません。
ただ我慢している自分から、自分の人生を作っていける自分になるには、自分の「悪い人」の部分を認めて上手に利用することが不可欠なのです。
あなたの中にはどんな「悪い人」が隠れていますか？ あなたもなんちゃっていい人を卒業して、「悪い人」を解放し、本当の自分を表現してみませんか？
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