癒しの音楽で台湾にショートトリップ!~力強さと優しさが共存する台湾の歌声~

マッサージ、ベジタリアンなど、癒し大国・台湾

「癒しの国」と表現される国、台湾。東京から飛行機で3時間あれば行くことができる台湾には、心と身体を癒すものが盛りだくさん。マッサージや素食と言われるベジタリアン用の食事、オーガニックスキンケア用品などはもちろん、街のところどころに廟があり、台湾の人々が祈りを捧げる光景に遭遇します。台湾の人々の人柄は総じて温厚。親日家が多いこともあって、現地で困っていると当たり前のように日本語で話しかけてくれ、そして助けてくれるような優しい人々。

そんな国民性は、音楽やファッション、アートなどにもしっかりと表れています。台湾のアーティストが生み出す、心を癒す素朴で優しい作品たちは本当に秀逸。まるで台湾の風土と人柄がそのまま作品に込められたような作品たちに触れるだけで、ストレスフルな心が癒されるようです。今日はその中でも、台湾を代表する癒し系音楽をご紹介しましょう。

□盧廣仲 (ルー・グァンチョン)
台湾・台南で生まれ育ったルー・グァンチョン。彼は、長い歴史と独特の文化があり、台湾のなかでも特にのんびりした風土で知られる台南から、大学進学とともに台北に上京しました。大学時代に交通事故に遭い、長い入院生活を余儀なくされたことをきっかけにギターを持ち、作曲を始めました。彼の母親がビートルズや60年代のソウルミュージックが好きで子供の頃から家の中には様々な音楽が溢れていたため、現在27歳ながら、音楽の素地はばっちり。そこに台南独特の風土や彼の個性が加わり、心地よいグァンチョン流ポップスで、台湾の老若男女から支持されています。洗練された音楽とのびやかな歌声が評価され、2009年には台湾のグラミー賞と言われる台湾金曲奨の新人賞を受賞しました。

彼が愛されるのは、音楽はもちろんのこと、その個性。おかっぱ頭に常に半ズボンの独特のビジュアルはもちろんのこと、穏やかで謙虚、そして恥ずかしがり屋という個性が愛される所以。のんびりした風土の台南出身とあって、「台北は何もかもスピードが速すぎて、僕のような田舎者には少し疲れてしまう」と言う通り、彼が意識的に行っているのが「スローライフ」。夜は決して徹夜をせずに早めに就寝、朝は台湾の伝統的な朝食屋さんでしっかりと朝食を摂る、というのが彼の習慣。

都会に決して染まらず、そしてその速さに巻き込まれることなく自分のペースを保ち続ける彼の個性や生き様が、彼の歌のなかには溢れています。

一百種生活
http://www.youtube.com/watch?v=nPcByqGfxQo&list=PL5FE7131BFB63614D

□張懸(デザート・シュエン)
台北出身で父親は政治家という家系に育ったデザート・シュエン。彼女の武器は、透明感あふれる歌声とギター。歌手としての名誉を欲しがらず、あくまでもアンダーグラウンドにこだわり、自分の歌いたい歌をうたうという曲がらないポリシーを持ち、台湾歌手のなかでも一目置かれている存在です。繊細な個性で、歌詞は寂しさや空しさを歌いながらも、そのなかに温かい光のようなものがあり、その細やかさが台湾の人々の心を捉えています。台湾の人々の悲しみや希望を音楽で代弁する、台湾の歌姫です。

□王若琳(ジョアンナ・ワン)
台湾の有名プロデューサー王治平の娘で、台湾生まれLA育ちのバイリンガルです。父親から引き継いだ音楽センスはもちろんですが、彼女の強みは何と言っても圧倒的な歌唱力。ジャズやボサノバ調のメロディを情感たっぷりに表現する彼女は、台湾のノラ・ジョーンズとも呼ばれています。

 

今日ご紹介した3人のミュージシャンに共通するのが、ギター1本、アコースティックで十分に聴かせる、力強く優しい歌声があること。毎日の生活に少し疲れたな、しんどいなと思った時に、彼らの音楽に癒されてはいかがでしょう。音楽を通じて台湾にショートトリップできますよ!