ティモシー・フリーク流 「目覚めて生きる」ワークショップ体験 PART.2

哲学者・思想家であるティモシー・フリークさんの「覚醒体験ワークショップ」レポート第2弾です。

大きなジェスチャーで、ユーモアたっぷりにお話しして下さるティモシーさん。
早速ですが、
「覚醒って何?」「どうしたら覚醒できるの?」という命題について、ティモシーさん流の考え方に迫っていこうと思います。
「悟る」「覚醒する」というと、どこか浮世離れした境地に達することで、凡人には難しいように感じるところがあります。
確かに、そういう意味での「悟り」の世界もあると思います。
ティモシーさんがおっしゃる「覚醒」は、ちょっと違うようです。

こんなお話をしていただきました。
「イギリスにいる私の娘に万が一何かあったら、私はいてもたってもいられないし、心配でたまらなくなる。そういう部分で、私はまぎれもなく人間だし、そんな人間的な感情を失いたいなんて、これっぽっちも思わない」と。
「覚醒する」と、人生すべてバラ色になるのかな、と思ったりしますが、
すべてバラ色になんてならない。
この世界で、肉体を持って、現実を生きている私たちは、嬉しいこと楽しいこともあれば、悲しいこと辛いことも経験する。
それは変わらなくて、否定しようもない事実なんですね。肉体を持って現実を生きる私たちが確かにいる。
でも、もう一つ、別の次元から「私」を見てみよう。
そうティモシーさんは提案してくれます。

では、別の次元とは?
「人生は夢のようなものだ」とティモシーさんは言いました。
前回の記事で、夢のお話を書きましたが、夢を見ている時は、夢の中の登場人物としての自分と、夢を見ている自分の両方がいる、という内容をお伝えしました。
人生も同じで、現実という夢のような世界を生きている自分と、もう一つ、夢を見させられているような世界がある。

わかりにくいかも知れませんが……私たちは、いま、意識しなくとも息をしていて、生かされています。
なぜだか分からないけれど、生きている不思議。
広大な宇宙の中の、地球という一つの星に生まれて、いつか死んでしまうのに、いま、ここを生きているという謎。
そんな不思議な、自分ではどうしようもない大いなる神秘があるということに、誰もがある意味、気付いていると思うのですが、日々忙しいと、自分のことでいっぱいいっぱいになったりして、そういう神秘を忘れてしまう。

ある部分で、誰もがそういう神秘の世界にあるわけで、これもまた真実。
神秘の世界は一つにつながっていて、深くてやさしい世界なのかなと感じました。

そんな、現実世界と神秘の世界とも言えるような、ふたつの世界を意識するようになった時、覚醒して生きるという状態が起こるといいます。
神秘の世界では一つにつながっている私たちですが、現実の世界では、一人一人の人間として分離して生きている。神秘の世界にまず気付くこと。
それは何も難しいことではないのだと思います。

今回のワークショップでも、視覚、聴覚にアプローチして、神秘の世界につながるような、言わば覚醒の状態を体験するというワークを行いました。
次回はそのワークについてご紹介します。

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