マイナス思考病を改善する方法 PART.1~スピリチュアル中医学~

前回は中医学の世界から見るとマイナス思考は決して悪いものではなく、不安や消極的などのマイナスな感情の裏には、安定・安全・休養など自分を守るために大切なものというお話をしました。
しかしながらマイナス思考で毎日が辛いという方も実際は多いと思います。

マイナス思考が私たちの心身に悪影響を与えているとしたら、未病を治す中医学の世界からするとマイナス思考も病といえるでしょう。今回はスピリチュアル中医学の考えから私たちの苦しめる「マイナス思考病」についてお話してみましょう。中医学で病気を見るときには自然の法則に従い、どんな病気でもまずは「実」と「虚」のどちらのタイプかを考えます。

「実」—必要以上に満ち溢れている場合
「虚」—必要な量が足りない場合

マイナス思考病ももちろん、この「実」と「虚」に分けることができます。
「実」のマイナス思考病とはマイナス思考が過剰になり心に溢れて、わたしたちの心身を傷つけている時です。
「虚」のマイナス思考病は、本来はマイナス思考とプラス思考は、同じだけある中庸という状態が良いのですが、プラス思考が極端に少ないためマイナス思考が心の中を多く占めているかのように感じる「偽りのマイナス思考」、つまり「プラス思考足りない病」を示します。

ではこの2つをどう見分けていけばいいのでしょうか?
実の症状の特徴は、イライラ・情緒不安定・怒りやすい・緊張しているなど、マイナス思考によって心が爆発しそうな感じがします。体に影響が出てくると、肩こり・頭痛・不眠・目の充血などを起こりやすいです。

虚の症状の特徴は、気力がない・夢や希望がない・何をしても楽しくない。自信がないなど生きる意欲がない虚しい感じがします。身体に影響が出てくると、疲れやすい・食欲減退・寝てばかりいる・免疫力低下などを起こしやすいです。
人の心と体は複雑で症状は一つの目安ですし、2つのマイナス思考病が重なっている場合もあれば、状況によって変化する場合もあります。
まずはただ漠然と、「マイナス思考はイヤだ!」と思っている自分から、今の心の状態をよく観察して、「心がどのように傾いているのか?」を知り、そこから改善していくための一歩を踏み出していきましょう。

次回はいよいよ2つのタイプ別に分けて、マイナス思考病を改善するヒントをお話していきたいと思います。

天・地・人の恵みに感謝を込めて  鍼灸師SUMIYO

★バックナンバーはこちら