ファンタスティックな画風の画家藤田理麻が贈る平和への祈り

ファンタスティックな作品で女性を中心に幅広い年齢層に多くのファンを持つ画家・藤田理麻さんが、10月31日～11月6日に伊勢丹新宿店で新作絵画展を開催します。東京で生まれ、NY在住の藤田さんは、世界でご活躍中。今回は「祈り」をテーマに人間の心の豊かさ、優しさを温かく描いた約60作品が出展されます。　絵本「TB AWARE」から「ヒマラヤの少女」オイルパステル32.5×32.5cm

フジテレビ系列『ワーズワースの庭で・冒険』のタイトル画を描いていた画家と聞けば、ピンとくる人も多いはず。藤田さんは絵のヒントを夢から得ると語り、瞑想やスピリチュアルにも熱意を注ぎ、NYやワシントンDCを拠点として、俳優のリチャード・ギアや女優ユマ・サーマンたちと「フリーチベット運動」に積極的に携わっています。

2011年～恵まれない国々の孤児や子どもたちに絵本を創り、贈る機関ブックス・フォー・チルドレン（BFC）を設立。チベット難民孤児たちの教育支援活動を精力的に展開しています。BFCプロジェクトの絵本『ワンダートーク』（サンクチュアリ出版／1,575円）は国連より推薦図書として正式に認定されました。あるチベットの友人から「難民キャンプには、本もノートも何も無かった。いつもお腹がペコペコで勉強にも集中できなかった」という話と聞いた藤田さんが、「そうだ！消えつつあるチベットの珍しい民話を絵本にして、チベットの孤児たちに贈ろう！」と閃いたものが形になったのです。序文はダライ・ラマ法王が書かれ、教育のためにチベット語、英語、日本語で同時印刷されています。出版したチベット民話絵本『ワンダートーク』を2200冊、インド、ネパール、ブータンにいるチベット難民孤児たちに贈っていきます。また昨年の広島国際平和サミットのポスターを描かれ、出席された3名のノーベル平和受賞者（ダライ・ラマ法王、ツツ大司教、ベティウイリアム女史）から直筆サインと賞賛を受けました。

2005年、ダライ・ラマ法王の側近から聞いたダライラマ法王の実話を絵本にした『ワンダーガーデン』（扶桑社／1,600円）を出版。2000冊をチベット難民孤児に贈りました。2007年秋、絵本第3弾を完成。結核を避けるための教育本「TB　AWARE」を、ケンブリッジの科学者と共に作り、5000冊をチベット難民孤児に寄付。序文は20歳の若さでDNAを発見してノーベル賞を受賞したワトソン博士が寄せてくれました。　戦乱を逃れた諸国の難民を、寛大に受け入れてきたNYやチベットを見て藤田さんは戦乱が人々にもたらす辛さ、悲しみを現実に肌で感じました。その経験が平和を願い、悲劇の陰で苦しむ人々に為に何かをしたい、という想いと行動をとらせるのかもしれません。たとえ届かなくても、苦しい思いをしている人々のために自分のエゴを忘れ、祈りを捧げることは自分のためなのではないか、と藤田さんは考えています。宗教を問わず、幸せを求めている同じ人類の幸せを祈る、その行動が人間としての豊かさや、優しさを育んでくれる……。「祈り」とはそうした不思議なパワーを私たちに運んでくれる存在。そんなスピリチュアリティがつまった新作、約30点をお楽しみください。11月の3日（土）、4日（日）にはサイン会やトークショーも開催されるので、藤田さんのスピリチュアルな世界にふれてみてください！TRINITYでは今後、藤田さんへのインタビューも予定していますのでこちらもご期待ください。

ふじたりま

東京生まれ。兵庫県屋市で育つ。70年代に両親と共に渡米、両親が帰宅後もNYに在住。女性誌でのさし絵や連載、B’Z稲葉浩志氏のソロアルバム内の肖像画などを担当。著書に「小さな黒い箱」（KKベストセラーズ）、「シンプル瞑想」（講談社）など。ジョルジオアルマーニビジネスパーソンアワード文化人部門受賞。www.rimafujita.ccom

『ワンダーガーデン―老犬と仔ウサギの物語』（1,600円／扶桑社）

提樹の上で昼寝をしようとしている女の子の元へ、法王さまのお庭から来たという1匹の仔ウサギがあらわれて……。側近の方から聞いたお話に感動した藤田さんが法王さまの実話をもとにつくった絵本。本を購入すると、インド、ネパール、ブータンにある53のチベット孤児のために学校に数十冊奇贈されボランティアにも貢献できます。