前回は私のカウンセリングの中でお伝えしているメンタルケアの基本となる「自他の境界」について書きました。自分と他者との間に境界線があるとしっかり認識する事が重要で、それがあれば境界を超えて他者を気にせずに済み、逆に侵入者にははっきり「NO!」と言えるのです。
これが理解できていると、人間関係が理解しやすく、トラブルも格段に減り、心も揺れにくくなります。
今回は自他の境界を確立するのに重要な要素「センタリング」についてお伝えいたします。
センタリングって何?
センタリングとは自分の中心に「自分はこういう生き方をする」と言う芯を作る事です。
「本当の自分自身になる」「魂の目的に沿った生き方をする」と言い換える事も出来ます。
最近は「自分軸で生きる」と言う方が増えましたが、ブログやSNS記事などを見ていると「ちょっと違うんじゃないかな~」と思う事が多いです。
全部がそうとは言いませんが「自分軸=自分勝手に生きる」と勘違いしている方も多いように見受けられます。自分軸と言いながらふらふら、グラグラして言い訳も多い。
自分はこう生きるという芯が本当にしっかりしていれば、他者に合わせることも断ることも自在にできますし、自分の行動を誰かに説明する必要もありません。
例えば魂の目的が「献身」であれば、たとえ自分が病気になり苦しくても人のために尽くし、あるいは悪役となり、周囲に学びを与える生き方を選んでも良いのです。
芯があれば揺れても大丈夫
以前お伝えしたアロマリーディング(スピリチュアルアロマ)のうちの1本「シダーウッド」の意味は「センタリングとバランス」です。
シダーウッドは樹高40mにもなる木。そこまで伸びるにはしっかりと芯が真直ぐに通っていなければなりません。更に少しでも傾いていると伸びた時に自分の重さで倒れてしまうでしょう。
これは人間も同じです。心の中に不要なわだかまりがあると芯は真直ぐにならず、肝心の自分自身を見出すことができません。
人間とは揺れて当たり前の生き物です。
むしろ本当は揺れているのに平気な振りをしている人の方がアブナイのです。
この世には私達を苦しめ、悲しませ、憤らせ、揺さぶる出来事が沢山あります。それを感じずにはいられないし、揺れて当然なのです。
けれど、たとえ揺れても、自分はこう生きると言う芯があれば、中心に戻せます。
「この悩みは自分の人生に重要だろうか? いいや! 必要ない! どうでもいい!」と考えられるからです。