令和7年3月メッセージ — 壮大な輪廻転生の大河の中で未来を諦めなかった私たちは、この世の果てに“真実の春”を見つける

3月

トランプの揺さぶりと地震、大雪と迫りくる自然災害の中で — 一白水星3月は、新年度に向け希望を持ちつつ“覚悟”を決め生き抜くための準備を行う月

3月を迎えました。今月は年度末ということもあり、卒業や退職等の節目を迎えておられる方も多くいらっしゃるかと思いますが、地球、社会にとっても大きな“節目”となる一ヶ月となるかもしれません。

米国ではトランプ大統領が1月の就任から、矢継ぎ早にバイデン前政権の方針をひっくり返す政策を次々と打ち出しています。特に輸入品への関税強化は世界に動揺を齎し、日本は自動車や関連部品を中心に、多大な影響を受けることが懸念されています。ロシアーウクライナ戦争は侵攻から3年を迎えましたが、両軍に多大な犠牲者が出る一方、停戦への道筋は未だ不透明と言わざるを得ません。ウクライナを支援してきたドイツでは、先日の総選挙で極右が躍進しました。トランプ米大統領はUSAID(国際開発庁)を解体しましたが、西側諸国では今後、多文化共生やLGBT、移民政策を強いられてきた国民の不満が爆発し、世界秩序が一時的に不安定化するかもしれません。

その不安定を暗示するかの如く、先月の日本では地震、大雪等の自然災害が起き、またミャンマーでは日本人が詐欺拠点で犯罪を強制されている事実が発覚しました。この国難とも言うべき時に、世の人々は怒りと悲しみ、不安の中で過ごすことを日々、強いられています。このような厳しい環境の中でも、どうか希望を失うことなく、穏やかな春を迎えたいものです。

啓蟄を迎える3月5日、月運が二黒土星から一白水星に移ります。一白には“交合、色情、親愛、引力、慈愛”といった象意があります。また“貧困、苦悩、孤独”といった、“闇”の面も強調されます。“水”の星ですので、今月は皆が水のように多くの人から必要とされ、多くの新しい恋愛や共同事業がスタートする暗示です。紆余曲折を経た男女が魂の再会を果たしたり、一気に恋の炎が燃え上がるケースが増えそうです。一方、苦労を暗示する星でもあるので、一段と厳しい経済状況による、生活苦との戦いを強いられる方も増えるかもしれません。

また今月は“水”の影響から、自然災害の面では“水害”には特に注意したいところです。台風や豪雨、津波による災害の発生が懸念されます。いつ何時天災が起こっても対処できるよう、枕元にリュックと靴を備え、すぐ避難できる態勢を整えておきましょう。

3月の月運の干支は、“己卯(つちのとう)”。春を迎えた、広大な田園のイメージのような一カ月です。今月は誰もが慈悲の心で、困っている人にやさしく手を差し伸べるような、穏やかな奉仕の心が強まる一ケ月となるでしょう。ボランティア精神が強まり、“社会のために何かをしたい”という気持ちにかられそうです。無理のない範囲で、自分にできることを考えながら行動すると、自身の“運”も上がってきそうです。

二十八宿は“昴宿”。今月は言葉による表現力が優れ、交わる人を魅了しそうです。頭脳も明晰になり、自分の意志を貫く気持ちが強くなるので、免許や資格取得の勉強にも、向いている月と言えそうです。ただ、官能に溺れる傾向があるので、歓楽街に入り浸ったり、不倫やワンナイトラブのお誘いには、じゅうぶん注意しましょう。

重要な契約や勝負事に関しては、大安の3日、9日、15日、21日、27日、31日、一粒万倍日の2日、5日、10日、14日、17日、22日、29日に設定すると良いでしょう。特に15日は天赦日でよろづよしの最大吉日でもあるので、何かを決断し、実行するにはうってつけの日です。デートや告白、プロポーズを考えている方も、上記の日を選びましょう。なお、今月の暗剣殺は北となります。ただ、25日からは天一天上となります。自宅の掃除さえしっかりしていれば、方位に障りはありません。新卒での入社や新入生として学校に入学をされる方は、年度末の慌ただしい時ですが月末に新天地へと引っ越し作業をするのも良いでしょう。

月食と日食がこの世界に“魂のふるい落とし”を齎す月に — 自分が探し求めた『人生の春』は、実はすぐ近くにあったことに気づく

西洋占星術の観点で言えば、3月は今後のパラダイム、地球全体に大きな影響を与える動きがあります。2日は、牡羊座の金星が逆行します(~3/27)。この時期は、言葉が研ぎ澄まされ、魅力的なコミュニケーションの中で友情運、恋愛運が高まる気配です。ただ、入籍や大きな買い物は避けた方が良いでしょう。3日には、水星が牡羊座に移動します(~3/30)。

入学、入社など新たに始まっていくもの、新たな流れとのコミュニケーションが活発になる時です。ただ15日から4/7までは逆行するので、交通機関の遅延やメール、メッセージの行き違いからのトラブルに注意しましょう。過去に知り合った人から、突然の連絡が届くなど関係が復活するのもこの時期です。今月は新旧の人脈交差点が、華やかになりそうです。太陽は19日まで魚座に滞在しています。様々な意味で“境界が曖昧になる”と同時に、運命的な出会い、見返りのない愛を求める時期です。

14日15時54分には、乙女座で満月が起こります(ワームムーン)。この満月は、皆既月食となります。旧年度の終わり、学校では卒業式も迫るこの時期は、次のステージを迎える前に、旧くなったモノ、感情を手放すタイミングです。しっかりと整理整頓をすることで、新しい幸運を呼び込める時と言えるでしょう。これまでの環境を離れる人は、過去の後悔や嫌な思い出なども、“赦す”気持ちで全てを過去に置いてゆきましょう。

20日は太陽が牡羊座入りし、春分(8:01)。文字通り新しい季節のスタートとなります。29日19時57分には、牡羊座で新月を迎えます。部分日食となるこの新月は、これまで抑えてきた自我や本心、欲求に忠実に生きてゆくスタートの時となるでしょう。新しい環境に飛び込む方は、生まれ変わった気持ちで積極的に“これまでと違った、本当の自分”を新しい環境で見せていきましょう。独立や起業、新たな副業や特技を活かした趣味のソサエティなどをlaunchさせる、絶好のタイミングです。入社前、入学前のオリエンテーションや懇親、歓迎会の場で、早くも運命のお相手に恵まれる機会を得られるかもしれません。

そして30日には、海王星が牡羊座に移動します。幕末であった1861年以来の、165年ぶりの本格的な移動のプレ期となりますが、この皆既月食~春分~海王星牡羊座入りの前後20日程度の間には、地球が波動を上げ新たなフェーズに対応する惑星に生まれ変わるための、見えない大きな引力によって、人類にとってなんらかの衝撃的な出来事、“強制終了”がかかる可能性があります。それは地震や津波など大規模な自然災害の発生かもしれませんし、または別の出来事かもしれません。日本に関しても幕末のように、体制が新しくなる、改まる前の“魂のふるい分け”とも言うべき作用で、多くの人命が失われる可能性もあります。様々な意味でしっかりと“準備”を、しておきましょう。

年度末となる今月は、最後に宋の詩人・戴益が綴った、「春を探ねて」の一節を紹介したいと思います。

尽日 春を尋ねて 春を見ず

芒蹊(ぼうあい)踏みて 遍(あまね)し 隴頭(ろうとう)雲

帰り来たって 適(たまた)ま過ぐ 梅花の下

春は枝頭に在って 巳(すで)に十分

(訳) 一日中、春を捜してあちこち歩いたが見つけられなかった。

でも、帰ってきたら自宅の梅のつぼみがふくらんでいる。

春は、こんな身近なところにあったのか—


人生というものは、あちこちに“寄り道”をしたからこそ、見つけることができる“真実の春”が、あります。今月は月食と日食もあり、私たちが住む世界に、大きな地殻変動が起こる可能性が危惧されています。

人間の生命というものは、壮大な輪廻転生の、大河の一滴です。与えられたこの生命がどのような終局を迎えようとも、決して未来をあきらめず、待ちわびた“春”を迎える準備を、行いましょう。『TRINITY』読者の皆様に於かれましては、筆舌に尽くしがたい大変な状況の中にあっても、新しい季節への期待で胸に希望が宿る3月となりますよう、祈念しております。





(了)

 

 

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