「アスタキサンチン」は、オキアミや藻、サケ、マダイ、甲殻類など赤色をした海産物に多く含まれている成分で、カロテノイドの一種です。

これを含む化粧品は、お肌にうるおいとハリを与えてくれる効果があります。
また紫外線からくるお肌のダメージを防ぐ働きもあるのです。

最近では、化粧品としてだけではなく、サプリメントとしても多く出回っており、その効能は健康面でも大活躍してくれる、すぐれものなのです。

市販されている「アスタキサンチン」の成分は、自然のものだけというよりは、加工したり、化学的に作られたものも多いのですが、最近ハワイ産の天然の藻、『ヘマトコッカス藻』から作られた「アスタキサンチン」に注目が集まっているようです。

「アスタキサンチン」とは

「アスタキサンチン」は、1938年に発見されたカロテノイドの一種で、ビタミンEの550倍、βカロチンの40倍もの活性力を持っているとされています。

「アスタキサンチン」は、エビ、カニなどの甲殻類、鯛、サケ、一部の藻、オキアミなどに含まれています。

つまり見た目に赤い色をしたものに、「アスタキサンチン」は含まれているのです。

この「アスタキサンチン」は、自然の厳しいストレスから身を守るために、生物が筋肉に蓄えている成分です。

ようするに厳しい環境に身を置かれると、自分の身を守るために、体内で「アスタキサンチン」を作り出して、蓄えているというわけです。

この「アスタキサンチン」には抗酸化成分が豊富に含まれており、しかもその働きは強力で、細胞の酸化作用を抑えてくれるのです。

人の身体は酸化しやすい脂肪で出来ているため、この「アスタキサンチン」の力を借りれば、体内の酸化をある程度抑えることも可能なのです。

「アスタキサンチン」の効能

「アスタキサンチン」の効能は、抗酸化作用のほかに抗炎症作用もあります。この作用により、身体の様々な炎症を抑えることもできる働きを持っています。

「アスタキサンチン」には代謝を上げる作用もあるので、疲労回復にも効果があります。また免疫強化、癌の予防、関節炎などの痛みも和らげてくれます。

お肌のうるおいやハリを与える美肌効果、紫外線のダメージを防ぐ効能や、アンチエイジングに「アスタキサンチン」が効果的であることは、よく知られています。

「アスタキサンチン」は、抗酸化作用が強力なので、花粉症などのアレルギーにも効果があるとされています。

また「アスタキサンチン」は、脳や目にも効果を発揮します。脳の細い血管を通ることができる数少ない物質である「アスタキサンチン」は、直接脳や目に成分が届くので、脳の老化、脳の疲労、脳血栓、脳梗塞の予防、眼精疲労にも役立ちます。

また目の中に炎症を起こす「ぶどう膜炎」においても、「アスタキサンチン」はその炎症を抑える効果があることを、マウスを使った実験でも実証されています。

このほか「アスタキサンチン」は、コレステロールの酸化を抑制したり、脂肪を燃焼する作用も持っている、大変すぐれたサプリメントなのです。

ハワイ産の天然『ヘマトコッカス藻』

最近、「アスタキサンチン」の成分として、ヘマトコッカス藻がよく用いられるようになりました。

ヘマトコッカス藻は、淡水に生息する微細藻類で、「アスタキサンチン」の成分として養殖をして用いられています。

直径わずか数重ミクロンの藻で、本来は緑色をしていますが、ストレスがかかると赤い色に変色します。この赤色に「アスタキサンチン」が含まれるのです。

このヘマトコッカス藻は、日本にも存在し、世界中の多くの場所に生息しています（ただし微細藻類なので、なかなか自分で発見するのは難しいようです）。

しかし美しい自然に生息するヘマトコッカス藻が、最も高価でありまたその効果も高いと期待されるようになり、澄んだ空気ときれいな水があるハワイに生息するヘマトコッカス藻を使った製品が、最近では注目されるようになってきたのです。

ハワイ島やマウイ島では、海洋深層水を用いて、品質の高いヘマトコッカス藻を生産しています。

ハワイの友人も、数カ月悩み続けた五十肩の炎症が、このハワイ産のヘマトコッカス藻を使ったサプリメントを服用したところ、数週間ですっかりと痛みが取れたそうです。

人によって、効果の有無はあるかとは思いますが、体質に合えば効果は期待できそうです。

ホームページ：https://tarotreiko.amebaownd.com

《伊庭野れい子（いばのれいこ） さんの記事一覧はコチラ》
https://www.el-aura.com/writer/tarotreiko/?c=153236