熱帯の楽園、「微笑みの国」タイで ぜひ訪れてみたい神秘的な聖地の数々

日本からなら約6時間程度のフライトで、到着するタイ。1年中気温も高く、リゾート地としても人気です。そんなタイを訪れる機会があれば、ぜひ見ておきたい世界遺産や寺院、遺跡にはどのようなものがあるでしょうか?
タイ

タイと言えば、思い浮かべるのは美しいビーチやリゾート地、常夏のフルーツなどかもしれません。

しかし美しい自然や、タイの人々のやさしい笑顔だけではなく、タイには聖地と呼ばれる歴史的に価値のある遺跡や寺院もたくさんあるのです。

これらタイの寺院や遺跡の中には、願いを叶えてくれることで有名なバンコクの「エラワン廟」や、格式の高い寺院「ワットプラケオ」、かつて栄えた古都にあるアユタヤ遺跡の「ワットマハタ―ト」など、パワースポットとよばれる場所も多く存在しているのです。

 

アユタヤの遺跡、「ワットマハタ―ト」

タイの古都であり、タイの中部にあるアユタヤの街は、かつては非常に栄えた場所であり、現在100以上もの遺跡が残っています。

その中でも重要なのがアユタヤ王朝初期の遺跡である「ワットマハタ―ト」です。

13世紀に建てられたこの寺院は、かつては黄金に輝く塔があったのですが、16世紀頃からビルマ軍に侵略を繰りかえされたことで、廃墟となってしまいました。

現在も、この遺跡には頭のない仏像の数々や、崩れ落ちた建物など、ちょっと悲しい姿のまま残されています。そんな中にとても不思議な仏頭があるのです。

それは木の根っこにある仏像の頭です。なんでも以前戦争によって、仏像の頭が切り落とされ地面に落下したのです。

すると菩提樹の木が長い年月をかけて、その仏像の頭を現在のように持ち上げたということですが、ゆがむこともなく、まっすぐ前を向いておられる仏頭は、タイの人々にとっては「奇跡の仏頭」として、祈りを捧げにくる聖地でもあるのです。

自然の力によって、作り上げられた現在の形ですが、美しい微笑みを讃えた仏像の頭を拝むことで、心が落ち着き、ありがたい気持ちで満たされてくるのです。

ただし、もしこの地を訪れたなら、写真撮影をするときは、できるだけ仏頭より下の位置から撮影し、失礼のないようにしましょう。

タイ

(写真提供:S.Matsumoto)

 

街中のパワースポット、「エラワン廟」

タイの首都、バンコクの町の中心地にあるきらびやかな「エラワン廟」。

ここは1953年にバンコクに「エラワン・ホテル」を建設するときに、不慮の事故が多発したため、タイの占星術師がヒンドゥー教の神様であるブラマーをこの地に祀ることを勧めたことから出来上がり、やがてタイの人気パワースポットなのです。

この「エラワン廟」ができた後は、滞りなくホテルの建設が行われたことから、タイの人々は「願いが叶う神様」として、信仰するようになりました。

参拝方法は、4面の顔を持つ神様、ブラマーのそれぞれに祈願をし、マリーゴールドの花輪と線香を供えます。

また願いが叶った人々も、この「エラワン廟」の前で、踊りや音楽を奉納しにやって来るので、いつも賑やかです。

この「エラワン廟」周辺には、学問、事業、金運の神様の「ガネーシャ」や、恋愛の神様の「プラ・トリムルティ」も祀られているため、このエリア一帯は、バンコクにおける最強のパワースポットとも呼ばれています。

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(写真提供:S.Matsumoto)

 

エメラルド寺院の「ワットプラケオ」

タイで最も格式の高い寺院と言われているのが、バンコクにあるこの「ワットプラケオ」です。

このワットプラケオ寺院は、通称「エメラルド寺院」と呼ばれています。

1782年に初代のタイの王様であったラーマ1世が王朝を開いたときに、守護寺として建立したものなのです。

タイの人々にとっては、聖地であり、格式の高い寺院だけあって、ここをお参りするときの服装は、膝や肩が隠れていること、サンダルは不可など、ガイドラインが設けられています。

広大な敷地には、数多くのきらびやかな建物や、ユニークな姿や色をした仏像を多く見ることができます。

黄金の仏塔には仏陀の遺骨が納められており、寺院内に祀られた美しいエメラルド色の仏像は季節ごとに衣替えをすることでも有名です。

実はこのエメラルドの仏像は、エメラルドのような輝きを放ってはいますが、翡翠で出来ており、エメラルド製ではありません。

このエメラルドの仏像は、タイのチェンライという都市に隠されていたものを1437年に発見され、一時はカンボジアのアンコールワットの所蔵となっていたこともあるのです。

しかしこのエメラルドの仏像は、おそらくタイの北部かスリランカで作られたものではないかという説はあるものの、いつ、どこで誰によって製作されたものか、正式なことは全くわかっていません。

それだけに神秘的な仏像として、また霊験あらたかな仏像として、タイ全国より多くの人々がお参りに訪れています。

 

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(トップ画像提供:S.Matsumoto)

 

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