≪ チャンスに気づくための6つめのカギ ≫
「チャンスはいつでもどこにでもある」ということに気づけるようになるためのヒントについて、こちらのPART.38と、PART.39で述べてきました。
そのポイントは以下の6つで、今回はこの6つめの「育む力を引き出す」ということについて、掘り下げていきたいと思います。
1.期待を脇にやる
2.自分で勝手に「筋書き」を作らない
3.意外な展開や想定外のことを受け入れる
4.損得勘定で物事を判断しない
5.普段からギフトに気づける心でいる
6.育む力を引き出す
「チャンス」と言っても、すぐにそれとわかるものがやって来るとは限らず、わかりにくいものがあるということについては以前触れましたが、このことは非常に大事なことです。
たとえば「好きなことを仕事にすることができるチャンス」というのは日常に満ちているのですが、その通りだと実感を持つ人は少ないかもしれません。
そんな簡単にチャンスがやって来ていたのなら、こんな苦労はしていないだろうにと思う人もおそらくはいることでしょう。
けれどもここで明確にしておきたいのは、「チャンス」というのは「魔法」ではないということです。
急に自分の人生を劇的に変えてくれるものだと思っていたら、何年待ってもそのチャンスはやって来ないし、好きなことをして生きていくことはかなり難しいと言わざるを得ません。
人生においては全面的に「ゆだねる」ことが大切で、何においても「自分/エゴ/自我」でやろうとすることは望ましくないのですが、お金がほしければ祈って待っていればいい、何もしなくても天井から札束が降って来る、などというような(ばからしく聞こえるけれども実質これと相違ない考えを持っているような)、主体性のない依存心丸出しの状態で魔法がかかることを待っていても、そのようなことは起こるはずがないのです。
そこで重要になってくるのが、「育む力を引き出す」ということ。
何かを育む力というのは、誰にでもあります。この力を発揮することが大事だということです。
≪ ささいなきっかけ ≫
一見それは、「どうでもいいこと」に思えます。「やらなくてもいいこと」、「それをやって何の意味があるんだろう」、「自分にはとくに関係がなさそうだ」と。
けれども、いったんその捉え方を脇に置くことがコツなのです。自分で「関係ない」と決めてしまったことが、実は大きなチャンス到来の入り口ということがあるからです。
好きなことを仕事にして生きていくことができる人というのは、この「小さな種」を捨てることなく、育てることができる人だと思います。日常の、ほんのささいなことを、丁寧に扱い、時間をかけて育ててきているはずです。