止められる事が、なかなか止められない理由〜感情美人への道Vol.88

皆様こんにちは。感情美人デザイナーの柊です。

今日は節約にも関係してくるトピック。

「止(や)められるのに、なぜ止められないの?」というお話です。
効果的な節約の方法もご紹介しますよ。

FPさんの診断でダメ出しされる家計簿には、必ず削れる支出項目がありますよね。
必要ない保険かもしれないし、余り行かないジムの会費かもしれません。
「なぜ必要ないお金が出て行ってしまうのか」理由は大きく2つあります。

1つは、「現状のままが一番心地いい」と感じる私たちのバイアス(心のクセ)です。
動物にとって、恒常性を保つのはとても大切。
なので、その選択がどんなに不合理なものであっても「変える」のが酷く億劫になってしまいます。
携帯の契約プランなど、これに当たるかもしれません。

2つは、「自動引き落とし(クレカ払い含む)」になっている場合です。
これは「メンタルアカウンティング」という心理と関係しています。
これは、トータル資産の増減は変わらなくとも、私たちは項目等によって「会計を個別に分けてしまう」という心理です。
普段10円でも安い牛乳を買おうとしている人が、飲み会ではためらいなく5000円使ったり、ガソリンが安くなったからもっと車を使ってもいいな、と感じる気持ちです。

 

物の仕分けだけでなく、支払い方法でも同じような事が起こります。

例えば、スターバックスで600円のフラペチーノを現金で買う場合と、チャージ済のプリペイドカードで「ピッ」と決済するのとだと、後者の方が断然安く感じてしまいます。
これは「現金→プリペイドカード」と支払いパターンが変わることで、トータルで見ると「自分のお金が600円減った」事には変わりないのに、カードでチャージされている金額は「使っていいお金」と感じてしまうのです。

ジムの会費などもこのパターンです。
同じ1万円でも、通帳から勝手に引かれる数字の羅列は、自分の手で諭吉さんをお財布から出して払う時よりも1万円の価値が圧倒的に安く感じてしまいます。

ですので、節約する時はこの「メンタルアカウンティング」の心理を逆手に取ります。
食費・交際費・家賃など、項目事に予算を封筒に分けて、管理するのです。
封筒に「仕分け」すると、「これは使っていいのか?」と欲望にブレーキがかかりやすくなります。
単身赴任で労働をしている男性(お酒や女性など色々な誘惑が多い……)を対象に行った調査では、封筒に子供の写真を貼付けると更に効果的だったそうです。

また、財形貯蓄などを利用し「最初からなかったもの」として貯金をしていくのも一つのコツです。
私たちはデフォルト設定に従いたい動物です。
この性質を上手に蓄財に利用したいですね。

皆さんのご家庭でも、「クレカ払いの自動引き落とし」をチェックすると、月に1万円ほど節約できるかもしれませんよ。

 

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