イギリスからこんにちは!
コロナウイルスが変える人生。もうイギリスに住まないという選択肢【Part.5】の続きです。
夫の人生。シェフとしてのピザへの大きな愛情
夫は2013年にオーストラリアで出会った頃から、母国であるイタリアは経済が悪いから絶対に住みたくない! と言っていました。
わたしの夫は真面目な性格で、同じお店に何年もコツコツと努力を積み重ねて勤務するような人です。
働き方もプロ意識が高く、〝どんな時でも常に美味しいピザをお客様にご提供すること〟を徹底していました。
そんなの当たり前でしょ! と思う人もいるかもしれませんが、夫のどんな時でも同じクオリティの味にするというのは、一般の人には違いがわからないレベルの細かい微調整も含まれています。
夫はわたしよりも何倍も味覚が優れていて、わたしには全くわからない味の違いを細かいところまで分析できます。
餃子に入れているネギの種類が変わると、どの餃子にどちらのネギを使ったのかまでわかっていて驚いたことがありました。
夫の元同僚は良く言えば大らかなイタリア人で、ピザの味が日によって違うこともあったそうです。
シェフのちょっとしたことでピザの味が左右することはあるそうです。
夫のピザに対する愛情、そしてこだわり。
わかる人にはわかるみたいで、様々な経歴をお持ちのスペイン人のシェフが夫を絶賛していました。
「君の夫は素晴らしいシェフだよ!」と。
彼は、夫がロンドンで働いていたお店によく来ていました。
母国へ帰るという決断
彼なりのこだわりのあるピザ。
そして、自分のお店をオープンさせる夢。
夫は、決してコロコロと意見が変わるタイプの人間ではないです。
職人肌で、決めたこと一筋で頑固です。
言い方を変えると、
夫は犬のようなタイプ
わたしは自由気ままな猫タイプ。
夫はわたしを振り回すことは今まで一度もなく、飼い主に忠実な犬みたいな人です。
そんな彼が、ずっと拒絶していた母国へ帰るという決断をしたのは余程のことだと思います。
それは同時に、海外に自分のお店をオープンする夢も選択肢から無くすことになります。
もう二度とイギリスには戻らない
わたしは2013年に夫と出会ってから、夫の夢が叶うことを楽しみにしていました。
お店の名前も夫は決めていました。
「ピザ屋さんはどうするの? イタリアでオープンするの?」
「イタリアにはピザ屋さんはたくさんあるよ。イタリアでピザを売ることは考えてない」
とのことでした。
EU離脱で今までと滞在できる条件が変わったので、今のタイミングでイギリスを離れることはもうイギリスには二度と戻れない可能性があります。
住む場所をコロコロ変えるのは子供が可哀想
また、2歳の息子のことを考えても、今はまだ保育園にも通っていないですし、お友達がまだいないタイミングです。
この時期なら全く問題ないですが、お友達ができるようになって一緒に遊んだりする時期に住む場所をコロコロ変えるのは子供が可哀想とのことでした。
これにはわたしも賛成です。
親の事情で住む場所が変わることは子供が可哀想というのは、中学校を3回変わった転勤族のわたしには痛いほどわかります。
また、仮に息子が将来、通う学校が気に入らなくてどうしても合わなくても、「だったら、イギリスへ住もう」とはならないとは思います。
どういう問題を抱えているのかを本人に聞いて、どうしても学校が息子の性格と合わない場合は近所の別の学校を探したりすることはあるかもしれません。
そもそも、無理に学校に行かなくてもオンラインで学べる時代です。
何となくですが、夫の話を聞いている限りイタリアの学校はのびのびとしている印象があります(夫の実家が田舎だからかもしれませんが)
そう考えると、イタリアの家族に囲まれて伸び伸びとした環境なのできっと悪い環境ではないと思いました。
6月中旬、刻々と決断が迫られる
でも、英語環境ではなくなるのか……
6月末にはエージェントにフラットを出るのか、このまま住むのか伝えないといけません。
どうする!? わたし!
続きは次回、お伝えします。
♦国際結婚生活〜パバンめいのロンドンの暮らし方
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