イギリスでは、この家を将来売ったらどれくらいの利益があるか? という発想がある。パバンめいのロンドンの暮らし方Part.14

イギリス

イギリスからこんにちは。前回の続きです。

 

BBCの「Homes Under the Hammer」というテレビ番組

家は本当の資産で、英国は古い物件でも家の価値が上がることについて、読者さんからこのようなコメントをもらった。

『BBCの’Homes under the hammer’というTV番組をUK滞在中はよく見ていましたが、住むだけでなく「この家を将来売ったらどれくらいになって利益がどのくらい見込まれるか?」という発想が家を買う人の頭の中に常にあったのには驚きでしたし、とても新鮮に映りました』

イギリスのBBCが放送しているTV番組に「Homes Under the Hammer」という番組がある。
これは、一般人が不動産をオークションで購入し、リフォームを行い、購入価格よりも高額で売却するという過程をドキュメンタリーとして放送するものだ。

ん? リフォーム!? と思う人もいるかもしれないが、イギリスで家を買う場合、新築ではないことが多い。
イギリス人は本当にDIYが好きだと思う。
それもそのはず!
なんとDIYは、歴史を辿るとロンドンが発祥の地なのだ。
第二次世界大戦でドイツ軍の激しい空襲を受けたロンドンで、戦後に、破壊された街を自分達の手で復興させる国民運動が1945年にイギリスで始まり、スローガンとして「D.I.Y.」=「Do it yourself」がうまれたそうだ。

 

10年前にイギリスで家を買っていたら……

ちなみに10年前にロンドンで家を買っていれば、今よりもかなり購入しやすい価格だった。

わたしの元同僚が、東ロンドンの「カナリー・ワーフ」(Canary Wharf)で2009年に 185000ポンド(約2700万円)でマンションを購入したら2017年には330000(4800万円)ポンドに値上がりしていたそうだ。

ただ、今後どうなるのかがイマイチわからないのがポンドの価値だ。
わたしがイギリスに最初に来た時と比べるだけでもかなり大きくポンドは変化があった。
EU離脱が決まってからポンドが安くなったので、海外の投資家から見ればかなり魅力的だろう。
ここ2年以内に家を買うとポンドが安いのでお得そうだと友人夫婦と話したことがある。

ここ2年以内に家を買うとポンドが安いのでお得そうだと友人夫婦と話したことがある。
国籍に関わらずイギリスにいたら多くの人が家を購入したら、今の賃貸よりも生活が良くなり将来的に利益になることを視野に入れている。

実際に、友人のブラジル人夫婦、イタリア人の夫、子育てサポート施設でお世話になったガーナ人の先生……本当に様々な人とロンドンで家の購入について話をしたが、みんな将来のことを視野に入れて考えていた。

 

買えば価値が上がるエリアは住みたいエリアではなかった!

1億円弱でロンドンに家を買えば、10年後には2億円で売れるのではないかと言われているエリアなども多く、ロンドンで家を買えば将来的に高く売ることができると言われている。

これからどんどん開拓されて将来価値が上がると言われているエリアは、個人的にあまり住みたい地域ではなかった。

投資用、賃貸として人に貸すには良いかもしれないが、暮らしたい場所ではない。
もちろん、我が家にはそれを買うバジェットがなく、買う予定も全くなかったのだが、今買えば将来はこれくらい価値が上がるのだろうなとロンドンならば家の価値が上がることは目に見えていた。
イギリスで家を購入した日本人女性から、「それで売り逃げできれば儲かるけど、大抵は買い替えなので、お金使っちゃうのよね」と教えてもらった。
結局は、家の価値が上がり高い金額で売れても不動産を保有する場合にかかる税金にインカムタックス(所得税)などでもかなりお金を使うらしい。

 

外国人に家を貸すのは大変?

イギリス

また、家を外国人に家を貸すのは大変そうなイメージもある。

たまたまかもしれないが、わたしの周りにいたタイ人やバングラデシュ人のママ友たちはかなり自由に賃貸の家に穴を開けていた。
「穴を開けていいの!?」
と聞いたら、出て行く時に穴を埋めれば大丈夫でしょう! と大らかな意見が返ってきた。
日本人は家を綺麗に使うと思われているが、本当だと思う。
実際に、日本人は綺麗に家を使うから日本人に貸したい! と思っている外国人の大家さんは多いと聞く。
確かにロンドンで出会った日本人の友人達を見ても、日本人はかなり気を使って暮らしているように思う。
子どもがキッチンの棚を開けたり閉めたりするので、引き出しロックのシールを貼るだけでも、剥がした時のことを考えて躊躇するくらいだ。

続きは次回! お楽しみに!

 

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