『気はロマンス』

指圧する親指の指先に意識を集中し、命のささやきに耳を澄まし、しばしのあいだ、待つ。

するとやがて「活きた凝り」の内部で細胞核セントラルドグマが起動してヒートショックプロテインが分泌されはじめる。

と、その時、それまで固かった体壁筋肉系のぜんたいが、フワリと揺らぎ、この押した一点から命がざわめき始め、細胞膜のカルシウムイオンのさざ波が真皮結合織多水層の気を共鳴共振させていく。

「活きた凝り」のインフレーション！

体壁筋肉系で起こる「炁」ブレイクスルーの瞬間です！

今まさに、「活きた凝り」の内部で超急膨張が起こり、

エクソン遺伝子により合成されたヒートショックプロテインやβエンドルフィンや一酸化窒素のリガンド（信号分子）の微粒子たちが細胞宇宙へと解き放たれたのです！

わたしは鍼灸指圧師になって２３年来、ずっとこの「活きた凝り」が引き起こす命のビッグバンに魅せられてきました。

未分化の気の充溢した「活きた凝り」の「カオス」が溶きほぐされて、とどこおっていた「変性タンパク質」が修復されて、

整然たる「コスモス」の気の流れに同化していくそのエクスタシーなひととき！

気は、知るほどに感じるほどに心と身体を熱くするロマンス（恋ものがたり）

ハリィーのドキドキ気論、イイ感じに、乗って参りました！

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