【4000年前から栽培されていた神の食べ物】
チョコレートといえば、「甘いお菓子の代表」のようにいわれており非常にポピュラーなものですが、その歴史は古く、原料となる「カカオ」は今から「4000年以上前から栽培されていた」ことがわかっています。当時のカカオは「通貨の代用」として使われるほど貴重なものでした。
そんなカカオの学名は「テオブロマ・カカオ」。「テオブロマ」とはギリシャ語で「神の食べ物」をあらわしており、そんなカカオを使って作る飲み物は「知恵とパワーを与えてくれる神聖なもの」とされていたのです。
【カカオに含まれた豊富な栄養素】
古い時代のチョコレートは、「カカオを液体状にしたもの」であり、古代アステカの皇帝はこの飲み物を「恋の媚薬」であるとして、ハーレムに行く前に服用していたという伝説もあります。このように、王様だけが飲むことを許されていた「非常に貴重なもの」だったわけですが、実際にカカオには、「多くの栄養が含まれている」ことがわかっています。
カカオには「緑茶の4倍」にもおよぶ「ポリフェノール」が含まれており、タンパク質やアミノ酸、カルシウムやビタミンEなども豊富です。また、最近注目されている老化を防ぐ力である「抗酸化作用」も、さまざまな食材の中で「トップクラスに優秀」なのです。
さらに、古代の王様が媚薬として使っていたことからもわかるように、血液の循環を促進してくれる「テオブロミン」という成分や、精力増強に必要とされる「亜鉛」なども含まれています。
他にも必須ミネラルはもちろん、血管を柔軟にする「アナンダマイド」や、「精神を安定」させ、さらにチョコレートのイメージとは正反対の「肥満を改善するトリプトファン」なども含まれており、お菓子というよりは、「スーパーフード」に分類されるほど、健康をもたらすための要素が満載のものです。
【チョコレートのもつ力を最大限に発揮する方法】
古代の人たちが「神の食べ物」としていたのも納得のパワーが満載なカカオ。ローストしてから作るという、一般的なチョコレートのレシピだと、「熱に弱い栄養素がほとんど失われてしまう」という事実があります。
そこで最近注目を集めている手法が「ローチョコレート」。こちらの「ロー」とは、「非加熱」という意味であり、カカオを「45℃以下の低温で加熱する」ことで栄養を壊さずにチョコレートを作ることができるのです。