私、他人の顔色ばかり伺っているんです! ~ いつからそれがダメってことになったの?~

私、他人の顔色ばかり伺っているんです!

顔色を伺うことを悪いことだと思っている人が多いようです。
気持ちがわからなくはありません。
というのも表情というのは非言語のメッセージをちゃんと発しているからです。

それを読みとってしまうから疲れてしまう。
それはものすごく理解できるのです。
ただ、それを悪いことと思ってしまうのは正直どうなのかなと思います。

顔の出しているメッセージだってコミュニケーションツールの一部なのです。
たとえば言語のメッセージだったらちゃんと聞こうとするけれど、それ以外の非言語メッセージは軽くして良いって本気で思うのかというと、そんなことありませんよね。

「人の顔色ばかり気にしない方がいいよ……」というコトバもよく聞きますよね。
でも、それって文字通り受け取ってしまうと「人の話なんかそんなに真剣に聞かなくていいよ……」と言っているのと同じことだと勘違いしてしまうのです。

こっちの方がダメですよね。
人の話をちゃんと聞くからこそコミュニケーションが成立するわけですから。
仕事でもプライベートでも。

人の話をちゃんと聞かないとどういうことになるでしょうか。

仕事なら指示が伝わらない。
お客さんのニーズがわからない。
クレームの意図がわからない。

つまり、それって仕事にならないということですよね。
プライベートでも家族や友人の話を聞いてくれなかったら、どうなるでしょうか。
それこそ「誰も私の話をちゃんと聞いてくれない!」って悲しい気持ちになると思います。

つまり顔色を伺うというのは、良い方を変えれば「言語を越えたメッセージをちゃんと受け取っている」ということであって決して悪いことではないのです。

 

本当に顔色、伺えていますか?

「私、他人の顔色ばかり伺っているんです!」という人の多くの人はこんなふうに思っていないでしょうか。
「私は良い人だから相手に気を使い過ぎているのよ! だから疲れちゃうの。わかるでしょ?」って。

だとしたら、顔色は問題ではないですよね。
問題は相手に気を使い過ぎているということ。
でも、本当に相手に気を使えていて、相手が喜んでくれているのであれば、それって良いことですよね。

何が問題なのでしょうか。

相手の感情や思考が読める。
だから相手が悲しそうにしていたら自発的に力になってあげる。
めちゃくちゃカッコイイじゃないですか。

「察してしまったからには相手のニーズに応えなければならない」という思い込みは捨てて下さい。
相手が非言語メッセージで精神的圧力をかけて来ている、あるいは、何かをさせようとしていると解釈したのであれば、従うのではなく、言語化される前に話題をそらすなりして誤魔化したり、逃げたりすることもできます。

あからさまにふてぶてしい顔になってきたら、理由をつけてその場から離れることができれば相手の不機嫌に巻き込まれることを事前に避けることだってできるのです。

赤ちゃんって喋れないですよね。
だからお母さんって赤ちゃんの非言語をちゃんと読みとらないと、育てられないのです。
顔色を伺うというのは媚びるということではないですよ。
ここを勘違いすると、単なるコミュニケーションを拒否したがっている人ということになります。

ちなみに本当に顔色を伺えているかもときどき自分でチェックした方が良いです。
たとえば、顔をしかめている人がいるとします。
「私に対して不満があるのかしら?」という解釈をしたとします。

それが正しければ良いですが、単にお腹が痛いだけだったとか、疲れて集中力が欠けているだけだったらどうでしょうか。

自分では顔色を伺って相手の主張をわかった気になっているかもしれませんが、的ハズレなことも結構あったりするものなのです。
自分に対して不満を持っているという解釈しかできないとしたら、それは単なる被害妄想です。
残念ながら顔色が読めていないからこそ、そういうことが起こるのです。

本当に顔色が読めているのであれば、そこから読みとった情報を自分の中でどう咀嚼して、自分の次の言動にどう活かすかこそが重要なのです。
相手がどんな非言語メッセージを送っていようとも、それをどう解釈するかはあなた次第なのです。

「私、もっと鈍い人間ならよかった。そうすれば相手の顔色なんか気にせずに、お気楽に暮らせるのに……」という人も稀にいますが、そんなことないですよ。
顔色が読めるのは立派なスキルですよ。
本当に顔色でいろいろ読みとれるなら嘘だって見抜けるわけですから。

それに顔色がまったくわからない人が自由に見えて羨ましいというのも偏見です。
それって、つまり『コミュ障』ですよね。
古い言葉でいうなら『KY』。

TPOや共感能力がわからず、自分本位の言動だけをしていたら、確かに自由に見えるかもしれません。
でも、嫌われますよね。
言いたいことを言うのが良いか悪いかではないですよ。

しかも相手の主張を理解できないわけですから「なんで私、嫌われてるの?」とか「私、イジメられてる?」とか勘違いしてしまう危険性すらあるのです。
空気読めないからに決まってるでしょ。

コミュニケーションする際、「人の顔(目)をちゃんと見て話しなさい!」って教わりましたよね。
言葉そのものも大事ですが、顔を見ることで相手の非言語メッセージもわかるし、真剣さや誠実さもわかるからこそ大事なのです。

相手を理解しようという気持ち。
とっても大事です。
そして、その相手から受け取ったメッセージをどうするか。
それはあなたの自由なのです。

顔色を読む習慣がある人は、決してそれが悪いわけではありませんからね。
安心して下さい。

 

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