私は私!~他の何者でもなく私のヴィジョンは私が決める~『私星人』とは?

『私星人』とは?

嫌われる人の特徴、ご存知ですか。「私、私、私……」という人です。
すべてにおいて「私」が基準で周囲のことはお構いなし。
感情むき出しで自分のことしか考えていません。

自分では礼儀正しく知的なお姉さんを演じきれていると思いきれているところがまたイタイ。
周囲に「ちょっと、あの人、一体、何なの……!?」と思われていることにも気づかず、何かを指摘されればすぐにキレます。

悪いのはあなた。「私」は間違ってない。
ちなみに私はこれらのタイプを『私星人』と呼んでいます。

最悪です。関わりたくありません。
でも、これはこれで実は結構重要だったりします。

 

集団の輪?

『私星人』は確かに嫌われます。私も関わりたくありません。
なぜなら集団の輪を乱すからです。

ここでキーワードがひとつ出てきました。
それは『集団の輪』です。

人間はお互いが関わり合って生活しています
なので、どうしても生きて行く上では『集団の輪』を意識しなければなりません。

集団との関わりを考えると、どうしても周囲に同調してしまいますよね。

個性を極力出さず、誰が決めたのかわからないけれど、その輪の中に定着したスタイルに自分を当てはめていくのです。

可もなく不可もなく平均的に。当たり障りなくその場しのぎを繰り返す。
いつの間にか「人生ってそういうものよね……」なんて誰に言われたわけでもないのに自分で自分に言い聞かせていたりしませんか。

 

あなたは誰の人生を生きているの?

でも、考えてみて下さい。
それって「私」は一体誰の人生を歩んでいるのでしょう。

私たちはひとりひとり固有の魂を持っていて、身体を持っています。
性格だってみんな違います。
特技だって欠点だって違うのです。

『集団の輪』で生き抜くには空気を読む能力も必要です。
周囲に同調する能力も確かに必要です。
そこで更に考えて欲しいことがあります。

その『集団の輪』でも、ひと際輝く人や、リーダーシップを発揮している人っていませんか。

それって変ですよね。
可もなく不可もなく、みんながみんなに合わせて同調しているのだとしたら、一部の人たちだけが際立って良い意味で目立ったり、モテたりするのは変だと思いませんか。

意識しないと気づかずについつい流されてしまうのですが、ものすごく重要なポイントです。
『集団の輪』だから、平均的な誰かに変身する必要はないのです。

なぜなら「私」は他の誰かの人生を歩んでいるわけではなく、自分自身の人生を歩んでいるからです。

それをきちんとわかっていて空気を読みながら自分にとって良いと思う方向に少しずつ自己演出を加えている人が頭角を現しているのです。

もちろん彼らは自分のことだけを考えているわけではありません。
やはり『集団の輪』を大切にしていますし、仲間意識も持っていると思います。
ただ完全に周囲と一体化してしまうのではなくて、確固たるヴィジョンを持っているのです。

だから彼らは周囲の空気を読みながらも、自分の向かう先、将来のヴィジョンを明確に思い描きながら、地道にセルフコントロールしているのです。

そもそも他人をコントロールすることはできません。
コントロールできるのは自分だけです。
セルフコントロールしないと、気がついたら、本当に『モブ』になってしまうのです。
極端にいえば、自分自身を見失ってしまうのです。

 

ふたたび『私星人』

最初に私が『私星人』を重要視したのは、まさにそこに理由があります。
彼らは確かに迷惑極まりない存在ではありません。
できれば近寄りたくない気持ちは変わりません。

でも、彼らは無理に自分以外の誰かになろうとは思っていないのです。
そこが極めて重要なのです。
『私星人』は、あくまでも「私」であり続ける決意をしているのです。
ここは素直に認めてあげたいところです。

彼らは自分が自分であろうとしているからこそもがき苦しんでいるのです。
でも、人生というのはもしかしたらそういうものなのかもしれません。

自分探しをする必要はありません。
だって生まれた時から「私」は「私」なのですから。
ただその「私」を長い年月をかけてどのように彩っていくかが大事なのです。
それは決して、誰かに委ねるものでもなければ、命令されるべきものでもないのです。
「私」の人生なのですから決定権は「私」にあるのです。

『私星人』にひとつ助言をするとすれば「世界には自分以外の人間もたくさん存在していて、みんなそれぞれ尊い命を持っていて、その人生のひとつひとつが何よりも大切なんだよ」ということです。
それを忘れなければ、他人に対する配慮もできるようになってくると思います。

『集団の輪』にいるはずなのに、なぜか自分とは違う。
ひと際輝いている人というのは、自分のヴィジョンを明確に持っていて、自分自身の長所も短所もきちんと把握している人です。

もし彼らが自己主張だけをひたすら通していたら『私星人』になってしまい、輝くどころか一瞬にして排除される側になってしまうことでしょう。

自分を知り、自分のヴィジョンを持ち、他者を冷静に観察し、立ち位置をその都度代え、少しずつ行動を変え、長い目で自分自身を自己実現に向けて行く。
『集団の輪』で輝いている人たちは、そういうマインドと行動を常に意識しているのです。

もし、どうしても『集団の輪』が苦手なら、それはそれで良いのです。
独り立ちすれば済むだけの話です。
それはそれでロマンも遣り甲斐もあると思います。

私らしい、生き方、時々で良いので見つめ直してみませんか?

 

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