私って周囲にどう思われているだろう? ~自分のことしか頭にない生き方~

「私はダメだから頑張るしかない!」というのは完全に自己否定です。
自己否定している時点で、どんなに調子の良いことを言っても、努力しても、それは否定されてしまうのです。
というよりも、自分自身で否定してしまうのです。

「私=ダメ」なので、潜在意識が辻褄を合せてしまって、そちらが自己実現してしまうのです。

どんなに知力やルックスを高めても気配りしても「嫌われないための必須事項」みたいになってしまうと、それは『義務』になってしまうのです。

そうすると「もっと勉強しなきゃ」「もっと痩せなきゃ」「もっと残業しなきゃ」「もっとボランティア精神を持たなきゃ」とエンドレスになってしまうのです。
何故なら表面的な自己実現には近づけても、本当の臆病なセルフイメージを受け入れて、ケアしていないからです。
『義務』というのは基本的に楽しくないのです。
言いかえればそれは自分が作りだした『負の条件』なのです。

 

コンプレックスを受け入れて!

つまりセルフイメージを構築する際は、自分自身に『負の条件』を与えないことが大切なのです。
どんなにすばらしいヴィジョンを掲げても『負の条件』に引っ張られると、人生の質がどんどん下がって来てしまうのです。

嫌われたくないという恐怖心や見捨てられたくないという恐怖心で、知的な人、勤勉勤労な人、優しい人を演じ続けたとします。
そうすると今度は演じるのを辞めるのが怖くなってしまうのです。

恋愛を考えるとわかりやすいのですが「いいひと」というのは表面的には評価されますが愛されませんよね。
なんで愛されないのかというと魅力がないからです。

人って履歴書や外見で判断することも多いですが、それは所詮、事務的な話なのです。
長期的に考えて「この人とずっと一緒にいたい」と思われる人というのは心が魅力的なのです。

たとえば結婚を考えて下さい。
結婚というのは「相手の嫌いなところも含めて受け入れる」ということなのです。
つまり、必ずしも欠点があるから嫌われるわけではないのです。

仕事もそうです。最低限の能力は必要かもしれません。
しかし心が貧しい人はどんなに知的でルックスが良くても、表向き、気配りができても、「この人と末永く働けたらいいな……」とは思われないのです。
せいぜい「便利な人だ……」と思われて終わりなのです。

つまり恋愛で言うと「アッシー」「メッシー」「ミツグくん」(どれも死語?)と同じなのです。
ものすごく役に立っているけれど、関係は対等ではないし、嫌われたくないが故の行動なので、それが相手にも何処かで伝わってしまうのです。

そうすると本当の意味での自己実現はちっとも近づかないし、折角の努力も無駄になってしまうのです。

だって結局、自分の保身(「嫌われたくない!」というネガティヴな思考)でしか動いていない人に魅力なんてあるわけないじゃないですか。

少なくとも人間の幸せは「私だけ良ければいい」と思っている程度では手に入らないのですから。
私という人間がいて、私ではない人間がいて、相互作用で幸せになって行くのですから。

だからセルフイメージを構築する際はまずはコンプレックスも含めてありのままの自分を一度認識して、受け入れてあげる必要があるのです。
そこを否定しないで肯定的に捉えることで、次のステップに進めるのです。
これがひとりで難しければカウンセラーやセラピストの力を借りても良いと思います。

自分自身の弱さを受け入れてあげると、今度は心の在り方が「嫌われたくない」ではなく「大切な仲間と楽しく関わっていきたい!」に変わっていきます。
あるいは「何かしてあげたい!」というGIVEの精神が芽生えてきます。

それが『魅力』の本質なのだと私は思っています。
そういうマインドになってくると、同じ努力をするにしてもネガティヴではなくポジティヴになるので、「どうせ私は……」的な自己否定や能力を無駄に制御してしまうリミッターが解除されるのです。

リミッターが解除されたから完璧人間になれるのかというと、そういうことではありません。
しかし、楽しみながら成長できるということが素晴らしいのです。
成長する『義務』があるわけではないので、それは『快』になるのです。

そうすると完璧ではないにしろイキイキとしてくるので魅力度がどんどんアップして、周囲に与える影響力も格段に変わってきます。

「そうなんですね。わかりました。後でじっくり考えてみます……」と逃げ腰にならず、一度、自分自身と向き合ってみて下さい。そうするとセルフイメージ構築の第一歩を踏み出せます。そうしたら、自分が目指す方向性も見えてくるので、自由にセルフイメージを書き変えるなり、セルフ・ブランディングするなりして人生を楽しめばいいのです。

 

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