本気(マジ)な菌活シリーズ 2〜日和見菌との付き合い方とは?

日和見菌は何もボケ~っとしているわけではないのです。

◎腸内細菌を大きく分けると三種類

良く言われる腸内細菌の区別ですね。
腸内には善玉、悪玉、日和見、という大きく分けて三種類の菌がいて、その割合が、2対1対7というのが理想、とされています。

善玉菌というのは発酵の際に多く含まれますから、人間が食べて「美味しい」と感じる物には自然と悪玉菌よりも多いわけで、腐っているというのは食べないわけで、身体を維持するのには当然「善」が「悪」に勝つようにしないと「善と悪」という前提の概念が成り立ちません。
善悪の概念については、これも非常に重要な点ですが、ここではちょっと置いといて、善とも悪とも言われない、「日和見菌」に注目したいと思います。

腸内細菌で圧倒的多数を占めているのが、善でも悪でもない「どっちつかず」の存在なんですね。
基本的に日和見菌は「無害」と言われていますが、抵抗力が落ちてきたりすると、この日和見菌が悪玉菌のように悪玉化して文字通り悪さをする、というのが研究では解ってきています。

 

◎日和見菌をマジに考えてみる

さてこの日和見菌ですが、腸内で最も多く存在していてそれが「無害」?
それなら一体この菌は何のために存在しているのでしょうか?
ここが人間の「認識の罠」なのです。
人間というのは必ず白黒ハッキリさせたいクセがありまして、社会生活なんて送っていますとハッキリしない人にたいして「オイ! オマエ! どっちにするんだ!」と、僕なんかは優柔不断ですのでしょっちゅう怒られるわけです。
日和見菌というのは僕のような優柔不断な存在ではなくて、「人から見て無害」という仕事を日々一生懸命こなしているんですね。
だから何も「サボっているわけではない」のです。

人間社会的視点で見ると、この辺りはちょっと難しい見方になりますが、サボっている人が「一生懸命サボっている」といったところでしょうか(笑)
サボっていることを一生懸命やる、なんて言葉はちょっと意味不明な形になりますが、見方によれば超ポジティブシンキングかもしれませんね。

 

◎日和見菌との付き合い

この日和見菌は特性として、善玉と悪玉で優位な方につく、という性質があります。
優位な方につこうとすると、人間で言えば善玉悪玉の様子をよ~く観察していないと出来ない事です。
なので、日和見菌は何もボケ~っとしているわけではないのです。
常にどっちが優位なるか、マジで日和見ってます。
そして、優位になった方に何時でも片棒を担げるように、常にスタンばってるような状態です。
そして、この日和見菌達を如何に悪玉の片棒を担がないようにするか、というのが目下私たちの菌活の一般的な目的、とも言えますので、向こうもマジ、こちらもマジにならないとダメです。
「日和見」という何か柔らかい、何もせずにボ~っとしてる菌、というイメージを払拭して、「俺たち何時もマジで日和見ってるんだぜ!」っていう彼らの声を聞くと、また違ったもう一つの世界が見えてくるのではないでしょうか?

 

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