令和4年7月メッセージ —— 厳しい春の嵐を耐え忍んだ木々は、ようやくたどり着いた夏に永遠の愛と安息をおぼえる

7月

円安からの経済危機、頻発する地震と未来への不安が続く中で —— 六白金星7月は、天の配剤で強い絆で結ばれた存在と希望を分かち合う時

 

7月を迎えました。

先月は、24年ぶりに1ドル=136円まで円安が進行し、経済の停滞に一層の懸念が生じる事態となりました。夏の賞与も大手企業は前年を上回る平均額となりましたが、中小企業は原材料費の高騰やコロナ禍の影響を受け、低水準や賞与そのものが出せないといった、厳しい状況に追い込まれているケースが多いと聞きます。

そのような厳しい状況下で、私は先月、今年2月に他界した石原慎太郎氏の「お別れの会」と、太宰治の命日である「桜桃忌」に足を運びました。この世に遺したその数々の名作のみならず、生き方そして思想ともに、私の青春時代に多大な影響を与えたふたりの作家の生きざまに、改めて思いを致しました。

また、日産スタジアムへ、日本を代表するロックバンド『Mr.Children』の結成30周年記念ライブを観に行きました。天才・桜井和寿が目の前で飛び跳ね、魂で歌う姿に、大きなインスパイアをもらいました。

人間の寿命というものは、限られています。

与えられた命数という縛りの中で、どれだけ魂を鍛え、輝かせるか。

経済や社会情勢は不透明さを増すばかりですが、この人生の交差点で、自分の魂と共鳴し合う素晴らしい芸術作品に触れ、続いてゆく明日を前向きに生きる“糧”としたいものです。

小暑を迎える7月7日、月運が七赤金星から六白金星に移ります。

六白金星は、“天”を表す星です。
天は尊い、高貴のイメージですから、父性、権力闘争、支配といった面が強調されます。
また“完成”、“施し”、“首相”、“勝負”といったキーワードも挙げられます。
一方で“結婚”といった象意もあります。
今月は国政選挙である参議院選挙が予定されていますが、岸田首相率いる自民党が圧勝できるかどうかに注目が集まります。円安とインフレによる物価の上昇、また岸田派議員による女性問題の不祥事等が問題となっていますが、これらを要因として気持ち良い勝ち方ができなかった場合は、“ポスト岸田”を巡って党内に新たな動きが出てくるでしょう。一方で、 “結婚”の意味もあるように、この春からの天体の流れでつき合い始めた男女が電撃入籍を果たしたり、長く交際したカップルが遂に結婚に辿り着くなどというケースが増えそうです。また、これまで恋愛に縁がなかった方は、結婚縁に繋がる異性との出逢いも期待できるかもしれません。

7月の月運の干支は、“丁未(ひのとひつじ)”。

暑さが和らぐ晩夏の夜空に浮かぶ、月のイメージです。

今月は、“人の和”を通して新たな人生を創ってゆく時間となります。周囲から大切に思われ、自分のことを静かに、しかし力強く見守ってくれるような存在に恵まれるでしょう。優しさを交換することで性格も穏やかになり、精神的にも安定してゆくようです。

二十八宿は“壁宿”。

今月は直感が冴え、特に芸術、創作関係に携わっておられる方は、良いインスピレーションを得られそうです。また誰もが慈悲深く、ロマンティックな気持ちになる傾向があるので、恋愛のチャンスも増えるかもしれません。夏の訪れとともに、思い切って部屋の模様替えなどすると、やる気が漲りそうです。アルコールやギャンブルなど、依存性の強いものには注意しましょう。なお、今月は西北の方位が暗剣殺となりますので、この方角への旅行等は避けましょう。

 

エナジーカード&タロットによる個人面/社会面の月間リーディング —— “真実の愛”“陰と陽”、そして“ワンドの5(正)”“節制(逆)”のカードが暗示する2022年7月の暗示は


7月の月間カードリーディングですが、社会情勢は先月に引き続きタロットカードを使用し、個人の生活面は友人のエネルギーアーティスト・森下陽子先生が考案・制作されたエナジーカードを使用し、それぞれスリーカードで占いました。

7月

 

エナジーカードリーディングで出たのは、『真実の愛』『陰と陽』『宇宙』のカード。アドヴァイスカードは『再生』。

『真実の愛』は“恋愛、ソウルメイト、安心、出会い”を、

『陰と陽』は“統合、安定、調和、内包”を、

『宇宙』は“満足な結果、成就、ハッピーエンド”を、そして『再生』は“再出発、死と再生、生まれ変わり”といった意味を表します。

今月の個人面では、これまで恋愛面で辛い経験をしてきた方が、ようやく真実の愛を知る暗示が出ています。今まで、どんなに努力しても意中の異性と両思いになれなかったり、また偽りの恋愛に苦しんだ人ほど、まるで陰と陽がピタッと合わさるように、運命のお相手とこの夏に出逢い、統合へと向かう気配です。それは、宇宙のサポートによって叶う、あなたがこれまで頑張ってきたことに対するご褒美、配当と言えるかもしれません。ある種の、人生の“終わり”と、新しい“始まり”が交錯する中で、未来への可能性が、無限に広がってゆくのを、感じる一ヶ月となるでしょう。

社会情勢を占ったタロットカードで出たのは『ペンタクルの4(逆位置)』『ワンドの5(正位置)』『ソードのエース(逆位置)』。アドヴァイスカードは『節制(逆位置)』。

 

7月

 

“ペンタクルの4(逆位置)”は“チャンスを活かせない状況、経営方針の甘さからくる企業破綻、杜撰な金銭管理”などを意味します。“ワンドの5(正位置)”意見の相違からくる対立、交渉の膠着、徹底抗戦、為政者の地位からの転落といった象意を、“ソードのエース(逆位置)”は手厳しい裏切り、急激に悪い方向に進む、妨害、誤解や誤認が引き起こすトラブルを暗示。そしてアドヴァイスカードの“節制(逆位置)”はタ、イミングが悪い状態、人を傷つける行為、計画の未達、そして水害といった意味を表します。

総合すると、この7月の日本社会は、内政も外交も、現在の混乱や膠着状態が継続し、解決には程遠い状況となりそうです。10日には参議院選挙が予定されていますが、どのような結果になっても、国民生活の向上には繋がりにくいでしょう。経済の停滞からくる企業倒産や、金銭問題にまつわる訴訟などの法廷闘争も増え、閉塞感は強まる模様です。台風や地震を起因とした津波など、水害の危険性も高まるようです。先月は石川県の能登で震度6が発生しましたが、南海トラフの動きには警戒が必要です。枕元に食料や下着、現金、簡易トイレなど生活必需品を入れたリュックを常備し、いつでも天災に対処できるよう、準備をしておきましょう。また、円安に起因する物価上昇は今後、庶民の生活を徐々に苦しめてゆきます。副業の強化など、考え得る方策で生活防衛を行ってゆきましょう。

 

スーパーバックムーンに運命の出逢いへの願いを掛けて —— 真夏の果実は、ゆったりと備えている忍耐強い人だけが味わえる


西洋占星術の観点で言えば、今月は21日まで太陽が蟹座にあります。自分にとっての落ち着けるホームグラウンド、いつでも帰れる故郷のような、気心の知れた仲間との“居場所”を創る時期です。また、出会ってほっとするような、懐かしい気持ちになる存在との出逢いに恵まれることもあるでしょう。5日には、火星が牡牛座へ、水星が蟹座へ移動。ロシア―ウクライナ間の戦闘で、ターニングポイントとなるような軍事作戦、衝突が起きるかもしれません。また、社会では保守化が進み、リベラルな動きに“待った”がかかるので、変革を求める若年層は、閉塞感を感じそうです。10月まで土星は水瓶座で逆行していますが、今月は何か重大な不正の露見、社会的制裁が伴う犯罪の摘発があるかもしれません。7日11時14分の天秤座の上弦の月を経て、14日は3時38分に山羊座で満月。これは、地球近くで起こるスーパーバックムーンとなります。この時期は、運命の出逢い、パートナーシップにスポットが当たります。地に足の着いた生き方を志向し、現実的な仕事仲間、結婚相手と出逢うタイミングともなります。人間関係がクリーンアップ、リニューアルされ、人生という物語の新しい“章”(Chapter)に入ったことを実感できる満月となるでしょう。恋愛を司る金星は、18日まで双子座にいます。双子座という名前の通り、魂を分けた運命のお相手と絆が深まる可能性も高いでしょう。言葉を通して伝えるコミュニケーション能力が上がるので、意中のお相手には、直筆の手紙を書いたり、しっかりと対面で思いを伝えたりすると良いでしょう。今月は多くの人脈と情報が行き交うので、これまで未知の世界であった価値観や知識に触れる中で、良い刺激を受けることができそうです。20日23時19分の牡羊座での下弦の月を経て、29日2時55分の獅子座での新月の頃には、これまで趣味にとどめていたことや特技、余芸を収入化するフェーズに入ります。信頼できる友人や知人の知恵を借りて、生活をより良くする工夫を試みてみましょう。また、この日は牡羊座の木星が逆行を開始します(~10/28)。個人では、過去にやり残したことと、再び向き合う必要に迫られるかもしれません。社会では、国家という概念を越えたところでの対立、戦争が激化し、抜き差しならない場面となるかもしれません。あっと驚くような法律が、知らぬ間に成立する可能性もあるでしょう。自分の生活を、そして家族を守るのは、個人の強い意識と能力です。“何があってもサバイブする”という信念を持って、与えられた時代を生き抜きましょう。

今年も再び、夏が巡ってきました。

今月は昨年に続き、私が10代の頃に感銘を受けた、ドイツの詩人・リルケが詩人志望の青年、フランツ・カプスに宛てた『若き詩人への手紙』の一節を再び、引きたいと思います。

 

「木というものは、自若として春の嵐の中に立ち、
夏はこれに続いて来ないかもしれぬというような心配はしません。
夏は必ず来ます。
しかし、夏は、あたかも目の前には永遠があるとでもいうように、
なんの懸念もなく静かにゆったりと備えている、
忍耐強い人々のところにだけ来るのです」

 

リルケが100年以上前に若き詩人に宛てた手紙の一節は、あたかも、21世紀に生きる私たちへの、優しい励ましの言葉のようにも思えます。

社会情勢は先月に引き続き、自然災害の可能性も含め、厳しい出来事が起こる可能性がありますが、個人の生活面ではツインソウルとの邂逅、統合も含め、まさに天体の動きは、遠い昔に永遠の愛を誓った者同士の、パートナーシップの成就を後押ししています。

長期化するコロナ禍に経済苦、そして自然災害など、まさに“春の嵐”とも言うべき迫りくる数々の困難に耐え忍んだ『TRINITY』読者の皆様にとっては、この7月が、まさに人生の祝福のような太陽の光を浴び、喜ばしい出来事に恵まれる季節となりますよう、祈念しております。

 

(了)

 

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