令和4年6月メッセージ —— 心に襲い掛かる“魔”との戦いに明け暮れる私たちは、降りしきる雨の向こう側に人生に架かる“虹”を見つける

6月

終わりの見えない戦乱、著名人の自殺と陰鬱なニュースが続く中で 七赤金星6月は、心に襲い掛かる“魔”を払いつつ精力的な活動を志向する時

 

6月を迎えました。

侵攻から3ヶ月が経ったロシア-ウクライナの交戦は、要衝地マウリポリがロシアによって陥落されました。瓦礫の下からは多数の遺体が発見されたとの報道がありましたが、無辜の民が次々と命を落としてゆく様には、心が痛みます。どうか早く、停戦となる事を願うばかりです。国内に目を遣ると、先月は俳優の渡辺裕之さん、お笑いトリオ“ダチョウ倶楽部”で人気を集めた上島竜兵さんが、相次いで他界されました。共に芸能界で成功を収め、還暦を過ぎても活躍を続けていただけに、その突然の訃報は世間に大きな衝撃を与えました。“魔が差す”という言葉がありますが、どんなに人気を得て家族や友人に囲まれていても、ふとした瞬間に気持ちが著しく落ちると、そこに“魔”がつけ入る隙を与えてしまいます。3年目に入ったコロナ禍の現況に於いては、感染のリスクそのものよりも、その災禍の余波により収入源を失い、経済的困窮に苦しむ人の方が遥かに多いと言えましょう。どうか希望の心を失わず、ふとした瞬間に襲い掛かる心の“魔”を、日々払いつつ前向きに生きたいものです。

芒種を迎える6月6日、月運が八白土星から七赤金星に移ります。

七赤金星は、“沢”を表す星です。
沢は水、潤いのイメージですので、歓楽、遊び、お酒との縁が強調されます。
また一方で“邂逅の喜び”、“恋愛”、“接吻”“有終の美”といった面も強調されます。

今月は、厳しい経済状況と鬱屈したコロナ禍生活の反動とも言える享楽的なムードが、世間を覆いそうです。夜の歓楽街での、気分が高揚しての飲酒を伴うトラブルには注意したいものです。一方で、“邂逅の喜び”“接吻”の意味もあるように、先月からの流れでここ数年関係が途絶えていた異性の友人と再会したり、長い友人関係だった男女が突如親密な関係となったり、長くつき合ったカップルが漸く結婚に辿り着くなど、喜ばしい出来事もありそうです。

6月の月運の干支は、“丙午(ひのえうま)”。

真夏の空に浮かぶ、太陽のイメージです。

今月はエネルギーが強く自信が漲るので、少々困難な問題にぶつかっても、めげずに乗り越えてゆくことができそうです。仕事面では指導的な立場を発揮する場面もありそうですが、頑固な面、やや傲慢にみられる部分も出てきそうなので、対人関係では謙虚さを忘れずにいきましょう。

二十八宿は“室宿”。

今月は、プライドが高くなり、無意識に出会う人を敵/味方に分けてしまう思考に陥ってしまう傾向があります。大きな夢や目標を掲げ、公に宣言したのは良くても、なかなか自分の思い通りに進まないと、心の奥底で深く傷ついてしまうようなデリケートな面も強くなりそうです。謙虚さを忘れず、周囲との協調を心掛けましょう。なお、今月は西の方位が暗剣殺となりますので、この方角への旅行等は控えるのが得策です。ただ、9日~24日の間は天一天上となるので、この期間は自宅の部屋の掃除をしっかりしておけば、方位に障りはありません。

 

ルノルマンカード&タロットによる個人面/社会面の月間リーディング ー “道”“船”、そして“皇帝(逆)”“塔(正)”のカードが暗示する2022年6月の暗示は

 

6月の月間カードリーディングですが、社会情勢は先月に引き続きタロットカードを使用し、個人の生活面はルノルマンカードを使用し、それぞれスリーカードで占いました。

ルノルマンカードリーディングで出たのは、『雲』『道』『船』のカード。アドヴァイスカードは『花束』。

『雲』は“一旦停止、混乱、グレーソーン、迷い”を、

『道』は“選択、人生の岐路、ターニングポイント、分岐点”を、

『船』は“冒険、チャレンジ、旅”を、そして『花束』は“感謝、贈り物、喜び”といった意味を表します。

 

ルノルマン

 

今月の個人面では、暗雲がかかっていた不透明な未来に、ようやく希望の光が射し込む暗示が出ています。この4月に入学や就職など、新しい環境で出逢った人、モノが、これまでの自分では思いもしなかった新しい価値観を呼び寄せ、そのインスパイアが今月は人生を切り開く大きな起動力となりそうです。これまで、険しい人生のでこぼこ道を一人で歩いてきた方にとっては、懐かしい魂の再会の喜びとその支えの中で、幸福を心から感じられる出来事に恵まれる気配です。

社会情勢を占ったタロットカードで出たのは『ソードのペイジ(逆位置)』『皇帝(逆位置)』『塔(正位置)』。アドヴァイスカードは『ペンタクルのクイーン(逆位置)』。

“ソードのペイジ(逆位置)”は“なんらかの試練、準備不足、見通しが立たない状況”を意味します。“皇帝(逆位置)”は見掛け倒し、強がっているようで実は怖がり、横暴、意固地といった象意を、“塔(正位置)”は、政体や組織の崩壊、想定外の展開、紛争、天地を揺るがすハプニングを暗示。そしてアドヴァイスカードの“ペンタクルのクイーン(逆位置)”は生活力の欠如、自立できない状態、生活力のなさといった意味を表します。

 

タロット

 

総合すると、この6月の社会は、日本でも海外でも、甚大な自然災害を含めた、なんらかの衝撃的な出来事が起こる暗示が出ています。ロシアーウクライナ間の戦闘状態下で物価高は止まず、経済の不振に民衆は苦しみそうです。どこかの国では政治の無策や指導者の横暴に不満の声が高まり、クーデターや政変の可能性もあるようです。新たに発見された“サル痘”の発症報告も今後、社会に暗い影を落としてゆきそうです。今月の月運である七赤金星の象意は“歓楽、お酒、遊び”ですが、このような希望の見えない状況にあって、一種の“ええじゃないか”のような雰囲気が日本では蔓延するかもしれません。来月は参議院選挙が予定されていますが、無告の民が一票を行使することで、現在の政治に異議申し立てを行える貴重な機会です。国の行く末が自分の生活に直結することを認識し、しっかりと行動しましょう。

 

強いご縁で結ばれた魂の仲間と、居心地の良い場所を創る — この6月は、降りしきる雨の向こう側に、人生に架かる“虹”を見つける時

 

西洋占星術の観点で言えば、今月は21日まで太陽が双子座にあります。自分がこの世に生まれてきた意味、魂の願いを果たす為に、必要な情報を直感でキャッチし、自ら言葉に出して周囲とのコミュニケーションを図りながら自らの希望を発現してゆく時期。ご縁の深いお相手からのバックアップ、シンクロニシティにも、スポットが当たる時です。また今月は、火星と木星が牡羊座で同室する月です。急速に変転する社会の価値観、国家間のパワーバランスの渦中に在って、苛立ちや不満はやはり“言葉に出して主張する”という表現が必要とされる時です。5日には、水瓶座の土星が逆行を開始(~10/23)。これまで社会で醸成されてきた性的マイノリティ保護などのリベラルな風潮がここで一旦足踏みし、揺り戻しで旧来の価値観、伝統を大切にする保守的な志向が強まりそうです。今秋までは世代間の価値観の相違が社会の膠着、断絶を生む状況が予測されます。7日23時48分の乙女座の上弦の月を経て、14日は20時51分に射手座で満月(ストロベリームーン)。この時期は、春からの流れで新しく出逢った仲間、または必要があって再会を果たした旧友たちと手を取り合い、魂の使命である“天職”を、生活費を得るだけの収益をあげる“適職”にしてゆく為のタイミングとなります。地球規模での観点から、より精神的な高みを目指した行動を起こす人が多くなるでしょう。“社会を良くする為に、何かをしたい”という気持ちが強まる時です。21日には18時13分に夏至。28日には海王星が逆行を開始(~12/4)。この期間は、かつて思い描いた夢や理想を、実現に向けて情熱を蘇らせたり、直感を信じて行動すると良いでしょう。また、水害の発生には十分注意が必要な期間です。海や川の近くに住んでいる方は、十分注意しましょう。そして29日11時52分の蟹座での新月の頃には、自分のホームグラウンド、居心地の良い場所を創ってゆくフェーズに入ります。出逢ったばかりなのに何故か懐かしい、家族同然の仲間のつつみ込むような愛に支えられ、素敵な下半期の予感で、満たされていることでしょう。

今年も、梅雨の季節となりました。

今月は、歌人・俵万智(1962~)さんの作品から、初夏の一首を引きましょう。

 

思い切り

愛されたくて 駆けてゆく

六月、サンダル、あじさいの花

 

豊かな雨が夏の到来を告げる6月、サンダルを履いた女性が駆けて向かった先にいるのは、燃え上がるような恋愛をしている、お相手の男性の姿でしょうか。

この春からの天体の動きは、心から信頼し合い、助け合うことのできる、過去世から強い絆で結ばれた存在とのめぐり逢いを予告し、応援してくれています。

社会情勢は今月、極めて厳しい出来事が起こる可能性が高いと言えますが、せめて自分の周囲だけでも、穏やかな空気が流れる環境でありたいものです。

読者の皆様におかれては、降りしきる雨の向こうに、人生に架かる虹を見つけることができる6月となりますよう、祈念しております。 

 

(了)

 

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