健やかな年末年始を送りたいあなたに、とっておきの食べ物とは

健やかな年末年始を送りたいあなたに、
とっておきの食べ物とは

二日酔い対策とそれ以上の効果が期待できる甘酒

二つ目にぜひご紹介したいのは、甘酒です。

甘酒は初詣での際に、参拝客にふるまわれている光景を時々みかけます。
私もいただいたことがありましたが、酒粕が入っていたその甘酒は、どうしても私の口には合わず、それ以来甘酒はずっと敬遠していました。

ところが、食について詳しく勉強するようになってから、実は甘酒には大変なパワーが含まれているということがわかりました。
しかも、もともと甘酒は、糀と水だけで作るのだ、ということも知り
酒粕入りが苦手だった私にとって、糀だけの甘酒は新鮮でした。

この、糀と水だけで作る甘酒は非常に美味しく、以来季節を問わず、よく自家製の甘酒を楽しんでいます。甘酒は糀さえ手に入れれば、簡単に作ることができます。

この時期に甘酒をご紹介するのは、甘酒は二日酔い予防として簡単に誰でも飲むことができるるだけでなく、それ以上の効果を期待できる魔法の水だからです。

 

甘酒は江戸時代からよく活用されていた歴史ある飲み物

甘酒は何百年も昔から、日本ではよく飲まれていました。
本格的に飲まれるようになったのは江戸時代からです。

江戸時代中期には、夏になると人々の体力が落ち、いわゆる夏バテや、伝染病で亡くなる人も数多くいました。夏バテによって免疫力が低下してしまうことが大きな要因だと思われます。

そこで当時の政府は、以前から注目されていた、糀で作る甘酒に、夏バテ防止や二日酔い防止効果があることを認め、一般庶民も気軽に飲めるよう、安価で提供できるように計らったのです。

当時は、甘酒屋があちらこちらにいて、竿の両端に甘酒を入れた桶をつるして町中を歩いていました。今の価格に換算すると、1杯約100円程度で飲めました。

甘酒屋は明治時代まで存在していたようです。

またお酒の席に行く前には、必ず甘酒を飲む、というのが武士のたしなみのひとつとなっていました。
二日酔い防止のために、今よりもよく甘酒が飲まれていたのです。

昔の人たちは、たとえ数値化されたデータがなくても、経験値として甘酒が二日酔いに効く、夏バテに効く、ということを知っていたのですね。

最近は糀や甘酒に関する研究も進んできました。
夏バテや二日酔い予防効果だけでなく、甘酒はさらに、美白効果、疲労回復効果、ストレス軽減、血流改善、脳の活性化などの効果があることが、続々と報告されています。

ちょっと疲れたなと思った時、二日酔いに気をつけたい時、またイライラしている時などに、糀と水だけの甘酒を飲むと良いかもしれませんね。

 

甘酒を飲む時の注意事項

よく甘酒は飲む点滴、と言われます。
これは、成分が点滴と類似しているからであり、市販の栄養ドリンクに近い成分が含まれています。
必須アミノ酸は全種類入っており、さらに栄養素の体への吸収率は90%以上と高いため、甘酒は体に良い、というイメージがあります。
そのため、ついたくさん飲んでしまいがちですが、甘酒を飲む注意点として、飲みすぎは禁物、と一言添えておきます。

目安として、一回におちょこ1杯程度、一日200cc程度ぐらいまでです。
栄養の摂りすぎは、体に良くありません。

最後に、ご家庭の炊飯器で簡単に作れる甘酒のレシピを公開します。
材料は水と糀のみ。
生糀が手に入らない時は、一般的なスーパーで販売している乾燥糀を利用してください。

 

自家製甘酒の作り方(作りやすい分量)

【材料】
糀(生糀または乾燥糀)200g
水 600cc~800cc

【作り方】

1. ご家庭の炊飯器に糀と水を入れます。
2. 炊飯器の蓋を開けた状態で濡れ布巾をかぶせます。
3. 炊飯器を保温状態(約50-60度程度)にして3-4時間放置します。
4. 3時間たった時点で一度味見をし、甘くなっていたらできあがりです。

※甘味が少なければあと1時間程度さらに保温してください。高い温度で4時間以上保温すると水分が蒸発し、甘酒が水分の少ないどろどろの状態になるので注意してください。
※乾燥糀は水をよく吸うので、水は多めに入れてください。
※できあがった甘酒は冷蔵庫で保管します。冷蔵庫の中でも発酵は進んでいるので(菌は生きているので)、一週間程度で使い切ってください。冷凍すれば一か月以上長持ちします。

甘酒はそのままストレートで飲む他に、グリーンスムージーに混ぜたり、フルーツと一緒にミキサーで撹拌してフルーツ甘酒にしたり、甘酒ドレッシングを作ったりと、色々な使い方があります。

ぜひ楽しみながら腸内環境を整え、年末年始の忙しい日々を素敵な毎日にしていきましょう。

 

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